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千の世界


名前はいらない [sage] 2010/11/19(金) 23:54:36:Uw9fmxFP
sage進行。
評価・感想・雑談なし。
詩を描くだけのスレ。
名前はいらない [sage] 2010/11/20(土) 23:37:31:uK4Y3RGv
洗えば洗うほど汚れていく手
右往左往する君がわからない
なぜ座ってくれないんだろう
この手で引く椅子はいつも空席
名前はいらない [sage] 2010/11/20(土) 23:57:53:uK4Y3RGv
水玉の傘さすてるてる坊主
もっと雨がふればいい
吊るされるなんてまっぴらだ
役立たずだから放り出しておくれ
名前はいらない [sage] 2010/11/21(日) 00:48:18:lWU0SscR
焼け残った細切れの記憶
必要なのは欠けた部分
それがないと止めを刺せない
だからこの世にのこのこ出てきた
ぼくは悪魔だということも忘れて
見つからないと思い込んで
ニンゲンだと思い込んで
名前はいらない [sage] 2010/11/21(日) 01:20:13:lWU0SscR
硝子のコップが割れた
わたしの近くで割れた
わたしじゃないけどわたしがやったんだって
みんながいうから
わたしじゃないけどわたしかもしれない
これでまるく収まって円罪成立
名前はいらない [sage] 2010/11/21(日) 08:06:51:lWU0SscR
夏にうまれて秋に育った小さい虫のようだ
きみのはなしをきいてると細胞膜がしゃぼんになりそうだ
とても追いつけないんだよ
たぶん冬のあじさいのように割れるんだ

はじけた空間には動物や妖精が住めばいい
ぼくは引っ越したい
神様がビリヤードでいちばん遠くに飛ばしたほしに住みたいよ
名前はいらない [] 2010/11/21(日) 17:25:46:Bh6S11D8
笑ふに堪へぬ身の始末

遊び頃なれさて如何

おほむね智慧は溶ける域

行く瀬萌え遣り酢を埋めよ

  わらふにたへぬみのしまつあそひころなれさていかん
おほむねちゑはとけるゐきゆくせもえやりすをうめよ

いろはの要領で書けば自由律でしかも定型といふ
摩訶不思議な領域がありおます ご参考
名前はいらない [sage] 2010/11/21(日) 23:28:10:OjjcEd5H
屋根裏に控える野生の兵隊
守るものはパンドラの空き箱
月がみずうみに溶けはじめたら僕らはもれなく連れて行かれる
賄賂を用意しておけ
それが生贄のはじまり
月が溶け始めたらふたがガタガタ踊りだす
名前はいらない [sage] 2010/11/21(日) 23:45:29:OjjcEd5H
主権者の比重は明らかだ
修飾するほうかされるほうか
微小な希望は舞い上がる火の粉であり
熱くもなく灰も残さず瞳を焦がす
ありもしないこんなもので生きられるというなら
にんげんは相当しぶといいきもの
名前はいらない [sage] 2010/11/22(月) 00:19:34:Ri/x3eGA
貯金箱に一円を入れたらだらりとアルミニウムの底になった
効率よく核融合していれば無機質に輝けるものを
四苦八苦試行錯誤 おちるかおちないかどちらでもよくなった頃
おちた隕石のかけらの響き
有機的に満ちていく淡い輝き
名前はいらない [sage] 2010/11/22(月) 08:17:55:Ri/x3eGA
水溜りには青い空と雲と戦闘機
銃口を向ける友達
もう静かにしてほしい
しばらくひとりにしてほしい
だから銃口を向けてくれる友達
水溜りには赤い空と雲と
あとなんだっけ・・
名前はいらない [sage] 2010/11/22(月) 16:58:10:qImYZU+I

