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【現代古典派経済学】塩沢由典【複雑系経済学】


名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/01/09(水) 12:35:35.28:T6rLsjr6
語れ
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 01:03:08.77:3R489oiU
アラン・クルーガーが亡くなっていたのか
ふーんと思った。

塩沢のくだりはどうでもいいけど
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/22(金) 05:28:40.45:/LZ1KWp8
俺経済学部生だけど塩沢って人聞いたことねーわ
この人なんなの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 05:37:37.13:F/F1u8mz
ちょっと前の高橋洋一ライク
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/22(金) 07:55:24.69:Zv0FnhMx
David Neumark and William Wascher (2008) Minimum Wges. MIT Press.
を出してくることで、反論になっていると考えているところが甘い。

では、Card and Krueger (1994)は「論議を呼び起こしたが」と書いている。
「自分達に都合の悪い事実は無視してきた。」というのは、Card and Krueger (1994)
やその後の実証研究を無視したという次元の問題ではない。そこで説明しているよ
うに、「新古典派の原理」=ケインズのいう「古典派の第一公準」の妥当性が問われ
ている。

Neumark and Wascher (2008)がやっていることは、昔(1940年代)、Machlup と Lester
の間で行なわれた論争を蒸し返すものだが、限界原理の妥当性にまで考えが及ん
でいない。

古典派の第一公準は、強い要請だから、もしそれがなりたつような環境に経済があ
るなら、「賃金の引上げ=>雇用の減少」という事態がかならず起こると主張している。
この主張は、ただ一つの反例があれば原理は破れる。

Card and KruegerとNeumark and Wascherが反対の実証結果を出したからと言って、
勝負はお相子ではない。「賃金の引上げ=>雇用の増大」という事態があれば、限界
理論はその事態を説明しなければならない。限界生産性=賃金率という公式の修
正が必要となる。それが出来ない訳ではないが、そうすると別のところに不都合が
生ずる。そこでいろいろ強弁して、新古典派経済学があたかも整合的な学問である
かに振舞っているが、現実はぼろぼろなのだ。

計量ばかりやっていると、こういう理論問題=パラダイムを問うような問題に頭が
働くなる。多くの実例があるから良く分かるが、それで済む訳ではない。

簡単な解決策は有効需要の原理を用いることである。雇用量は、賃金率の高さ
よりも、当該産業の有効需要により強く関係している。したがって、賃金と雇用の
間に一定の関係がなくてもよい。近年のまとめでも、賃金率の多少の上下は、雇
用量にほとんど影響しないとされている。

Cf. Dale Belman and Paul J. Wolfson (2014) What Does the Minimum Wage Do?
Chapter 2.
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 13:00:04.29:E61zlo+v
またはぐらかし太郎か
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 13:04:13.59:E61zlo+v

多少上げても雇用量はほとんど影響ないが、しっかり上げたら雇用量に影響がありそうなのが今の韓国の事例なんでは?

人を多少殴っても死ぬわけではないが、暴力が人の生き死に影響しないとは言ってないのと同じこと
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 15:04:03.24:3R489oiU
p 進タイヒミュラー理論の証明は正しかったんですか?
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/22(金) 18:00:17.28:Zv0FnhMx
はぐらかしでもなんでもない。Neumark and Wascher (2008)に対するJournal of Industrial
Relations, 2009 におけるMark Woodenの書評(これは著者たちに非常に好意的な書評)を
]見ても、冒頭の2文で次のように指摘している。

Within the field of labour economics perhaps no question has been the subject of more
controversy than the employment effects of minimum wages. This controversy dates
back to the debate between George Stigler and Richard Lester that took place in the
pages of the American Economic Review in 1946 and 1947.

賃金の限界生産性理論(marginal [revenue] productivity theory of wages)は、この時代
から問題があったのに、それをだましだまし使ってきたというのが実情だ。限界理論の
破綻は、色々なところに現れるが、普通の経済学者はそこに共通の根があることを見抜
くことががきない。

塩沢の考えが参考になるのはこうした場面だ。なぜなら、均衡理論とその通俗的バージ
ョンである限界理論に対し、もっとも厳しい批判者として存在してきたからだ。

賃金と雇用の関係も、主流経済学では限界生産性で考えられている。労働市場は、通常
の製品市場とはまったく違うから、労働経済学者という専門ができて、労働の問題をさま
ざまに議論することは仕方ないが、そのために労働市場の外の要因で決まることを無視
して、労働市場内でのみ考えやすい。そこで「賃金率を与えれば、雇用量が定まる」ある
いは「賃金率と雇用量には一対一の関数関係にある」といった関係があると信じて、かつ
ては賃金を挙げれば雇用が減少すると素朴に考えてきた。最低賃金は、法律(州法や連
邦法)で決められるから、その影響がどう出るかについて多数の研究が行なわれた。Card
and Kruegerのnatural experimentsはその一部。ここには政治が係るから、政治的対立が
生じやすい。経済学にとっての真の問題が隠されやすい。「はぐらかし」などと感じる自分
の至らなさを反省すべきなのだ。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/22(金) 18:16:33.12:Zv0FnhMx
の「塩沢の考え」を短くまとめたものが見つかったので紹介しておく。

現代古典派の基本主張

否定的主張
@「需要関数」・「供給関数」の否認
A「最適化」ないし「主体均衡」の否認

これらは
B限界理論の無効性
C均衡理論の無効性
を含意する。

積極的主張
@価格と数量の第一次的独立
A生産・販売の主要な制約としての需要
B上乗せ価格の一般性
C需要の変化要因としての所得水準の重要性
D経済発展にしめるる収穫逓増の重要性

