ドイツ語オリジナルは ... aber am allerliebsten ihre Grossmutter, die wusste gar nicht, was sie alles dem Kinde geben sollte. だから、 「その女の子にあげていなかったものは何も無かった」、女の子が好きでいろんなものを与えていて、もう何をあげればいいのか分からないほどだったということ
ロシア語訳だと ... всех дороже была она бабушке, которая уж и не знала, что бы ей подарить, ... 「おばあちゃんにとっては、その女の子はあらゆる人よりも愛しい存在であり、おばあちゃんはもう彼女に何をプレゼントすればいいのか判らなかった」
ちょっと好奇心からポーランド語訳を見てみたところ、 ... Była ulubienicą babuni swej, która radaby jej była dać wszystko, co tylko jest na świecie. 「女の子は彼女のおばあちゃんのお気に入りの存在であり、おばあちゃんは、この世に存在するものなら何でも喜んで彼女に与えたことであろう」 という訳文になっていた。
今年のワールドカップでクロアチアが活躍したので、ついでにクロアチア語訳も覗いてみたが、 ... a njezina je baka voljela tako da nije znala kako bi djetetu ugodila. 「そして彼女のバーカ(おばあちゃん)はどうやって彼女を喜ばせたらいいのか判らないほど好きだった」 と何の工夫(?)も無い、平々凡々とした言い回しであっさり片付けられててワロタ
私もそんな直訳はしてみたのですがなんだか日本語としてこなれないので質問しました。 関係代名詞じゃないので114で先行詞と書いたのは誤りですね。 ところでこの部分の接続法は形容詞節でいいのかな? たとえば、 Aquí no hay nadie que sepa chino. みたいな。 ifの条件節や譲歩だと分かりやすいんだけどなあ…。 スペイン人なら小学生でも楽々理解できるんでしょうね。(童話だし) 皆さん色々ありがとうございましたw
Un día su madre le dijo: "Ven, Caperucita Roja, aquí tengo un pastel y una botella de vino, llévaselas en esta canasta a tu abuelita que esta enfermita y débil y esto le ayudará.
『赤ずきんちゃん』次の段落です。 llévaselas lasの正体は、 un pastel y una botella de vino ですよね。バスケットに入れておばあちゃんのところへ持って行くのは。
ということで作者グリムさんの母語による原文に当たると ... da hast du ein Stueck Kuchen und eine Flasche Wein, bring das der Grossmutter hinaus; ... と、ドイツ語では中性代名詞単数 das「それ」で受けていることが判明
お隣のチェコの方はどのように訳してるのか、好奇心からチェックしてみたところ ... tady máš kousek koláče a láhev vína, zanes to babičce, ... と、ドイツ語同様中性代名詞 to で受けていることが判った (でもなんかこのチェコ語の文章はドイツ語原文を自動翻訳機にかけたように、一語一句キッチリ対応していて気持ちワルイ)
なんでスペイン語訳だけ、las で受けたのか考えてみたが、この場合はやはり男性複数の los を使うべきなのは間違いない ただ、ドイツ語やチェコ語が、ケーキとワインを一かたまりとして扱い、「それ」という中性単数で受けているところを見ると、 スペイン語でもその二つをまとめて「それらの物 = las cosas」として受けているのではないかとオモタ
Vete ahora temprano, antes de que caliente el día, y en el camino, camina tranquila y con cuidado, no te apartes de la ruta, no vayas a caerte y se quiebre la botella y no quede nada para tu abuelita.
Y cuando entres a su dormitorio no olvides decirle, "Buenos días," ah, y no andes curioseando por todo el aposento."
スペイン王室アカデミー編のスペイン語辞典によると、 @ no me las he visto más gordas (no habérselas visto más gordas) A me las tuve tiesas con mi colega (tenérselas tiesas con alguien) というような決まった言い回しがあり、 @は「そんな大変なこと、今まで見たことも聞いたこともない」、 Aは「自分の同僚と意見が衝突してやり合った」 を意味すると出ている。
このように、決まった言い回しでなぜ las が使われるのか? この前に明確に女性名詞複数形が先行していて、それを受けているわけではない
aposento は語源的にはラテン語の ad pausantem「休んでいる人の為に」(pausare「休む」)という形に遡ると考えられるので、むしろ抽象名詞的に「休む場所」という意味合いが強い 従って日本語としては、部屋とかアパートとか寝室とかいろんな訳が考えられる
curiosear por todo el aposento はおばあちゃんの住んでいる所をあちこち興味本位に見て回るという意味なので、当然ながらこの場合複数形にはならない 部屋といっても、cuarto のように、間仕切りなどで明確に区切られた一つ一つの空間としての部屋の意味ではあまり用いられないと思う
まず llévaselas a tu abuelita! の se は再帰代名詞のそれではないので、ここで用いられている動詞も再帰動詞 llevarse「運び去る、持ち去る」ではない
この se は三人称代名詞単数与格の le が、後に同じく三人称代名詞複数対格の las が続くが為に変化したもの *llévalelas > llévaselas
tu abuelita は話者・聴き手共に既知の情報なので、a tu abuelita を事前に代名詞 le で受けておく必要がある なので、llévaselas a tu abuelita の se は省略できない
逆に言えば、まだ未知の情報なのに、それを事前に代名詞で受けておくこともできない なので、*llévaselas a un vecino は間違い a ese vecino なら、その・あの隣人にという意味で、意味が限定されているので、普通は事前に代名詞で受けておくことになる 従って、llévaselas a ese vecino
英語 you've got it coming「お前さんの自業自得でしょ」や I had it with ya「テメエにはウンザリや」の it は 特に何かの先行詞などを受けているわけではない 二回三回繰り返された自業自得であったとしても、*you've got them coming とは言わない これは、英語はこういう言い回しの場合、it を使うのが普通だからとしか言えない
逆にスペイン語はこういう場合に、las を使うケースが多いと思われる それがものについてのことなら、それは las cosas を指して言ってるようにも見える (*me tuve las cosas tiesas con mi colega) それが意味的に人を指すことになれば、las personas のことだとも解釈できるだろう
スペイン語がこういう言い回しに las を多用する背景にはこういう事情もあるのではないか とすれば、llévaselas a tu abuelita en esta canastaは、「んで例のブツはこの編みかごに入れて、婆やのところへ持ってお行き」ぐらいの意味であって、las は必ずしもケーキとワインを指す代名詞と考えなくても良いことになると思う