むねのなか
はらはら うすくあわく
輝き
瞬き

のみこんだ愛
名前はいらない [sage] 2010/11/23(火) 01:24:47:B/dQhfSZ
右手に家路 左手に事故現場
雨が降るっていうのに左折する馬鹿 わたし
しんだっていうのに写メ撮ってる馬鹿 わたしじゃない
といいたいが こいつと同類じゃねえか わたし
この辺に溜まったものは下から網が持ち上がって十把一絡
2mぐらいの高さにブラブラ 写メ撮られるんだ
事故現場に吸い寄せられて見たものは胸糞悪い本性だった
名前はいらない [sage] 2010/11/24(水) 00:24:16:U3YBHmsu
いちばんでかい画用紙を買ってきて
ど真ん中に小さくきみの名前を書いた
世界は今こんな感じ
僕の中はこんな感じ
名前はいらない [sage] 2010/11/24(水) 20:22:33:U3YBHmsu
積み木を積んでたら崩れた
何度積んでも崩れる
そのたびにコロコロ出てくるいびつな1個
やれやれまたおまえか
もう家族はいらなかったのに
でも残るべきなのはおれじゃなくおまえだから
同居人という無責任の土台だけ提供する
名前はいらない [sage] 2010/11/24(水) 21:45:15:U3YBHmsu
桃の花を粉にして紅茶に浮かべましょう
苦味と香りはありしひの姿そのまま
余計なことせず朽ちていくのを見届ければよかったのか
そういえるのは今だからで この手は結局きみをもいでしまっただろう
でもあとからきいたんだ
そうさせたのはきみだって
名前はいらない [sage] 2010/11/25(木) 00:22:56:v3/ShXrV
逆算していけば手に入れられるもの
プラスすれば消えていくもの
削除すれば焼きつくもの
いつだって物語はなぞなぞ
前を見れば背中に背負うもの
振り返ればはじめてみるもの
いつだってBGMはまだここにこない風の音
名前はいらない [sage] 2010/11/25(木) 01:11:22:v3/ShXrV
地球うまれ地球そだち
君うまれ君そだち
生きる練習はほどほどに
もう足元に水が満ちてる
宇宙うまれ宇宙そだち
正真正銘の理がそこにある
名前はいらない [sage] 2010/11/26(金) 08:55:39:LgqcviIO
いくらお酒を飲んでも記憶は消毒できない
20歳未満はお断り 20歳以上もお断り
帰巣本能を押し殺して 向かい風をみつめる負け犬
首に絡みつくアクセサリーはしがらみだとひきちぎる
散乱するパールは海に還して野良犬志願
名前はいらない [sage] 2010/11/26(金) 09:15:28:LgqcviIO
石膏のなかで目覚める気ですか
2000年が一瞬で蒸発する
氷の中で祈り続ける気ですか
10000年と0年がリンクする
卵の殻を蹴り破る気ですか
永遠の1日を愛するために
名前はいらない [sage] 2010/11/26(金) 09:33:16:LgqcviIO
これは事件そして日常
禁じたため息に口を押さえる
これは日常そして災難
おちる焦がれるそんなんじゃない
これは悪夢これは幻想
言い聞かせたって聞かない思い
そんなんじゃないそんなんじゃない
名前はいらない [sage] 2010/11/27(土) 09:05:06:3vnrkIjR
イルカが地上に上がっていればこの星はもっと青かったでしょうね
書置き残して戦地に赴く
あて先不明 差出人不明 花の切手をありったけ貼って
■孤■独■悲■哀■お■て■ん■ば■独■身■熟■女■φ■モ■コ■ [☆ラブ フォーエバー 大切なモコに届け*] 2010/12/01(水) 11:22:27:sKMDsNPY
☆ラブ フォーエバー 大切なモコに届け*
限りなく続く 地獄の苦しみに一人 もがき苦しむ熟女モコ*
ウンコがあれ なんでも食える!(*)((ο))(*)((ξ))
ウンコがあれ ご飯は 何杯でも食える!(*)((Φ))
モコが歩けばウンコを落とす!(*)((ξ))(*)((Θ))
地獄の苦しみに一人もだえる熟女モコ!(*)((◎))
吸血的荒らし一族が 壁穴からモコを覗く!(*)((σ))
「だから、改名しろ!」って言ってたんだヨ*
「山本小鉄」じゃ 姓名判断で 悪い結果が出てるじゃないか!☆
だから あれほど「『山モコ小鉄』に改名しろ!」って言ってたんだヨ*
☆『宇宙戦艦ヤマト』も『宇宙戦艦ヤマモコ』にすれば 必ずヒットする!☆
今からでも 遅くはない!* ポスターも すべて 刷り変えろ!☆
今なら まだ 間に合う!* (*)((ξ))
モコが会員のころの最寄の勤務地は、足立区、葛飾区、江戸川区だった*
モコはあまりにも遅刻、欠勤が多いので、
周囲が「会館のあるの地域に住むべきだ」と言った☆
するとモコのやつが何と言ったか… (*)((ξ))
「そんな下町なんかに住めるか! モコは六本木を動かないぞ!」*
と怒鳴りつけたというんだ(*)((υ))
何様のつもりよ! (*)((ξ)) (*)((ο))
その下町の会員の激務のお陰で、出世できたんじゃないの!*
そんな下劣、卑劣なやつだから「学歴詐称」なんか、平気でできるんだ☆
悪党は必ず化けの皮が剥がれる (*)((ξ))
いくら悪事をひた隠しにしても、いつかは必ず表に出るものだ *
"欺瞞は、いつまでも続かない。ウソが逆効果になるような時が必ずくる"
ドイツの女性哲学者ハンナ アーレントが喝破した通りだ☆
ランス の詩人 演劇家 アントナン アルトーも みごとに喝破している!*
アイルトン セナだって もののみごとに喝破しているじゃないかッ!☆
名前はいらない [] 2010/12/01(水) 15:25:21:/VYfotpO
なんだそれは?
土下座のつもりか?
名前はいらない [sage] 2010/12/01(水) 22:53:59:S9z3lEsf
いい加減死んでくれよ
■オ■マ■ン■コ■を■チ■ラ■チ■ラ■見■せ■る■Φ■モ■コ■ [] 2010/12/06(月) 11:04:46:420B+TPI
モコは 暴走族の巣に行ったの(*)((δ))
そこでモコは暴走族20人に囲まれたの(*)((Φ))
男たちに囲まれただけで モコのオマ●コからは(*)((ο))
粘度の濃い淫汁が あふれ出してきたの(*)((φ))
その淫汁の匂いを嗅いで興奮した男たちが(*)((ξ))
チ●ポを立てて 一斉にモコに襲いかかってきたの(*)((δ))
乱交パーティーは10時間も続いたの(*)((Φ))
暴走族はみんな疲れ果ててしまったの(*)((ο))
でも モコだけは 時間が経つにつれて 激しく燃えてきたの(*)((φ))
乱交パーティーが終わっても モコはオナニーをしていたのヨ(*)((ξ))
昨日の『さんまのからくりTV』にジャガー横田が出ていた(*)((ξ))
ジャガー横田はTBSのアナウンサーに向かって(*)((δ))
「私はどうせ中卒だよ! お前はどこの大学を出たんだ?」 (*)((Φ))
TBSのアナウンサー「横浜国立大学です」 (*)((ο))
ジャガー「私は中卒だけど 女子プロレスのチャンピオンになったんだヨ!
 横浜国立大学に入る人の数と 女子プロレスのチャンピオンになる人の数!
 どっちが少ないと思ってんだヨ!?」(*) (*)((ο))
アナ「女子プロレスのチャンピオンを目指す人は いないのでは?」((φ))
怒ったジャガーは TBSのアナを壁にぶつけようとするが (*)((δ))
うまく ぶつけられない(*)((ο)) (*)((ξ))
ジャガー「お前は リアクションが悪いんだヨ! (*)((φ))
 自分から ぶつかっていかなきゃダメなんだヨ!」 (*)((δ))
モコは中卒だけどキチガイオナニーチャンピオンになったのヨ!(*)
でも、キチガイオナニーチャンピオンを目指す人は 一人もいないのヨ*
モコ、くやしいの…((φ)) モコ、泣いていたのヨ(*)((ξ))
テカテカと妖しく光るオマ●コを 男たちに チラチラ見せるモコ…*
モコ くやしい・・くやし過ぎるヨ!!(*)((δ))
ところで話は変わるが、最近、めっきり影が薄くなったアンチモコ一派(笑い)*
構成員の不満が爆発寸前のようだな(*)((δ))
先日のアンチモコ一派全国大会では、(*)((φ))
モコが推し進めているモコスレ乱立計画についても、苦情が続出*
名前はいらない [] 2010/12/09(木) 18:41:02:HdscuCqt
        ,,,,,,,,
     ,.ィ ""; : ; : ; ゙゙゙゙ ‐ ,,
    ,.''' ‐- ; : ; : ; : ; : ; : ;.ヽ,
   /;      `´ '''' ‐-; : ;.ヽ,
   i:;i           `i ; : .i
   !.;〉  ,,,,,        ,,,,, i.;.;.;.}
  彡'  """"'''   '''"""゙゙ ヽ;.;.j
. (ヽi   -=・ニ=  =ニ・=-  !ィ)
  } ;|   `'‐‐'´ノ   `'‐‐'´   !;.{
  ヽ|    /( 。  。)ヽ   丿|.ノ
    {.     ト--=--イ    }
    ヽ.   ヽ. ⌒⌒ ノ    /   これからじゃよ
    ヽ. ヽ、`==´ / /
.     ヽ ` ‐--‐ ´ /
         ` ‐----‐ ´
名前はいらない [ ] 2011/01/10(月) 13:35:39:SjlxwTLc
気持ちジャパニーズ
喉仏はアメリカン
足取りは軽やかに火星派である