箇条書き部分は正確に転記した。原文では、項目間に少し説明が入っている。

出所: 「現代古典派の経済学」 塩沢(2002)『マルクスの遺産』第9章。
原文は『経済セミナー』1985年5月号。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/22(金) 20:25:15.94:u6VgPzph
【新元号は分合″がベスト】 10月から大恐慌、解決策は『分ち合い』と、世堺教師マiトレーヤの助言
ttps://rosie.5ch.net/test/read.cgi/liveplus/1553220386/l50
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 20:57:22.40:vTVRv4hW

Card&Krueger自体が限界収益=限界費用の枠組みで説明してるのに、なんでそれを踏まえないの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/22(金) 22:21:57.90:TUdmp8dV
塩沢と、その門下(信者)が経済思想史の枠を超えないことが
よく分かるスレッドだ。
また、経済学が科学になれない人社系の規範論だとよく分かる。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/23(土) 19:15:21.02:dfFiWYq2
そもそも塩沢に関心ない
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/24(日) 14:20:27.14:R8LnpzTq


Card & Kruegerは一つの事実を発見したのであり、その発見をどう解釈するかとは
別のこと。理論は、いくつもの事実、多様な側面の諸事実の総合としてある。

この場合、重要なことは

    限界生産性=賃金   (1)

という公式には、すでに多くのアノマリ(違反事実)が知られており、一つの事実
の発見者であるCard & Kruegerの解釈は問題ではない。

(1)は、労働市場における公式だが、より一般的には

限界収益=限界費用   (2)

という形をもつ。しかし、この公式自体も、多くのアノマリの蓄積を無視して
あたかも真実であるかに信じられているものだ。経済学は、こういう基礎の
基礎から組立て直さなければならない。

たぶん此処で現代古典派経済学に文句を言い続けている諸君は、新古典派=
主流派の多くの公式(たとえば、(2)は1930年代のもの)を盲目的に受け入れてい
るだけで、それに不都合な諸事実について知らず、さらにそれらが意図的に隠さ
れていることすら知らないのだ。

主流派の内部でのみ純粋培養されてきた人には、自分とはすこし別の考え方を
知る必要があるだろう。もちろん、文句を言いたいだけの諸君にそんな気がない
ことは初めから分かっている。すこしだけでも、自分の考えに疑問を持っている
人にしか伝わらないだろうが、まずは

塩沢由典『複雑系経済学入門』生産性出版、1997。

を読んでみてはどうか。読まずに文句だけいうやつは暇人だとして無視
する以外にない。しかし、ここに書かれていることに反論できるなら、この
スレにふさわしい人物として十分議論に値するだろう。まあ、そういう人物
が出てくる可能性は極めて小さいことは確かだが。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/24(日) 15:57:04.95:TrOzY3+r

だから何故踏まえないの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/24(日) 16:06:55.51:P3W31ILL
トロピカル幾何なんてすでにメカニズムデザインで使われてるんだけどな
当然世界的にもこちらの方が有名
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/25(月) 11:13:45.63:JQxreALi

トロピカル幾何でググったけど、そんな論文、1本しかヒットしなかった。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/25(月) 11:20:00.50:JQxreALi

ツマンネ。
1.需要と供給は普通の市場にあるもんだし。
需要と供給なしでどうやって株価や為替レートを
説明できるいうねん

2.個別主体の最適化もなしか?マルクスみたいに
固定係数でも考えるんやろ。意味ないわ。
3.微分できるいうてするんは便利やからや
便利なものを捨ててややこしいことするんやったら
やったらええんや。
4.やから需要と供給なしにどうやって価格と
数量を決めるねんいうてるんや
積極的1.スラッファの応用か?
2.そやから収穫不変でも仮定して、生産量は
需要で決めるいう産業連関表やろ
3. ええわ。別にマークアップの率も変化するやろし
4.やから所得が需要を決めるんやろ
5.ちょっと前に収穫逓増が流行っとったからな。
なんか別に新しいこと言うとるか言うと
何も言う取らへんやん。つまんな
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/25(月) 11:21:47.27:JQxreALi

経済思想史にも色々あるんと違うかな?
なんか生産は独立に価格を決めて
需要が生産量を決めるんや言う学説史は
おもろない学説史のような気がする
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/25(月) 11:22:30.76:JQxreALi

はぐらかし次郎かもしれん
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/26(火) 23:22:45.05:eK3LGYH1


需要と需要関数、供給と供給関数の区別もできずに、経済学を語っているの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/27(水) 12:03:20.67:aIjjFQJq
"Tropical Geometry and Mechanism Design"の著者はRobert Alexander Crowellと
Ngoc Mai Tranの二人だが、Ngoc Mai Tran (ボン大学)がJosephine Yu (ジョージア
工科大)と主催した
Hausdorff School: Economics and Tropical Geometry
ttp://https://www.hcm.uni-bonn.de/events/eventpages/hausdorff-school/wwwhcmuni-bonndehsfasim/economics-geometry-2016/
には、離散凸解析の室田一雄先生と共に塩沢先生も参加されている。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/27(水) 13:13:25.66:jJTgDEzA

だからどうした
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/27(水) 21:58:29.93:aIjjFQJq
中身までは理解できないが、Michael Joswig の
The Cayley Trick for Tropical Hypersurfaces With a View Toward Ricardian Economics
ttp://https://arxiv.org/pdf/1606.09165.pdf
はHausdorff School: Economics and Tropical Geometryの成果論文の一つで、塩沢先生
の「国際貿易のリカード理論」の解説論文らしい。超抽象的でなにも分からないが。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/27(水) 22:13:51.09:bfA3b9tg
だからどうした
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/27(水) 23:59:12.06:LFEkYv2q
だーかーらー
トロピカル幾何はもうすでにメカニズムデザインで応用されてるんだってば
もちろんこっちの方が圧倒的に有名
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/28(木) 09:07:23.60:d+MTb5bJ
結局経済分析にはなんの役にも立たないのか
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/28(木) 16:29:43.52:so11G5dS


