海未「ああ、それは休場した日という意味です。たとえば九州場所を五日目から十一連休した稀勢の里では、五日目に不戦敗。残りは千秋楽まで十回“や”の字が並び、0勝5敗10休です」
真姫「なるほど…休みの“や”なのね」
海未「ええ。そして休場は負けと同じ扱いですので、たとえ7勝無敗でも前半八日間を全休なら負け越し同様、降格などが起こり得るのです」
真姫「厳しい世界ね…仕事中の怪我などに対して補償はないの？」
海未「基本的にはありませんね。コンディション管理も重要な職務で、負傷休場はそれを怠った結果ということです」
真姫「…うーん」
海未「真姫の考えていることはわかりますよ。…やはり医者のタマゴといったところですか」ｸｽ
真姫「ヴェ、別に…ただ将来的に治療に関わる可能性があるとしたら気になるじゃない」
海未「そういえば昔、あの朝青龍と互角に渡り合った大関・栃東は脳梗塞に悩まされながら強行出場して勝ち越したことがありましたね」
真姫「ああ、聞いたことあるわ…とんでもない話ね」
海未「まあ、その後惜しまれつつ引退、治療に専念して今は親方として元気にやっていますし…御の字ですよ」
真姫「結果的に運よく生き残ったから良かったものの…穂乃果の比じゃない無茶よ」
海未「どの程度の無茶に自身が耐え得るか…やはり群雄割拠の中で賜杯を手にした人は並々ならぬ精神力を持っているものです。都民の誇りです！」
真姫「…」ﾊｧ
海未「す、すみません…真姫には興味のない話でしたか？」
真姫「別に…でも、ここ“その他球技”板じゃなかった？」
海未「フフフ…それなら簡単な事です。栃東は現役時代から玉ノ井部屋の所属。そして現在は第14代玉ノ井親方ですからね！」
真姫「いや、玉の字がつけば球技でいいんだったら玉子焼き作りだって球技になるわよ…」
海未「玉子焼き…作れるんですか？」
真姫「私？…今のところ作ったことはないけど」
海未「やろうと思えば作れる、と？」
真姫「あ、当たり前よ。卵を焼けばいいだけでしょ」
海未「玉子焼きを甘く見てはいけませんよ。ゆで卵を作るのとはわけが違います」
真姫「そこまで言うなら、作ってあげるわよ！」
海未「それは…私のために？」
真姫「私自身の名誉のためよ！」
海未「楽しみですね。…ふふっ」
真姫(バカにして…私だってやればできるんだから！)
にこ「凛？…なにブツブツ言ってんの？」
凛「にこちゃんの苗字は確か…矢野？」
にこ「誰が阪神の監督よ！？私は矢澤よ！矢澤にこ！」
凛「あれっ、そうだっけ…ごめんにゃ＞＜」
にこ「あんたねえ…半年一緒にやってて人の名前くらい覚えなさいよ」
凛「苗字で呼ぶ機会がないから忘れてただけだよ。にこちゃんはにこちゃんだし」
にこ「あんたは星空なんて変な苗字だから忘れないけどね」
凛「失礼にゃ」
にこ「あんたに言われたくないっての」
凛「でも凛たち九人って、よくいる苗字の人と珍しい苗字の人がいるよねー？」
にこ「まあ、そーね。矢澤、小泉、園田、南、高坂くらいは割と普通かしら」
凛「希ちゃんの東條も凛は初めて見たけど…」
にこ「星空よりは普通でしょ？…あと絢瀬と西木野は、この字では見かけない苗字だけど…っていうか！」
凛「にゃ？」
にこ「なんで東條は覚えてて私のは忘れてんのよ」
凛「だから、東條って珍しいと思ったから覚えてたんだって」
にこ「まあいいけど…そういえば東、南、西はいるのに北だけいないわね」
凛「北かー。じゃあ、にこちゃんの代わりに苗字に北がつく人が入ればいいんだにゃ」
にこ「ぬぁんでよ！？あんたが北野とか北川とかに改名しなさい！」
凛「やだよー。北は敗北の北って字だもん」
にこ「言われてみれば…勝負事には縁起が悪い字かもね」
凛「そうだよ。北ない手を使ってでも敗北は避けたいにゃ」
にこ「しょーもないダジャレはともかく…星空って珍しい苗字だし、目立つことでプラスになるわね」
凛「にこちゃんも珍しい苗字に変えればいいにゃ。“や”がつく苗字で…ヤーナルとか、ヤロポロクとか」
にこ「ヤーナルっていつの時代のオリックスよ…それにヤロポロクは苗字じゃないでしょ。しかも殺される役じゃない！」
凛「ヤロポロクの奥さんも社(やしろ)さんで、“や”がつく苗字だよねー」
にこ「“社”の一字で“やしろ”はちょっと珍しいわね」
凛「美人だし有能でカッコいいにゃ♪」
にこ「そーね。まあ苗字を変えるつもりはないけど」
にこ「有能でもヤングマンはないわよ。日本人の苗字としては…」
凛「ヤングマン矢澤！」
にこ「それ両方苗字！名前どこいったのよ！」
凛「じゃあ…ヤロポロクにこ？」
にこ「名前二つもいらないっての。いいかげんにしなさい！」ﾃﾞｺﾋﾟﾝ
凛「にゃ＞＜…面白いのにー」
にこ「つーか、ここ“その他球技”板でしょ。苗字の話は関係ないし」
凛「矢野とヤーナルとヤングマン？」
にこ「野球は専門板が幾つもあるわよ」
凛「“や”がつく球技って野球しか思いつかないんだもん」
にこ「“や”にこだわる必要もないと思うけど…」
凛「じゃあ、今日はみんなで何か球技しよっ♪」
にこ「球技ねえ…ま、いいけど。じゃあ凛が考えといてよ」
凛「うん。何がいいかなー♪」
にこ(海未とかが何て言うかわかんないけど…ま、これも練習ってことにしとくか。たまには息抜きも必要よね)
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