生まれは「アフリカの八戸」って呼ばれる
ザンビアのカスパルチョーネ村なんだけど、
柳腰だしね。
名前はいらない [] 2011/01/10(月) 17:50:03:QfqFdf7D
fbds
*すべてのさびしい夜に〜晴れやかな勝利を! モコ☆ [*ドリームモーニング スピニングコースター舞姫☆モコ*] 2011/02/03(木) 10:01:11:cPoBmwja
モコは 後ろからマ●コを突かれながら クリをこすられると もうダメ!*
超熟 熟女たちはウンコをする瞬間、ケツの穴が45mmまで開く!☆
でも モコは30mmが限界! *
モコはまだ小さなチ●ポをケツの穴に入れてこう言った…☆
「中で もう少し大きくなろうネ」と…*
ストロングマンは ステロイドマン☆
バイソンスミスは パイパンスミス*
ムバラク大統領の顔は シバラク見たくない*
モコといえば「酒乱」で有名だった☆ 関西では、もう有名だ*
クラブに入り浸っていた朝吹は、酔っぱらうと
手当たり次第、周りの人間に抱きついてキスをしようとするんだ☆
相手が男だろうが女だろうが関係ないんだ*
モコ一派ではトニーコーポ出身の構成員は出世ができない☆
だからいちぢくたちは、他の構成員よりもモコに媚びを売り
貢ぎ、トニーコーポ中傷に精を出してきた*
あいつは「トニーコーポ出身だから一派内の目が厳しい」
なんて泣き言を並べながら、悪口を言っていたんだ。
どれほど、悪辣な畜生社員か! *
ともかく関西の同志は、恩知らずの悪辣社員・いちぢくだけは
絶対に許さない☆  永久に悪名を残す*
あいつの極悪ぶりが厳しく糾弾されるのは、まだまだ、これからだ! ☆
バカバカしい(笑い)*
あるのは「〜らしい」「〜だそうだ」とか何とかの「憶測」だけ☆
「14億円」云々の話の出どころも
「ある経済ジャーナリストの推測」とあるだけ☆  「推測」だよ*
はじめからウソを認めているようなものだ(笑い)☆
こういうのを「ゲスの勘繰り」っていうんだよ(爆笑)*
*世界に広がるモコ文化の華☆友の幸を願うモコに世界が大絶賛!☆ [☆もっと怒れ! 即刻モコを破門すべきだ!*] 2011/02/18(金) 10:00:15:8UDmcH9+
にんにんにん♪ 関係ないから〜♪ 関係ないから〜♪*
ゲイリームーアに あやまんなさい!*  右チンポ ハイ 左マンコ!*
はい! 腰もって ケツもって〜!☆  はるなア〜イ!*
ブルーマンテン まんてんマンコモコ☆  
ブルマーはいたマンテンまんこモコ*  ブルマン!* ブルマン!*
シュシュポッポ♪☆ シュシュポッポ♪☆ ハイ! ゲリーライス! おかわりッ!☆ 
ドドスコスコスコ♪* ドドスコスコスコ♪* 
グレコローマンマンコモコ! ハイ!☆
なんと シンガポールでエリック・ クラプトンの公演を観覧していたのだ!*
贅沢きわまる豪遊ぶりだ! *
エリック・ クラプトンなど、アメリカの文化は 腐敗している!☆
ジョンチョルは 堕落している! * 思想汚染されている! ☆
それに比べて 糢糊正糞(モコ・ジョンクソ)は まことにスバらしい! *
モコ・ジョンイルは アメリカ帝国主義の犬 モコ・ジョンチョルを許さないであろう!☆
今に 容赦のない鉄槌が 下るであろう!* 下せ! 正義の鉄拳制裁!☆
モコは 行動の人だ! 大事なのは なんといっても行動だ!*
何だと! 構成員は「モコの奴隷」とでも思っているのか、こいつは☆
そんな言い分が、まかり通るのはモコ一派の鬼畜の世界だけだ*
結局、1審に続いて、高松高裁でも平成22年11月、モコ側が敗訴☆
モコに「未払い賃金」の支払いを命令する判決が確定した*
当然だ。 構成員の良心に付け込み、悪用し、不当な労働を強いる☆
「反社会的」「人権無視」も甚だしい*
こんなクソコテが、モコ一派じゃ、指導者だ☆  少しは恥を知れ!☆
モコ一派が全国各地で総崩れし、
社会から、どんどん見捨てられるのも当然じゃないか!*
モコがついに不祥事を起こしやがった!☆
モコこの大事な時期になんてことしてくれたんだ*
最悪の場合10年間の我々の努力が全て無駄になってしまうぞ☆
いや今回はそれどころじゃないぞ!*
下手したら全て消去される可能性だってある☆
即刻モコを破門すべきだ!*
*甘酸っぱい蕾が花開く瞬間☆悩殺ビキニでヒッチハイク モコ* [☆長過ぎたショートアームシザーズ モコ*] 2011/03/09(水) 13:28:01.91:Dg1wNSiK
矢野と竹入と女子プロレスラーの工藤めぐみ=くどめって くどいよネ!☆
モコは女学生時代 寮で女同士の悦びを知ってしまったの*
モコは 厳格なクリスチャンの父に性の悦びを抑圧されていたのヨ☆
モコは過去に『女を寝かさずに100時間イカせ続ける!』
というタイトルのAVにも出ていました☆
その中で モコは ショーベンばかり していたの!*
ほんとうに ものすごい量のショーベンだった!☆
その間、食べてたものは 汁男優のサーメンだけだったのヨ*
モコは中出しSEXをして とうとう妊娠しました☆
誰の子か分からなかったけど…モコはその子を育てる決意をしたの*
でも その子は重い心臓病で しかも 脳に障害のある子だったの☆
モコは その子と一緒に 心中未遂をしました*
でも 死ぬ寸前で 大麻インストラクターの男性に救われたのです☆
モコは その方に こう言われたの☆
「命を大切にしましょう。
 モコちゃんは つらいことを 捨てたいのかもしれない。
 でも 命を落としてしまったら、
 楽しかった思い出も 同時に捨ててしまうことになるんだよ」と*
それから モコは その大麻インストラクターの男と交際したのです☆
モコは その方と結婚して 次女のジュンが 生まれました☆
だけど、幸せだったはずのモコの右膝に悪性腫瘍が発見されたのです!*
モコは悩み抜いた末に 右足の切断を決意しました☆
のちに肺に悪性腫瘍が転移したことにより モコは若くしてこの世を去りました*
チ●ポなんてもんは 40才を越えると ダメになるヨ☆
SEXは体力とコミュニケーション能力だ!*
男は40才を越えると 脳が退化して コミュニケーションが一方的になる☆
女は 逆に40才を越えると SEXに対して 貪欲になる*
若いころ、 SEXの時に 目をつぶり マグロだった女も
40才を越えると パートナーの男性から目をそらさず、
SEXで相手とコミュニケーションをとろうと必死になるものだ☆
*モコは大自然の命と男のウ○コとをいただいて生きております!* [*もうハンパじゃ終われない!☆モコ*] 2011/03/22(火) 14:30:54.59:48gfo5Ia
情報交換しようゼ☆ もうハンパじゃ終われない!*
モコは大自然の命と男のチ●ポとをいただいて生きております!*
モコは ケツ穴にロケット花火を撃ち込まれて
一生 ウンコができない肛門になりました!*
モコは ケツ穴に栓をされて、口からウンコが出るような体になりました!*
それでも、ネバーギブアップ!!☆ ドン荒川よ! ドン! ギブアップ!!☆
飛び出すウンコ!☆  『3Dウンコ』は 必見!*
プロデューサーは あの ロジャーコーモンだ!☆
肛門が大きく開いていく! どでかいウンコが目の前に迫ってくる!*
「行ってきまスカトロ〜♪  ただいマンコウ〜♪
 ごちそうさマンコ〜♪ うんこくサイ〜♪  
 ステキな言葉で 〜♪ モコと愉快な仲間が〜♪ モコココぉ〜〜♪」☆
世の中、不公平ですね* 46才 無職 淫乱処女のモコが…*
「男に 恥ずかしい写真を撮られました!」(*)((δ))
「裸にされて マンコの写真を撮られました!」 (*)((σ))
「チンポをくわえている写真も撮られました!」 *
「デカチンをケツ穴に入れられました!」(*)((ξ))
「お尻の穴に巨大チンポを入れられている写真を撮られました!」
と 泣いて 主張したとしても 誰も信じてくれないんですよね…*
くやしいです! 今の世の中は 本当に不公平です(*)((Φ))
でも、逃げちゃダメだぁ(*)モコのエロを堪能してください!*
モコはフレッシュな水着写真を青少年に見せたいのです!*
健康的なお色気ならば 別に 許してもらえますよネ!☆
水着でグラビア撮影してたら オナラがしたくなってきたんです* 
でも ガマンしました*(*)グラビア撮影が終わった後で
モコは「ブギュゥゥルルルウウゥゥゥゥ〜〜!」とオナラが出たんです*
すると 帰ったはずのスタッフたちが 戻ってきたんです☆
みんな モコのオナラの匂いを嗅いでたんです (*)((φ))
モコがオナラをすると 男たちが近寄ってくるんです((ο))
名前はいらない [sage] 2011/04/05(火) 06:41:20.47:93S6nsIz
t
名前はいらない [sage] 2011/04/07(木) 18:54:49.22:6axywvXz
t
忍法帖【Lv=6,xxxP】 [sage] 2011/06/16(木) 03:14:11.58:ozI5hT7n
test
忍法帖【Lv=1,xxxP】 [sage] 2011/06/28(火) 11:28:22.28:7/0YAGFO
unko
名前はいらない [sage] 2011/06/29(水) 18:49:35.07:KrzJ8aoY
sine↑
忍法帖【Lv=3,xxxP】 [sage] 2011/06/30(木) 23:33:56.22:Vv8ojcNE
tin
忍法帖【Lv=6,xxxP】 [sage] 2011/07/08(金) 17:40:24.66:iD+Siabg
po
名前はいらない [sage] 2011/09/07(水) 20:51:18.26:E0ZV5Q1c
見た目通り其処には穴が開いているようで
不透明な膜から少しはみ出した宇宙が風にたなびき
そんな一端の一端程度のささくれ如きに
私の心はどうしようもなく安定を欠いている