ご自分で発見されたわけではないでしょ。そう自慢されることでもないかも。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/28(木) 17:03:14.23:9a/i9mY5
誰も自慢してない
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/29(金) 00:33:20.79:k9i8huoZ
そんなに居丈高に否定されなくても。虎の威を借りる狐だぐらいは分かって
います。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/29(金) 01:52:25.85:BMYsn1d8
虎って塩沢が!?草
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/03/29(金) 02:03:06.01:k9i8huoZ
のことです。というと、 かも。

「虎の威」の虎とは、メカニズムデザインであり、その背後にあると
思っている主流派経済学でしょう。それくらい分からないと。

狐は、自分で取れないブドウは酸っぱいと思いたいのです。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/03/29(金) 02:11:35.74:BMYsn1d8
本気で意図が分からないみたいで草
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:12:29.99:BrPoo+Ci
元院生

だが、大部御不沙汰してしまった。2月末に、もうそろそろ教務事項も終りだし、
すこし余裕が出来ると思っていたが、あに計らんや。3月もなんだかだと忙しく、
もう4月10日になってしまった。このままだと、授業は始まるし、閑になどなりそうもない。
蓬田守弘の『垂直的国際分業の理論』(2006)は図書館から借出してあるから、もう一度
ざっと眺めてみただけの解説を書いておく。

この本は、院生時代に垂直的分業の貿易論に関する知識を手っ取りばやく仕入れて
おこうと読んだもので、もう10年以上になる。読んだ当時は、この本はまだ新しく、最新
のにおいがしたが、読み直してみると、結構あらが目立つ。もともとあった欠陥に違い
ないが、当時はそれを見抜くだけの力が俺になかったということだろう。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:14:05.78:BrPoo+Ci
蓬田守弘『垂直的国際分業の理論』は、本文80数ページの小さな本。全5章からなるが、
導入の第1章と経済的厚生を論じた第4章、第5章を除くと、垂直的分業の理論としては、
第2章「垂直的分業の背景」、第3章「垂直的産業内貿易」が中核である。ところが、後で
説明するが、第2章と第3章とは、統一的な理論ではなく、相互に排他的な仮定をおいて
議論されている。簡単にいえば、第2章と第3章とは繋がりがないというか、矛盾している。

蓬田はこの本の元になった研究でRochesterのRonald Jonesのもとで博士号をもらってい
るから、当時としては「最先端」の研究だったのだろうが、今からおもうと、ある特殊な状況
を研究したに過ぎない。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:16:09.73:BrPoo+Ci
第2章は、簡単に言えば Jones and Kierzkowski (1990, 2001)の解説である(最後に少しだけ
政策含意らしきものに触れてはいる)。ほとんど同じ時期に、Jonesには Globalization and
the Theory of Input Trade (2000)が出ていて、『垂直的国際分業の理論』の本とほぼ同時に
読んだ。技術的には、Jones and Kierzkowski (1990, 2001) とほぼ同じだが、Jones (2000)の
方は、表題にGlobalizationが付いているだけ、グローバル経済化の全体像を掴みたいとい
う意欲にあふれている感じで、一生懸命読んだ。もっ正確にいうと、Jones (2000)の技術面
を簡単に知るために蓬田(2006)を読んだということだったような気がする。

これらは、フラグメンテーションと呼ばれる事態の理論的説明である。フラグメンテーション
とは、一時期、一つの工場に統括されていた工程が、二つに分かれて、その一部が主とし
て途上国に移転する現象をいう。Jones and Kierzkowski (1990)や蓬田(2006)は、フラグメン
テーションをサービスリンク費用の低廉化によって説明する。工程間の調整費用(サービス・
リンク費用の主たるもの)が高いうちは、工程は分割できないが、インターネットや輸送費の
低廉化によって、工程の一部を途上国に移転することが可能になった、というのである。
その際、重要な仮定がサービスリンク費用には規模の経済性(あるいは収穫逓増)がある
ということだ。つまり、サービスリンク費用は、固定費+比例費とからなり、生産数量がある
一定量を超えないと工程分割は起こらない。このことを数式やグラフを使って説明している
が、要は生産が損益分岐点を超えないと儲からないというのと同じ論理である。固定費と
国内生産・外国生産のにおける比例費の違いにより、一国内一貫生産、工程分割(フラグ
メンテーション)、外国生産の三つの場合が生ずる。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:17:36.62:BrPoo+Ci
上の説明に間違いはないが、これが垂直的貿易やましてグローバル化を推進している
過程かというと、実証家としての俺には、ちょっと単純化しすぎていませんかと思いたく
なる。

蓬田は、工程間分業を生産ブロック1と2とに分けるが、その基本的前提は、

(1) 生産プロック1 では  c1 < c*1

(2) 生産ブロック2 では  c2 > c*2

だという(蓬田 2006, pp.8-9)。

これが成り立たなければ、サービスリンク費用の低廉化そのものが意味を失う。ところ
が蓬田には、この(1)と(2)がなぜ普遍的に成立するのか、その説明がほとんどない。

第1章や第3章などを読むと、蓬田は労働集約度の違いがこうした事態を惹き起すと
考えているらしい。しかし、Jones and Kierzkowski (1990, 2001)は、修正・付加された
(augmented)リカード理論ではあって、労働集約的・資本集約的という概念とは直接は
結びつかない理論である。そうすると、フラクメンテーションあるいは垂直的国際分業の
拡大の本当の理由が蓬田(2006)第2章では説明できていないということになる。

実を言うと、この点までは、院生時代に読んだときには分かっていなかった。工程間
分業はこう説明できるのかと、素直に感心していた。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:19:58.51:BrPoo+Ci
第3章は、Davis (1998) Heckscher-Ohlin-Ricardo approach. Journal of International
Economics. 39: 201-226 に基づく垂直的分業の理論的分析である。これは基本は2国
2要素、3財のHOSモデルだが、第3財は、第1財の投入に使われる中間財であり、
その生産効率が自国と外国では異なり、蓬田の想定では自国が外国より生産性が
高い(A>1)という想定のモデルである。

これで一応は、自国のみで中間財を生産し、それを自国と外国の双方で第1財の
生産に用いられるという状況を作り出すことができる。ただし、一般の場合の分析
は難しいので、図3.1にあるような要素価格均等化集合の中でのみ分析している。
これは標準的なHOS理論でも有名な「要素価格均等化定理」のなりたつ領域という
ことだが、定理の表題が示す通り、その中では要素価格(すなわち労働の価格=賃
金と資本の価格=資本利子)とが等しい。

で、第2章と第3章とは、統一的な理論ではなく、相互に排他的な仮定を置い
ていると書いたのには、この点が関係している。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:22:38.98:BrPoo+Ci
産業内貿易は、Krugmanが説明して有名だが、これは(差別化された)同一製品を生産する
複数企業が存在して収穫逓増のある場合に起こるというのだが、各企業の生産関数は同
一と想定されている。つまり、基本的には先進国同士(あるいは途上国同士)の間の産業内・
水平貿易の理論である。蓬田が分析しようというのは、産業内・水平貿易だが、もしこの貿
易がほとんど同じ水準の先進国同士のものだとすると、 に書いた(1)と(2)が同時に成立
するような事態は、珍しくないかも知れないが、少なくともかなり偶然的なもので、それが垂
直的貿易を強力に拡大するようなものとはとても思えない。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:25:26.18:BrPoo+Ci
に 

で、第2章と第3章とは、統一的な理論ではなく」 

と書いたが、 の間違いだった。訂正しておく。
元院生 [] 2019/04/10(水) 16:28:12.00:BrPoo+Ci
世界の貿易を見渡してみれば分かるように、垂直的貿易(あるいはフラグメンテーション)は、
先進国と途上国(たとえば、米国と中国)の間で行なわれている。この基本的な要因は、米
国と中国とでその賃金率に大きな格差があることだが、蓬田の説明(例えば第1章)には、
「垂直的国際分業への関心が高まった背景にはもう一つの要因がある。それは、先進諸
国とりわけアメリカ国内での賃金格差の拡大である」(pp.2-3)とあるが、2国間の賃金格差
の問題には一言も触れられていない。

この点を問い詰められれば、蓬田は、それは資本・労働の賦存比率に依存して決まると
答えるだろう。理由は示されていないが、蓬田も

「衣類や靴の産業では、アメリカ国内でデザインされた製品が労働の豊富な途上国で
生産され、完成品は再びアメリカをはじめ他の先進国に輸出されている」(p.3)

と指摘している。

しかし、この例は、蓬田の第3章の設定とは合致しない。資本労働比率が違っていても、
少なくとも二国が要素価格均等化集合にあるがきり、資本も労働の同じ価格(つまり利潤
率と賃金率)をもっている。

要するに、蓬田(2006)は、世界経済に進行する国際貿易、とくに中間財貿易拡大の基本
的要因を捉えていない。
元院生 [] 2019/04/11(木) 10:00:32.01:Lnm5cwTB
連投制限に引っかかってしまい、投稿を完成できなかった。以下は、昨日の続き。
元院生 [] 2019/04/11(木) 10:09:30.91:Lnm5cwTB
これは追加的な感想だが、第2章は、簡単にいえば、リカード理論でかつ収穫逓増の場合
である。これは、新古典派の完全競争理論の枠から外れている。この点にも、蓬田は一切
注意していない。貿易理論家は、リカード理論とHOS理論、あるいはその後の「新貿易理論」
「新々貿易理論」を、そのときそのときの都合で使い分けるということを平気でやっているが、
それら諸理論の間に理論的統一のないことに全く無頓着である。

多様な観点と考えているのだろうが、それが統一的な理論のないことの裏面であることを
わきまえるべきだろう。実証では、多様な観点は必要だし、望ましいともいえるが、それで
論文の全体の統一が崩れては、やはり失敗と言わざるを得ない。
元院生 [] 2019/04/11(木) 10:16:15.03:Lnm5cwTB
最後に、塩沢(2018)「リカード国際価値論の現代的意義と可能性」『国際経済』69巻、pp.41-61
と日本国際経済学会のリカード原理200周年を記念した共通論題セッションへの報告論文 塩
沢(2017) (こちらの方が大分詳しい) の主張と、蓬田(2006)とを比べておこう。塩沢(2017, 2018)
には、蓬田(2006)時代には、まだあまり注目されていなかった「新々貿易理論」への批判も入っ
ている。蓬田(2006)にそうした言及がないのは当然だが、問題は、蓬田(2006)や Jones and
Kierzkowski (1990, 2001) あるいは Davis (1998) を含む新古典派の貿易理論が現代のグロ-
バル化する経済の十分な説明理論足りえているかどうか、ということだ。

塩沢は、新古典派貿易理論の4つの世代(教科書的リカード理論、HOS理論、新貿易理論、
新々貿易理論)やJones and Kierzkowski (1990, 2001)がその説明となっていないと指摘し
ている。これの点は、指摘が基本的に正しいと言わざるを得ない。