水筒から零した湧き水の冷たさに似た予期せぬ刺し傷に
その向こう側に何処かで失くした野球帽が覗き込む
この扉は目覚まし時計が管理しているはずなのに

直ぐ其処の曲がり角を我が子が先に曲がってゆく
クラクションに似た耳鳴りのような幻聴に思わず手が伸び
十字路を脇目も振らずただまっすぐに
ただまっすぐに

はがされたシールの糊が汚らしく
時間に汚染された地区を区別している
引っかいたときに剥がれた爪と
血の滴る指先はある程度すっきりした顔をしている

杯を空けよ
夜を明けよ
窓を開けよ
夢は飽いた

震える指先で爪弾く弓鳴に鵺は逃げてゆく
名前はいらない [sage] 2011/10/17(月) 23:56:43.21:LIiaOwAJ


指のまたの間から潜り抜けた時間の軽やかな足取り
その足音に木の葉が笑い森がどこまでも燃え広がり
ビンの蓋を閉め損ねてブルーベリージャムを払った

僕が今日見た映画は明日にはまた新作として公開され
ならポケットも膨らむだろうと探る掌には落ち損ねた染み
スピーカーに叫び宇宙に始まりを告げよう

零した牛乳を拭いた布をビンに詰めて警官隊に投げつけ
切った爪を後ろ手に路地にばら撒いてお風呂上りにチックと刺して
開け放つ玄関の外は白く白く粉を吹いてさらりさらりと撫でられた

コーヒーの入れ方にいちゃもんをつけて回ってみては
ティッシュをフィルター代わりにざんぶりと注いでは振舞って
夜はこうでなくちゃって中々弾けない泡を水面に映した
名前はいらない [sage] 2011/10/20(木) 00:34:37.38:JJY6+XP1
迷子

夢から零れてさび付いたベッドの端に腰を下ろし
昨日読みかけたままの本の間に拉げた眼球を拾う
光なんて感知できる程高性能な目は質屋に出したままで
此処に有るのはガラス製ですらないしわくちゃな胡桃
ざらついた表面に油性マジックで瞳を書いただけの
手の中で転がすと心地の良い大きさの一対の胡桃の実

ただの取っ手に成り下がったドアノブを引き
外れたドアを適当に立て掛けてどうしようかと煙草を取り出し
ライターを点すと火災探知機がここぞと喚き雨を降らせた
外に出るための扉はまた一枚増やされたらしい
土砂降りの中で傘を差し新しい煙草を取り出し思案に暮れる

いっそ手足を縛り付けて麻酔を滴下し続けてくれたならば
この接触不良で消しても立ち上がる体を休ませてやれるのに
なんて願うしがないキッチンドランカーに席を勧めてご相伴に預かり
その充血した黄ばみつつある眼球に映る私の顔を見ては
眼科に合わずカタカタしている胡桃を失くしては居ないかと確認している

もうこれまでよ、と
飛ぶ鳥の残した羽で翼を編んでみた
切り落とした両腕を質に入れて
変わりに買い込んだ発動機にその翼を組み込んでから
リコイルスターターを引けないことに気がついた
名前はいらない [sage] 2011/10/20(木) 22:35:21.38:JJY6+XP1
夜の窓

靴底の取りきれず事ある毎にジクジクと引っ掛かるガムとか
カーソルの残像や視界の端でしか見えない儚い星とか
霙交じりの曇り空にほんの少し混ぜた黄色い絵の具みたいな陽光とか
イヤフォンの端子をグリッとした時に混じる苦しげなうめきとか
ナンバープレートの無い違法駐車のフロントガラスのワイパー跡とか
街路脇で誰かに遊ばれたままにとっ散らかる乾いた落ち葉とか
繋ぎ合わせたまま使われもせず棚の端に錆びかける安全ピンとか
本に挟まれていない所ばかりが淡く滲んでいる栞とか
路上で振り返ったときに見えた曲がり角へ消える尻尾とか
CDとDVDとBLディスクのそれぞれの裏面の発色の違いとか
昔使ったバッグから出てきた使い掛けの手帳に挟まる押し花とか
中に何が入っているか検討も付かないフラッシュメモリとか
高速道路から見える回らない観覧車の影とか
道路脇で擦り切れて判読できない石碑とか
ダウンジャケットの縫い目から零された鳥の羽とか
ずっと何も掛けられていない間の悪いS字フックとか
もう既に手元から無くなったCDを捜す迷子の帯とか
平日と休日と言う二つしかなくなった今日の日付とか
まだ見てないレンタルDVDとか

窓越しに眺め見ながら悴む手をこする
名前はいらない [sage] 2011/10/24(月) 23:08:05.80:ZfI9AL7S
膨大

いっそ水に流してしまうか
それとも後生大事に油紙にでも包もうか

物憂げに指先で突いた今を
最高級のカメラを使って余す事無く
爆弾処理班よりも緊張した面持ちで
電子天秤で1/10000gを精怦するかの手つきで
穴を掘りては塔を築き上げるかの如く
恥じらいも無く露わに削りだし
フォトギャラリーが私を形作る
いっそ動画として残しておいてくれるのなら
夜にふと気になる戸棚や押入れの隙間にさえ
怯え震えて蹲ることも減るだろうにと
路上を規定する四面四角のビル群の影から
そっと目を逸らして
ポケットに詰めた手の先で今を撫でる

ゴミ箱も市場も
やらしさも汚らしさも酸いも甘いも
選べる選択も携帯端末の機能も
金融商品のオプションも風の噂も
今で一杯になっていて公然一体

昨日の夢すらまな板に載せられて
明日も私は眠った気がしなくて
ブラクラみたいな膨大な写真の前に座って
ベストショットを探してしまう

空の球体が太陽なのか月なのかも忘れて
この話題の落とし所を見逃しながら
最後は一枚の写真すら選べずに
ただ今と一言
名前はいらない [sage] 2011/10/25(火) 23:01:57.62:7aC6wyDY
船乗り