まず、教科書的リカード理論、HOS理論、新貿易理論は、仮定によって中間財貿易を排除し
た理論だし、新々貿易理論は、基本的に一国開放経済を扱っている。Jones and
Kierzkowski (1990, 2001)や蓬田(2006)は、特定の特化パタンを決めた上で、貿易がありうる
ことを説明しているだけだ。従って、中間財貿易の一般理論とは到底言えない。
それに比べると、塩沢の「新しい国際価値論」は、任意数の国と財があり、投入財・最終財と
いう区別を仮定することなく、各国の生産技術の係数のあり方(と一般には輸送費用)によって、
どの国がどの財を生産するのか決まってくる構成になっている。理論の一般性も論理の緻密
さも格段に違う。
元院生 [] 2019/04/11(木) 10:18:45.38:Lnm5cwTB
塩沢理論のもう一つの特徴は、各国の賃金率(実質賃金率)がモデル内部で決まってくると
いう点だ。HOS理論が要素価格均等化集合に焦点を当てているとの正反対だが、世界経
済において先進国・途上国の間に大きな経済格差・賃金格差があることは常識以前の話
だ。

日本国際経済学会のリカード原理200周年記念の共通論題セッションには俺もいて、塩沢
たちの講演も聞いたが、すぐには理解できなかったが、よく考えてみれば、塩沢の主張の
方がずっとまともだ。俺は、実証分析が基本だから、理論の優劣はどうでも良いが、今のと
ころ主流派貿易論は完全に出し抜かれたと思う。問題は、塩沢の国際価値論が、普通の
貿易理論と違って、線形代数や凸集合といったちょっと変った数学を勉強しなおさなけれ
ばならない点だろう。なかなか時間が取れないが、正則な国際価値の定義に必要なグラ
フ理論は、俺も時間をとって勉強しようと思っている。実証をやるにも、これくらいの理論は
消化すべきだろうと思っている。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/11(木) 17:58:04.10:CzS3E3mn
こんなtoy modelで思弁的に論じるだけだから、思想史屋と言われ、
現実とかけ離れるわけや
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/12(金) 11:09:30.79:yFuZ0XdY
Global Value Chains は、国際経済では今もっともホットな話題だ。

同志社大学の岡本由美子教授は、『世界経済評論IMPACT』の解説
「グローバル・バリュー・チェーン(GVCs)革命の持つ意味」(2017.05.22)
の冒頭に次のように述べている。

「GVCsについては,すでに1990年代から,サセックス大学の開発学研
究所を中心に,政治経済学的視点,経済地理学的な視点,地域研究
的な視点等々,多角的に研究が行われてきた。近年,ようやく,国際経
済学や開発経済学といった応用経済学の中でもGVCsが中心課題とし
て取り上げられるようになってきた。

2013年に世界貿易機構(World Trade Organization:WTO),経済協力開
発機構(Organization for Economic Co-operation and Development:OECD),
及び,国連貿易開発会議(United Nations Conference on Trade and
Development:UNCTAD)が相次いで,GVCs関連の報告書を発行したのも,
その流れを汲むものといえよう。また,2016年度は,世界銀行もどのように
GVCsが持続可能な開発につながるのか,という視点で報告書を発行して
いる。」
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/12(金) 17:02:38.14:mh+9m91V
岡本さんの解説には出てこないが、2017年からWTOやIDEなどの共同で

Golbal Value Chain Devolpment Report

が隔年で出るようになった。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/13(土) 11:02:11.72:KB4WMjS7
GVC は流行語になりすぎいている感もある。あまり内容と関係ないのに GVC と関連付ける
といった研究もある。たとえば以下などは、単に世界産業連関表を使っているだけなのに
GVCを謳い文句にしている。ここでは、世界貿易の構造が大きく変ったことの代名詞として
GVCを使っている。

Meng Bo, Peters Glen, and Wang Zhi (2018) Tracing CO2 emissions in global value chains.
Energy Economics 73: 24-42.
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/17(水) 00:45:14.54:eIG0YwHd
岡本の『世界経済評論IMPACT』の解説は、次の論文のダイジェスト版のようだ。

岡本由美子(2018)「グローバル・バリュー・チェーン革命の功罪/―アフリカの持続可能な
開発は可能か?」『同志社政策科学研究』19(2): 57-69.
ttp://https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/25986/019019020007.pdf

もっともこちらの方が新しいから、この論文を準備する段階での概要と言った方が正確だ
ろう。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/17(水) 00:46:40.43:eIG0YwHd
前記論文の2.1では、国際経済学がこれまでGVC革命にどのような貢献をしてきたか
(してこなかったか)について解説している。岡本は貿易論の専門家ではないので、そ
の解説は非常に正確とは言えないが、問題の所在は大きく掴んでいる。

2.1.1でリカルド、ヘクシャー=オーリンの伝統的な比較優位論、2.2.2で新貿易論と新々
貿易論とについて概説したあと、2.2.3で

「1990 年代以降、情報通信技術(Information and Communication Technology:ICT)の
発達によって、新しい貿易理論でも十分に説明がつかない、GVC 時代が到来した。」

とまとめている。主流派貿易論では、GVC革命(Baldwin)には対応できていないという
のだ。岡本は、こうした中で、Jones教授は「国境を越えた工程分業や中間財貿易の
興隆に早くから着目」してきたが、Baldwin (2016)の理解に従って「貿易理論の主流派
を形成するにいたらなかった」と解説している。これはあまり正確な理解とは言えない
が、主流派貿易論がGVC革命に対応できていなことだけは、ほぼ正確に捉えている。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/17(水) 10:14:15.14:ZySBRKES
↑ まあ思想史というか塩沢文献レビューをずっとやってる人は
  「信者のまま、自殺も近い」かなw 
ヤハウェ [] 2019/04/18(木) 19:44:43.34:336ygx08
塩沢さんといえば複雑系経済学入門だが
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/19(金) 17:12:08.65:tj8vf0EG
元院生さま

 です。詳しい丁寧な回答、ありがとうございます。
すべてとはいえませんが、感じは掴めました。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/20(土) 12:29:37.73:tcnDtJSx


塩沢先生の経済学を複雑系経済学だけで理解しようというのは無謀。『複雑系経済学』は
1997年出版でもう20年になる。

おととしの進化経済学会の学会賞受賞記念講演で聴いたが、塩沢先生は、自分の経済学
の全体像を@現代古典派価値論、A複雑系経済学、B進化経済学の3本柱で考えている。
これを正三角形の頂点におくと、@とAが底辺にあって、Bは上の頂点にあるという。その
真意はよく分からないが、すくなくともこの3つを総合して考えようとしているらしい。

このスレは誰が立てたか知らないが、よくできていると思う。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/20(土) 22:15:54.47:OaI0iwYn
>このスレは誰が立てたか知らないが、よくできていると思う。

ふーーーーーん(棒読み)
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/21(日) 01:07:34.79:XXWTRoYu
英語版wikiの比較優位か自由貿易の項目で塩沢めっちゃ推すのがいたとき
ノートでShiozawa?who?って返されたのは笑った
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/21(日) 01:18:45.35:YUJBES+x
塩沢って海外では無名なのか?あんまり引用されてない?
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/21(日) 09:55:54.64:FueKqube
sraffa関係の論文だって塩沢さんは英語で載せてないかも?
(英語が昔は不得意だったかもしれない。ディスカッションペーパーは
英語だったけど)

今のリカードモデルの論文についてはリファレンスがあまり良くないかも。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/21(日) 09:56:39.85:FueKqube

元院生さん
今は何をされてるんですか?
大学の先生?
a [] 2019/04/21(日) 12:23:05.55:ResqY0cL
Shiozawa, Y. (2017) The new theory of international values: An overview. In Shiozawa,Oka, and Tabuchi (Eds.)
New Construction of Ricardian Theory of International Values, 2017
ttp://https://www.amazon.co.jp/dp/B06XYFHVWS/

Industrial Competitiveness and Design Evolution Editors: Fujimoto, Takahiro, Ikuine, Fumihiko (Eds.)2018
Chapter:The Nature of International Competition Among Firms (Shiozawa and Fujimoto)
ttp://https://www.springer.com/gp/book/9784431551447
ttp://https://www.amazon.co.jp/dp/B07G2TRN63/

評価されるとしたらこれからだろう
共著者の藤本隆宏の方が注目されやすいかも知れないが
a [] 2019/04/21(日) 12:26:31.26:ResqY0cL
参考
藤本隆宏
The fractal Keynesian stimulus by CSR ― fellows RFIEA
ttp://http://fellows.rfiea.fr/dossier/la-responsabilite-sociale-des-entreprises-en-question/article/une-relance-keynesienne-par-la?language=en
現場指向企業と製品・工程イノベーション
─ PXNWモデルによる予備的分析 ─ 藤本 隆宏
ttp://http://www.e.u-tokyo.ac.jp/fservice/ronshu/backnumber/index.html
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/21(日) 13:41:18.69:s2o2cbdS
塩沢って海外では無名なのか?あんまり引用されてない?

海外の評価よりも、日本国内の評価の方が問題だろう。

画期的成果だったのに、日本の国際経済学(とくにミクロ)は、少数
の例外を除き、完全に無視。

自分が理解できないのを隠したいのか、これまでの蓄積を否定さ
れたくないのか、自分では新説を評価できないと自認しているのか、
紹介も、まともな反論も出さずにいる。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/21(日) 14:07:46.44:XXWTRoYu
君が引用したらええんや
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/21(日) 14:28:05.56:oaFwKJV/

じゃあお前が塩沢を引用して論文書け
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/21(日) 22:46:51.55:FueKqube
藤本たかひろという人有名やな
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/25(木) 14:24:15.95:PnwICLqI
 塩沢って海外では無名なのか?

海外で評価されたら、手のひらを反すみたいに急にちやほやする。
見苦しいね。自分に判断能力がないことを自白している。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/25(木) 16:05:57.56:h6bvSumv
だから君が引用したらええんや
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/30(火) 02:01:55.20:1um30ojd
複雑系経済学入門読んだけど経済学にカオス理論を応用して数式展開してるような論文は無いの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/04/30(火) 04:47:45.31:M815866y
ぱっと言われて西村和雄
a [] 2019/04/30(火) 07:12:50.89:KhlnWFoP
オーストラリア出身のスティーブ・キーンはカオス理論を経済分析に取り入れている。
キーンは2008年の金融危機を予言↓した12人の経済学者の中の一人

Steve Keen. “The Lily and the Pond.” 2006. Interview reported by the Evans Foundations.
ttp://https://evatt.org.au/news/lily-pond.html
Debtwatch May 2007: Booming on Borrowed Money 2007/4/30
ttp://http://www.debtdeflation.com/blogs/2007/04/30/debtwatch-may-2005-booming-on-borrowed-money/

参考
高田 太久吉 誰が 経済危機を 予想したのか (迂回リンク)
ttp://https://twitter.com/tiikituukahana/status/1122985771755905025?s=21

DSGEが使うのが7つの変数、49のパラメータに対し、
キーンが使うのは3つの変数、9のパラメータだ。
それでもDSGEより複雑な現象を説明できるという(邦訳『次なる金融危機』↓41頁)。
ttp://https://www.amazon.co.jp/dp/4000612670