杯に継ぎ足したため息で酒は白く濁り
旬を過ぎた夏野菜が白々しく艶やかだ
細々とした彫の入る純銀製のマドラーが
もう随分と締め切られた部屋をかき混ぜる

こんなにもここは住み心地が良いのに
グラスの中で回る氷の音が響かない

まるで海底から浮き上がれない潜水艦だ

水槽をアクリル樹脂で満たしたかのようだ

そんな隅っこの吹き溜まりで小さな焚き火に座り
減らない猪口を舐めるふりをして宵をやり過ごし
火の粉舞い夜が渦を巻き宴も酣と相成りった時
徐に手の中のコップの冷や水を浴びせかける

丸い嵌め殺しの窓の外は回遊魚が忙しなく
机上のジョッキの中を掻き混ぜて不味くしてる

そろそろここもお開きかとボトルシップが問い掛ける

バーテンダーは黙って酒の海に船を浮かべる

船窓からみる空には星も無く常闇が蟠り

寄る辺の無さについたため息が
また少し当たりを白く濁らせた
◆DfRWmhgSjg [sage] 2011/10/25(火) 23:08:29.52:7aC6wyDY
てすと
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/10/25(火) 23:09:10.75:7aC6wyDY
てすと2
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/10/25(火) 23:10:17.50:7aC6wyDY
やっと鳥思い出した
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/10/28(金) 23:46:21.82:2xWZemiC
お疲れまた明日

椅子の上で背筋を伸ばす格好をした金型から生まれ
人気の無い電車の中ですら腰を下ろせない我が身に
縮こまるストローの外装を和らげる垂らす一滴の様な
小春日和の鄙びた公園を照らす木漏れ日と良く似た
刈り取る稲から零れた一粒の恵みを分けては頂けないだろうか

代わり映えもしない独り善がりで無責任な衝動は
夜が長引くほど朗々と囀り雀すら耳を塞ぎ
酒に呑まれ虎になったつもりで登る高みに揺れる笑みは
空回る足元で踏まれる影が私だと言うことを知っている

差し挟んだ栞の示すページの一行目が見つからず
入力したパスワードが間違いだったのかとメモを眺める
長すぎるプロローグには更なるプロローグが必要で
私は息を吸う段階になってから人間の説明書を探した

コレも違うココも間違えたアレは何処だったか
手繰り寄せるゲノムの先が見通せず
殴られた鼻っ柱の捩れから零れる血液はどす黒い
一旦伝下を切手から再起動した方が良いって騒ぐが
やりかけのタスクばかりが煌々とネオン街に影を落とし
重たい頭が未練がましく切って張って夢を紡いだ

もうこれまでよって
週末の職場から逃げ出して
巣の張った口腔から吐く息は一足先に
行き先も定まらないまままた旅人となった
名前はいらない [sage] 2011/10/29(土) 05:59:14.80:Fq22650/
縁側に腰を下ろして風景を眺める

何故、何処から変わってしまったのだろう

私の人生を振り返る。
名前はいらない [sage] 2011/10/29(土) 21:48:16.00:Fq22650/
見えてくるのはこの現実ばかり

余りの空虚さに、そこに自分を落とし込む

寂しさの中に、酔いまどろむ。
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/10/30(日) 00:53:33.52:zl/ypH9u
注意

生き延びる事にすら気を回せずグルグルと
ラーメン上の安っぽい鳴門を眺めながら
とある秋の日に捕まえた赤とんぼもこうして
目まぐるしく通り過ぎる太陽を見失っていた

色んな平面が空からの啓示をガナリ立てて
掲示板を紛争地帯に見立てて焼き払った
もうここには居られないのかも知れないと
手元の光る文字には振り込み詐欺の警告文

朝方の空気の白濁の中を走る労働者と
遥かに微かに見える市場は真直ぐ歩けていない
乾かした仕切りは無邪気に外患と戯れて
黄昏時を待たず空を煤で濁らせている

眼球を取り出して水に浸け込み布で磨けば
この頭に生まれる今日も少しは昨日よりマシだったか
読みかけたの本ばかりで構成される本棚を
さっと燃やして庭の木の根にでも撒いて忘れてしまえ

寒くて震えた晴れ間が少し凶暴で
机に突っ伏した顔に付く目すらゴミの日を待ち
首を竦める危険予知能力を過信するアンドロイドは
右耳後ろのスイッチを押して夢を見る
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/10/30(日) 23:56:54.22:zl/ypH9u
雨色

いつものように雨は細々と刺さり
バケツを小太鼓代わりに奏でる
波打つトタン屋根も焼け爛れて
其処だけいつだって夕焼色だ
コレで何日跨いで降る雨だろうか
さめざめと紙縒りを解れさせて
道端の捨殻から毒が漏れるように
山からも町からも命が流されていく
今日は読書の日だろうに
太陽すら遠くの海に漂流していて
ページが湿気で張り付いて捲れない
裏表紙の裏側だけがかろうじで開け
掠れたFinの文字から想像を膨らます
唯一つの石から古代文明を生み出すように
その羽ばたきは雨の中を悠々と越えて
土砂崩れに飲まれる日々を見ることは無い
トトン。とまた舞台を戻す雨音が割れて
薄らぼんやりとカーテンの隙間に目をやった
天国からの使者はまだ遣ってきては無く
天国へ登る死者もまた遣って行っては無い
振り下ろした鈍器の底みたいな雨空は
相も変わらずトタン屋根を夜に塗り替えようと叩いている
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/02(水) 00:07:17.13:txQcw4m+
手つき

また今日も日が落ちた
ころころとあぜ道を転がり
落ち葉にその色を移した
夕べ作り置きした味噌汁に
軽く火を入れ食卓へ運ぶ
明かりを点さない居間に
立ち上がる湯気のみが燻る
芋版で叩かれた画用紙みたいに
不器用を重ねて過ごす
選別するほど価値も無く
破り捨てるほど甲斐も無く
日捲りカレンダーのように
柱を走る鉋から零れる薄片のように
昼夜季節を問わずに積もってゆく
玉葱の皮は何処まで剥けば良い?
涙を留める当ても無く
砂時計の砂を継ぎ足す

水平線を滑る帆が海と空を縫い
零れた太陽は相変わらず高所が好きで
季節外れの海水浴場に聞こえる耳鳴りが
零れ落ちる空を一滴でも留めようとする
雲の声だとつい先ほど気が付いた
名前はいらない [sage] 2011/11/05(土) 22:56:26.60:PAjZGFie
モフ子の自由

お庭の花は四季折々に咲いている
花壇の世話を婆さんがやっているから
彼は花に気をつけながら
お庭をバフバフ毛をふるわせながら歩き回る
ここが彼のエリアだ
ガレージが開くまでは
脱出はできない
どのみち爺さんに連れ出してもらわないと
さんぽにだってゆけないのだ
自由なようで、案外自由でない
それがモフ子のステイタス
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/06(日) 02:35:49.31:frQf02Cf
見通し

見えざる神の手が賽を振り
出た目の数を数えている内に夜になった
真っ暗闇にポツポツと浮かぶ明りの下に
それぞれの暇の潰し方が散らかっていて
小さな円の中で皆思い思いに揺れている
一陣の風に襟を立てて
震える電線の鍔迫り音に首を竦めた
荒ぶる一本一本の先に吊るされる人々が
気が付くと緑色の数字だけを遺していなくなり
自由に出来る地面に石が突き立つたびに
川に流れる灯篭の群れが亡羊と佇んでいた
手記に記した日記の行間から芽を吹き
明日の空を覆いつくす植物の名は何だろうか
昼と夜の間を炎が遮って二元論を嫌いになれず
夢を夜にしか見られなくなった不器用を嗤う
まだ電車の扉は閉まらず空風が舞う
誰もが乗降ボタンに手を伸ばす事無く
それぞれの手元に目を置き震えるに任せている
暇を持て余す車掌は三度目の切符確認をして回り
渡す側も受け取る側も手馴れた手つきで繋がり
カードに記載された行き先に頓着する事無く
少しずつ花へ花粉を運ぶかのように
私に電車に乗せられている事を突きつけようとする
先ほどから全身くまなく探しているのに
煙の様に切符が霧消し見つけられていないこの私に

切符の行き先を気にしたからだろうか
車窓から見る景色はただ黄色く染まる室内を移していた
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/08(火) 23:59:51.63:OeFkQlkD
永夜

さて、夜も深けて参りました
いや、世も老けて参りました
はらはらと髪が落ちぬけて
布団ばかりが愛おしくなる
そんな長年人々の手で磨いた
手すりを形作る真鍮色をした
一日の幕引きと相成りました

ドアの鍵はきちんと閉めましたか
カーテンの隙間は埋めましたか
枕は叩いて膨らましましたか
トイレにはしっかり行ってきましたか

コレより先は黄泉路に通じ
逝くは良い良い帰りは怖い
戻ってこれる保障も無くて
それでも膨らませた枕に頭を乗せると
成る程蓮の花の心地はこれぞと
現世の苦難も口から零れて
朝露の跡を頬に残すのでしょう

さて、夜も深けて参りました
風邪などお引きにならぬよう努々お気を付けください
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/11(金) 01:23:14.21:ewlTD77F
切り売り

疲れてるといえば疲れてて
目の奥の小人が眩しいと網膜を叩くから
埃立ちチラチラ視界にゴミが漂い
瞳を閉じても遠くの空に雷光が光る
もうずいぶんと交換してない型落ち品だから
なんて充血したまま軽口を叩いている
いっそ捨ててしまえれば楽なのだと
夜な夜なスプーンの先を見つめる
と思ったらしゃもじだった
やはり疲れているのだ
炊いたまま食べる事無く干からびる小櫃のゴハンに
インスタントの味噌汁を掛けて流し込み家を出る
踏み出す一歩目から転びそうで
杖を付く暇もなく
変わらない信号に感謝しながら寒空に佇む
日の半分は落し物箱に放り込まれ
週に五日の多すぎる回収日に何処かへ運ばれていく
残りの二日は実家に帰ったまま音信不通で
残り物が草臥れた肩を支えながら
私を布団まで引きずっていく
そして夢から零れた欠片がこうして明日の後悔を紡いでいる
皆が指差して注意を促している
それに耳を塞ぎ木の虚に飛び込んで
時計を持ったウサギは見つけれずに
ただ狂った時計が早すぎる目覚ましで殴りつけてくる
まだ布団に体を横たえてもないのに
一足早く眼球が気だるさを枕に瞼を掛けて
光を見ることを諦めてしまっている
私は立ち上がることも出来ず
ただここで明日を恐れている
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/15(火) 01:55:15.44:/0ZmTLiK
マジックミラー

飛ぶ鳥跡を濁さずとは言うけれども
一点の染みも無く空を映す水面は
それ以外を映す事を忘れてしまう

私が部屋の隅に溜め込んだ傷みの数を
塵取りに集めては捨て場所に困る
結局また違う棚の後ろへ押し固めて
朝の爽やかさを不当に享受せしめる

胃のもたれは濃すぎる珈琲のせいじゃなく
夜を食んでは我が身を可愛がり過ぎるから

お一人がお上手で御座いますねと
丁寧語に丁寧語を重ねる過剰装飾と
鏡に映ることすら厭うだらしないこの四股は
臆病を包み隠してくれながらも嘲り哂い
外にも内にも何も置いて置けなくなった部屋の
端に隠した罪が居心地の悪い夢の芽を出す

結局清算せずにはこの店からは出られず
辺りに散乱する空の容器の中身は腹の中で
支払う術の書いてある書物を立ち読みで探している

店員の目がこちらをちらりと見た気がする
私は空が落ちてくるのを待ち続けている
桂-kei- ◆0uhQQJsCX. [sage] 2011/11/16(水) 01:03:26.81:Bi8mkcG+
test
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/22(火) 23:57:39.58:/xNWYXu9
明日

怖いことは多いけれども
やらなければならないことはそれより多く
地雷原を歩く事を厭わず
いや、厭わせずに空を見て
夜が来るか死が来るかとぼんやり考え
糊の効かないワイシャツに腕を通す
この改札を後何回潜るんだろう
この階段で後何段登るんだろう
地下鉄の窓は車内だけを暗く映して
笑っている人の数を数える
周りの迷惑にならない音量
周りの迷惑にならない立ち居地
取るに足らない気配り
見上げると垂れ下がる広告に書かれた悪口
夜はまだなのだろうかとネクタイを緩める
ずるりずるりと這い寄る
禁断症状と睡眠に対する恐怖
長夜も一息で飛び越える
暗闇に恐れ戦き震える両手で顔を覆う
開いたドアから押し出されて
トンネルへ消える車両の草臥れた後姿
カウントするのにも開いた階段を上ると
夜までもがトンネルへ消えたかのような晴天
まだ今日は印刷されたばかりのように
乾ききらない朝露に落ち葉が絡みつかれて
埋葬先を見つけられていなく
焼却炉さえも燻るだけで
皺の寄ったスーツは寒いが
震える手は昨日顔を覆う事に使ってしまい
今日は自分一人暖めることすらままならない
名前はいらない [sage] 2011/11/24(木) 20:10:41.74:5k7E7nOM
test
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/11/25(金) 00:11:52.89:FKttVzvq
漠然

夢を見ているようで
目を抉り出されて
別々の方向の映像を処理して
部屋の角の埃は揺れて
畳の目数だけ畳み込まれる
爪先でそっと跡を残し
巧く切り離した黄金率
その長方形を文字で満たして
裏返して額縁に収める
瞼裏に揺れる四角形の輪郭
屋根瓦が震えている
強靭な土地に薄く亀裂が生じ
血も流さず区切っている
こっちとそっちとこっちを
貫いて縦に割る非合理的な
笑い声にクラクションを流し続ける
魔法瓶に夜霧を詰めて
太陽を知らない子を慰め
テレビ越しに乾杯の音頭をとろうと
泣き止んだときには寝静まっている
雨垂れに打たれて
チューブから隣人を適量出して
卵を割り損ねて混じる殻に
私たちは語る言葉を持たない
流れる肉体に手を引かれて
蜘蛛のいない巣の揺れを眺めて
終わらないラジオに手を掛けて
静止画のなかから零れる砂が
少しだけ路面の摩擦係数を高めた
名前はいらない [sage] 2011/12/02(金) 19:56:04.73:51d1xbkl
as
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/14(水) 00:36:59.23:LvS1kODg
信号待ち

いつの通の道をいつも通りに曲がり
信号機の点滅を見ては歩速を落とす
十字に交わる川に流れる魚の群れが
町を縫いつけているのだろうかと
広げすぎた大風呂敷に足を竦める
変わったことに気付かなかった青信号が
カッチカッチと急かしているのを見て
乗り過ごせやしないかと首を竦めて辺りを窺い
電線の上の烏の目が笑ったのを見て諦めて
縦糸だけを踏むよう気を付けながら
何かを塞ぐジッパーみたいに進んでいく
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/14(水) 01:21:38.71:LvS1kODg
処世