キーン邦訳では簡単な説明しかなされていないが…。

以下が関連論考。

Keen, S.: Finance and economic breakdown: modeling Minsky’s “Financial Instability Hypothesis” . J
ttp://https://keenomics.s3.amazonaws.com/debtdeflation_media/papers/Keen1995FinanceEconomicBreakdown_JPKE_OCRed.pdf
Ananalysis of the Keen model for credit expansion, asset price bubbles and financial fragility M. R. Grasselli · B. Costa Lima 2011
ttp://https://ms.mcmaster.ca/~grasselli/GrasselliCostaLima_MAFE_online.pdf

キーンはミンスキーの影響を受けており、ミンスキーの不安定性の認識を数値化した。
ミンスキーの考え方が数値的な分析の根本にある。
ttp://https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/04/30(火) 15:51:35.28:1um30ojd
ありがとう!
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/01(水) 00:25:49.41:CQaz3uUL
西村和雄の複雑系は、おなじ複雑系でもまったく別物。

複雑系といいながら、経済主体の目的最大化と均衡は、経済学
が分析手段を失わないために必要と弁護している。

マクロ経済動学では、カオスが生まれるようにパラメータ
を調節している。経済という対象を研究したいのではなく、
カオスを作って自慢したいのだろうか。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/01(水) 01:14:01.56:CQaz3uUL
DSGEが使うのが7つの変数、49のパラメータに対し、
キーンが使うのは3つの変数、9のパラメータだ。

7つの変数をフィットさせるのに49個ものパラメータを使えば、
フィットして当たり前。

これと同じことを、昔の天文学が行なっていた。導円の上に
周天円を置くのは、パラメータを二つ増やすことにあたるが、
トレミーの体系の末期には、この周天円が増えて、6つの惑星
を記述するのに70個近い周天円を使っていたらしい。

経済学は「現代の天動説」になっていると、塩沢先生も言っている。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/01(水) 04:26:18.27:23LETWlC
ちなみにキーン・モデルの3変数は、
雇用率(Employnent)、
産出[=GDP]に占める賃金の割合(Wage Share)、
民間負債の対GDP比率(Bank Share[=主流派が軽視したミンスキー的認識])だ。
(それぞれx,y,z)
ttp://https://1.bp.blogspot.com/-NLlQQ_eW3Tg/XMic2hZsPPI/AAAAAAABiWo/DDDFVbBMCq8fhRh308EzVFJR2ABiW2txwCLcBGAs/s1600/IMG_4653.PNG
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/02(木) 07:55:11.25:yt/NReeC
サンタフェで複雑系経済学(complexity economics)を主導していたBrian
Arthurは、今世紀に入ってからは技術に関する考察を深めている。その成
果がThe Nature of Technology(日本語訳がある)。

1979年11月5日に書いたというAn Historical Footnote が Complexity and
the Economy Oxford University Press 2015 に再録されている(Amazonな
ら公開ページかも)。それによると、Arthurは、すでにそのころから技術に関
し深い関心をもっていたようだ。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/03(金) 15:50:02.54:kkHZqYOv
Historical Footnote を引くなら、次の対比でしょう。経済学を
新と旧とにわけている。Strange attractorも入っているが、その
イメージは西村のものとは根底的に違う。

Old
Essentially deterministic, forecastable

Based on 19th-century physics
(equilibrium, stability, deterministic dynamics)

New
Non-deterministic. Unforecastable because of
fluctuations and strange attractors (and suchlike)

Based on biology (structure, pattern, self-organization, life cycle)
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/05(日) 23:06:17.37:0MNGIl9n
学説史とか思想史と言っていれば批判になると思っていた
一つ覚えのやつ、ついに退散したようだね。まったく的外
な雑音だったから、このスレもすこし高尚になったね。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/06(月) 04:06:03.73:sAWAL5Fj
こんな本が出ている。
高くて、買いたくても買えない。

ttp://https://www.amazon.com/gp/product/1848442564?ref=em_1p_0_im&ref_=pe_2313350_408639400
塩沢の信者 [sage] 2019/05/06(月) 11:01:44.38:31rFqX34
まあ、塩沢の信者が妄信した書き込みをトーンダウンしたか、
もう飽きたかだろう。 塩沢は経済思想屋だし、信者も同様。
現実の経済活動に興味なく、そもそも現実を分析できる枠組みがない。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/06(月) 11:18:46.29:8fXbadSl

ttp://https://www.elgaronline.com/view/9781848442566.xml
ttp://https://www.e-elgar.com/shop/eep/preview/book/isbn/9780857930378/

Handbook on the Economic Complexity of Technological Change
Cristiano Antonelli
ttp://https://www.amazon.co.jp/Handbook-Economic-Complexity-Technological-Change/dp/0857930923/
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/07(火) 11:49:27.70:Y+0K6BX0


ありがとう。ソフトカバーで6千円台なら、なんとか買えないこともないか。
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/12(日) 22:16:54.48:WzQHvf7k
「塩沢の信者」を騙っている「学説史とか思想史と言っていれば批判になると思ってい
た一つ覚えのやつ」()、まだうろうろしていたんだね。

で、「こんなtoy modelで思弁的に論じるだけだから、思想史屋と言われ、現実とかけ離
れるわけや」と自慢げに言っていたのに、すぐあとにGVCsの話が次々と出て、それが時代の
先端を行く議題だと分かって赤恥をかいた。しばらくおとなしくしていたが、またまた同じキー
ワードで登場するなんて、ほんとに分かっていないやつだね。
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/13(月) 02:22:30.23:pF262MT9
時代の先端故のリファレンスの少なさだからな
ツッコミはなしだぜ、約束だぜ
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/14(火) 04:22:11.91:j1SnNwD0
《ここで極めて重要になってくるのが、複雑システムの分析から得られる洞察なのだ。
単純なモデルによって、複雑システムの振る舞いのほとんどが説明できる。というのは、
その複雑性は、その構成要素が相互作用することから生ずるからだ。個々の要素自体の特定
の行動のためではない(*)。だから、可能なもっとも単純な関係でも、変化するシステム
(ダイナミック・システム)の核心の性質を呈することができるのだ。それが経済そのものに
他ならない。》(キーン『次なる金融危機』40頁)