煩わしさに任せてカーテンを閉め切って
どうすりゃ人に遭わずに済むかなんて
炭酸の抜けたコーラに復活の呪文を唱える
CDの帯なんて捨てちゃえばいいのにって
判ってんのにガムテでガッチガチにして
ケースが開かなくなって安心してる

包み紙の中の飴玉を瓶に落として
代わりのビー玉をデパートで買ってきて
口に入れても唾液が溢れるばかりで
この世界は詰まらないって垂れ流してる
迷路のゴールに自分で新たに通路を足して
出口の無い出来損ないに仕立て上げて
コントローラーを投げるタイミングを見計らう

本当は塀の向こう側なんてどうでもよくて
窓の外に空が見えない事だって判ってる

気の抜けたコーラだって口に含めば
案外優しい甘さを持っているはずなのに
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/19(月) 21:43:14.39:o4dTEYaR
勘違い

破れそうな薄皮がもどかしく
脱ぎ捨ててから寒さに気付いた
吹き荒ぶ風が肌を撫でて
固まり切らない私を
無責任にこね回す

アイスなら冷気で容易に固まるのに
私には何かが足りていないらしく
心許無く拉げている

酸か塩基かラジカルか
熱か光か振動か

うろうろと所在無さ気に静かな所を
蜂や虻に苛まれない安全地帯を

求めながらも足跡が続かない
此処こそ私なのだと
伸ばし過ぎた根が駄々を捏ねる
芽すらまともに顔を出せていないのに

零れた声を態々拾い集めて
眼前の優しさに目を背けて
変わる勇気を枯らす代わりに
土の中で目を覚まさない

何と戦ってるんだか
花ばかり夢見て

鍵の無い扉に鍵を掛けようとするなよ

そう呟く私にはもう顔すら見当たらない
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/19(月) 23:32:04.59:o4dTEYaR
流民

ゴミ箱の中に宿る朽ちていく温かさが
気が付かない内に
両足を腐らせていた

使い慣れない声帯か
流れの悪い動脈か
ジクジクと痛む喉を両の手で締め上げ
張り上げる声に忍ばせる物を忘れた

地下鉄に揺られ緩む靴紐がぷらぷらと
行き先も知らずに
両足を引きずっていた

磨き忘れた革靴か
歩き忘れた筋肉か
泣き声がレール上で火花に彩られ
縛られる事に飽いた靴は白線内

逃げ出したが此処も同じ夜空に覆われ
その下に倒れ付した人に目もくれない
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/20(火) 01:07:28.74:QcuYr3Cl


人から気にされたいなら
されるだけの物を持てよ
横断歩道の真ん中に寝るくらいなら
ホームセンターで縄でも買えよ
足を筋肉痛にさえ出来ないくせに
富士山の写真を一丁前に批評か

人の目を気にしないことも
会話へ上手に混ざることも
当たり障り無く笑って誤魔化すことも
それとなく嫌な会話を逸らすことも
面白くも無い話を理解不足と反省することも
人の目を見ることも
人から見られることも

何にも出来なかったのは昔だけじゃ無いだろ
焦燥や危機感は鬱病からきている訳じゃ無い
それにいい加減気付けよ

無くたって生きていけんだ
苦しくたって悲しくたって死ねるわけじゃなく
死ななきゃいけないなんて誰が言った?
死に至る病なんて軽々しく言うなよ
今から走り出したところで
不条理を体感する以前に自然に死ぬさ
どうせ何処にも行けやしないし
そもそも人で溢れた町に駆け出す服が無い

太陽を求めることなんて高木に任せろ
苔だって生きてるんだ
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/24(土) 03:37:19.76:bQOz7MVC
とある一室

疲れた人々の集まる部屋で
疲れた顔々を流し見る
壁に寄りかかり半眼を投げ打つ人の傍らで
寝不足の狂気に血走る目を見開き
意味を成さないうめきを洩らす人が暴れ
大多数は油粘土みたいな顔色で
部屋の中央のドラム缶に灯る火に目を細めている
薪も切れ家具を割りくべる事で細々と揺らめき
人とは対照に影は雄弁に壁の中はしゃぎ回る
それでも誰かが割ってしまった窓が風を拒まないため
こんなにも火を灯し続けているのに
こんなにも人が集まっているのに
風は端の人から順に吐息の色を奪っていく
人は後から後から増えているのに
誰一人隣を埋めず膝頭を抱えて
その身から立ち上る吐息に色が在る事を確認している
此処では誰しも脛や胸や腹の内に傷を負い
治療もせず逃げ続けた者ばかりが揃っていて
傷自慢すら疾うにやり尽し零れる血潮に勢いが無くなって
悟りに似た諦めに浸り目の前の炎の揺らぎの中に
一つ一つの過ちをくべるついでに笑い話の一つに変えて
互いを笑い許しあう事で旅の荷を軽くしている
皆がこの部屋を出るときは隅に凍っていた先人のように
第三者に掘り起こされ板戸に乗せられてだと解っている
窓の外は何処までも冷たく吹雪いているが
扉の向こうから風が裂いた夜の泣き声は聞こえない
けれども誰も立ち上がりはしない
ドアなんて無いかのように
語り終え色が抜け落ちた罪人の影法師が踊る部屋で
くべる物も無いままに灯る明かりをただ眺めている
◆zABAZSBt06 [sage] 2011/12/25(日) 04:07:49.00:Ty6fB2rk
晩酌

ちょっとだけ高級なスコッチを片手に
届かない星を見て一息吐ける
ろくでもない日々をフィルターに通して
フライパンで軽く炒ってみれば
吐き出すに至らない程度の味わいだ

僕は馬鹿だから
踏まれた麦の芽を見て同情したり
年々内容量の減るポテトチップスに気付かなかったり
画鋲を踏んでから落としたことに気が付いたりして
そのくせ夜になると戸を叩く借金取りみたいな
もう遠い過去に置いてきた過ちから顔を背けて
ドアスコープを覗かずに耳を塞いでしまった
怒られているうちが花だよ、と
気味の悪い笑みを浮かべた人々の顔を
今更思い出そうとしても全部混ざって見知らぬ他人
あの頃は良かったと思える記憶は食べ尽くし
虫食いの基礎に立脚した未来は
光の差さない万華鏡のようだ
筒は回るし欠片はシャラリシャラリと騒ぎはするが
綺麗な模様を描きはしない

それでも少しだけ高いスコッチ片手に
葉を落とした木木が手を伸ばす空を見上げて
僕は馬鹿だから
焦げたさっきを喉に突っ返させながら

明日にほんの少しだけ期待してみたりしている
名前はいらない [sage] 2012/01/01(日) 05:06:02.77:gsBW8M/m
↑ちょっと泣いた ありがとう
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/01/08(日) 03:55:44.25:cmAvs92H
ありがとう


夜想

すとんと抜ける空の月の下
空っぽの胃の蠕動が余計に寒く
歩きなれた道から少し外れて
それだけなのにもう迷っている
車の轍は細く
人の足跡は見えず
二本の線が微かに遠くで交わる
ただそう見えるだけなのに
触れ合った記憶だけを書き留めて
束ねた紙片を
書庫に投げておけば詩集に見える
ここには前も来た
いつ出たのかは忘れた
迷子になる度に思い出すのはここだ
広くも無く蔵書も偏りがちで
端のストーブに火が灯っているのを見たことが無い
机の落書きは重なりすぎて見失い
椅子は脚が歪みガタガタと心許無い
手に取った本は殆ど虫に食われて
代わりに夜の度に降り注ぐ月光が染み付いて
化石の陳列棚は仄かに燐光を発する
その生き物から奪った熱で輝く宝石を
ただの排泄物だと指差されることを
私は恐れている
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/01/16(月) 22:44:01.89:V4DBWvZk
低温注意報