参考:

Goldenfeld, N. & Kadanoff, L. P. (1999) Simple Lessons from Complexity. Science, 284, 87–9.
ttp://https://jfi.uchicago.edu/~leop/SciencePapers/simplelessons.pdf
ttp://http://guava.physics.uiuc.edu/~nigel/articles/complexity.html

複雑系とは、変化を伴う構造を示す高度に構造化された系のことである (N. Goldenfeld and Kadanoff)


ttp://https://2.bp.blogspot.com/-ZClnfhOnQZw/XNnBX1kpHWI/AAAAAAABi6Q/241gis_t3noKjmScdx1KubTJtBvgj8y9wCLcBGAs/s1600/IMG_6496.JPG
図1 格子気体の更新アルゴリズムにおける三段階 トップパネルとミドルパネルの間で、各パーティクルは
矢印の方向に移動して、最も近い隣接サイトに到着します。 次に、サイト上の総運動量がゼロになるたび
に粒子は「衝突」します。 これらの衝突は、中央パネルと底部パネルの間で起こります。
(機械翻訳)
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/16(木) 01:06:20.09:B25fLEPu
塩沢の国際貿易理論ってすごそうなのにあまり評価されてないね(特に海外では)
なんでなん?二番煎じなの?それともあまり価値がないの?
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/16(木) 01:21:40.87:KHBkKA0z
オモチャのモデルで、しかも過去の話
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/16(木) 05:50:15.53:tDlRr+C9
ttp://http://www.u-mart.org/html/contents/what/whatu-mart.html
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/05/23(木) 23:15:12.03:f81KxIsY
塩沢の貿易理論の解説:
ttp://http://www.bookmetrix.com/detail/chapter/8ee09273-b0b0-4745-bf2d-b74a5b42b096

この予稿が
ttp://https://arxiv.org/pdf/1606.09165.pdf
にある。(arXivは数学論文の速報サイト)

この第6節は塩沢によるtropical combinatoricsを用いたリカード貿易理論の解説に
なっている。McKenzie-Minabe diagram (Shiozawa 2015 §9)がmixed subdivisionの
Calyley trick であるという説明もある。(p.18)
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/30(木) 21:28:53.74:uaCDXzte
あーかいぶは別に数学だけじゃないけどな
経済学の論文も当然ある
ま、普通はSSRNにのせるべきだとはおもうけど
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/31(金) 06:54:40.90:CfhcVSmK
Social Science Research Network 1994~
ttp://https://www.elsevier.com/ja-jp/solutions/ssrn
SSRNについて
SSRNはオープンアクセスのオンライン前刷りコミュニティで、主要な学術団体や政府機関に貴重な
サービスを提供しています。SSRNは主に経済学、法学、コーポレートガバナンス、人文科学などの
社会科学を専門としていましたが、他の科学分野も対象とするようになりました。学者に対して、
初期の研究を掲載し、理論や発見についてコラボレーションし、査読前にアイディアに対して評価を
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SSRNは博士号過程履修者、教授、機関職員が、学術ジャーナルに出版する前に、初期段階の研究を
掲載する開始地点として役に立ちます。

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ぜひSSRNにご参加ください!
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提出できます。
ttp://https://www.ssrn.com/index.cfm/en/
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/05/31(金) 07:00:32.60:CfhcVSmK
arXiv(アーカイヴ、archiveと同じ発音)は、物理学、数学、計算機科学、量的生物学、
計量ファイナンス、統計学の、プレプリント(英語版)を含む様々な論文が保存・公開され
ているウェブサイトである。論文のアップロード(投稿)、ダウンロード(閲覧)ともに
無料で、論文はPDF形式である。1991年にスタートして、プレプリント・サーバーの
先駆けとなったウェブサイトである。大文字の X をギリシャ文字のカイ(Χ)にかけて
archive と読ませている。

ttp://https://arxiv.org/

Front for the arXiv
ttp://http://front.math.ucdavis.edu/
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/06/05(水) 20:54:24.88:7Vp2R4LA
ttps://i.imgur.com/jW34oth.jpg
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/06/24(月) 01:35:38.73:ULVdUy03
親が持つアパート経営で脛かじりしてる無職の関本幼児w
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/07/15(月) 04:07:56.83:t6fjhyPZ
数字と言語を扱いし者たちに捧ぐ
ttp://menu.5ch.net/bbsmenu.html
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/07/16(火) 08:36:34.04:5X5zqcbU
気と波を扱いし者たちに捧ぐ
ttps://i.imgur.com/PolwbLo.jpg
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/07/19(金) 12:07:54.54:DDsAQV5D

素朴な疑問なんだがこんな数学でぐちゃぐちゃになった「貿易理論」が現実の役に立つのか?
少なくとも現実の精巧な近似なんだよな??
名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2019/07/19(金) 16:28:51.47:GPHJlbr4

塩沢モデルでの理論値と実測値との差を検証してみる必要があるね
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/11/04(月) 18:24:51.47:mgLYkWS0
ttps://i.imgur.com/I6Zm7fN.jpg
名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2019/12/24(火) 06:29:11.99:RPrRMapy
ttp://https://youtu.be/PfS-5Ho6q8c

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