玄関の隙間から傍若無人に
立て付けの悪い戸棚をカタカタと
ノック代わりに襟首を掴んで強請り立て
集まる視線一つ一つに冷気を伝え
テーブルの紅茶が青褪める
帝国軍人の様な統率力と
円周率の様な突拍子の無さで
熟練の農家も帽子を脱がざる得ない手際で
舐め取られたお皿の如くに一面凍り
空は確かに地に落ちて
翼無き私たちの足元は覚束ず
三人に一人はケツを冷やして腰痛もちで
五人に一人は帽子の代わりにタンコブを携え
七人に一人は意識不明で救急車を待っている
そして一人に一人は嵌め損ねた手袋を夢見ている
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/02/12(日) 03:17:53.80:hWQw0DoW


千切れ飛んだ四股を眺める夢を見た
脈々と続く影は血の色をして
見ようとした空は背中に張り付いたまま
私は来るべき人が来ないと途方に暮れていた

最初から最後まで痛みを覚えず
覚束ない首が何かとても懐かしさを匂わせ
頬に張り付く砂粒の凹凸を掃いもせず
小春日和の日向に身を投げ出したかのように
朝に燃える日の中なのか
夕に消える日の中なのか
兎にも角にも赤く
ただただに赤褐色をした気だるい空気に
私は熔けて逝ってしまいたかった

それでも待ち人はまだ見えず
目を閉じる許しも得られておらず
日常の中では忘れていた
明るい夜の中ばかりを泳いでいた私にも
影はまだ其処に蹲っているのだと
迷子はいつだって泣けるのに
影は私に何一つ語りかけることもせず
ただ私を見ていたのだろうか
今こうして地面の染みとなった私を見下ろすように

その目は語る言葉を見せることも無く
いつか転がしたビー玉に反射した光のように
ゆらゆらと覚束ないその内側だけが
私の心に先ほどから立ち上る
馴染み深い寂しさを鏡に写したみたいだった

私はもしかして迷子なのだろうか
待ち人は私を見つけ出してくれるのだろうか
私は?がれた手足を
しみこんでいく血液を
影と二人で眺めている

そんな夢を見た
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/14(土) 01:01:37.20:WyuFTaeE
新生

油圧式ジャッキに載った太陽が
揮発させたアルコールが気炎を吐き
虹の間に線を引く審査官は
今日になっても紫色を探している
指先一つで世界を手にして
爆縮レンズはため息を吐いた
リモコンは役割を忘れた
野辺に展開する有象無象は
その小さな手に持つ一丁の短銃で
目の前のダムに立ち向かう
また街の明かりが消えて
虹の色を別けることも知らぬ
鳥は餌を探すこともそこそこに
落ち窪んで青ずんだ光素を泳いで
ただ一匹のまま
おっかなびっくり飛んでいく
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/15(日) 01:40:52.32:5l1r4LXO
放物線

混ぜ込んでとろとろになった鍋の中から
ピンセットで摘んだ今日を解凍して
赤ペンを奮って添削してはファイルに閉じて
棚に戻したはずなのに鍋は相変らず
とろとろに透き通らず夢は支離滅裂だ

自作の先を細めたブラシで
点滅する接点をなぞって
積み重ねた本から咲いた草花を
切り取った写真が
磨いた接点に繋がれアップロードされる

日々の雲を拾い集めてしまった箱は
鉄が濁り雨の中で吐く息より軽々と空を越えて
東へ東へ転げていく小石が
やがて地滑りに変わる表面に沈んだ影を落とす

それらは言い訳もせずに同時に土を噛み
匂い立つ春を掠めて歩いていく
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/19(木) 20:58:41.44:4VWbPba+


踏みしめる土は柔らかく
踊りだす空が種を散らす

また誰かがぜんまいを巻く
針と針とが重なっては
無数の私が付けた足跡に
降り注ぐ種の一つの寝床となって
私の後ろに句読点の芽が開く
みっしりと積み重ねられた
血と肉も毒も薬も
此処では皆一様に養分となり
雲すら貫いた太陽パネルで
貯蓄される木漏れ日により発電し
電動式の蕾がそっと香りを零す

やがて春の雪が降り
夏は笑いながら空を繁らせ
秋に地面の嵩を増やして
冬の鉄塔は寒さに間引かれ
空の境が見え出す頃に

踏みしめる土は柔らかく
踊りだす空が種を散らして
湧き出した大地に落ちた足跡から
また一つ森が生まれる
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/20(金) 00:55:53.63:SHf7SL9q
おぼろげ

海から出てきたばかりの頃は
まだこの目は朝に慣れず涙が止まらず
ヒレで掻いても掻いても
角ばる砂に鱗が剥れて血が滲んだ物だった

それでもいつしかエラは塞がり
鼻から空気を吸ってもむせ返らずに
私は立っていた

もう遠い昔の話だ

まどろみは深海に似て海面が見当たらず
鼻を塞いでエラだった所がヒクヒクしている
開かない瞼に朝が刺さって
鱗を剥された皮膚に時間が擦れてヒリヒリする

それでもいつかは夢も畳んで
広げた新聞紙を箸で掻き混ぜ咀嚼して
私は立っていた

もう遠い昔の話だ
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/22(日) 22:40:27.15:R5rOYtaX
炭鉱夫

夢を枕で漉して
零れた水を拭いもせず
夢の地層をピッケルで掘り
一粒の砂金を
心の化石を
私は求め続ける
まつろわぬ土くれに
目も 肺も 心臓も
手も 膝も 唇も
毛も 歯も 爪も
投げる言葉を捜そうともしない
稲穂が揺れるふるさとも
転んで作ったかさぶたも
初めて飲んだコーヒーも
夕べ燃やしたケータイも
手に持つ刃物で割り歩く
もう朝が剥れて昼が零れて
夕が露出し夜が焦げ付き
それでも
まだ手の中に何も無い
有史以来使用された枕で出来た壁に
膝を笑わせながら
一個のスイッチのように
脊髄反射の要領で火花を散らす
寝ることに怯え
パンク寸前の風船をあやして
割れた爪でノートを黒くしながら
丸まったピッケルで
朝を求めて夜を掘る
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/04/26(木) 23:15:13.40:bXn/m21u
四月の空

四月の空の空みたいに君は良く泣くから
僕はその度に玩具で購入した19800円のガスガンを空に撃つんだ
見よう見まねで塗りたくったケーキのデコレーションみたいな化粧は
宇宙が陽気で解けてぬかるむ度に酸性雨に溶かされてしまって
コミュニケイトに大切な顔面にロールシャッハテストを貼り付けた君は
いつだって周りの人を不安定な気持ちに陥らせる
日々生きるだけの心が求めるのは朝餉のお茶漬けみたいな安心感で
決してそんなシュルレアリズムに満ち満ちたパワーショベルじゃ無い
それなのに君ときたら咲き誇る桜などには目もくれず
その地下茎に絡まるであろう将来の自分を見つめている
それをそんなにじっと見つめて何を欲しがっているんだ
そこに有るのは腐敗臭と蟲と骨くらいな物だ
花の美しさはミスディレクションを狙ってる訳じゃ無いって
一体後何度こめかみを指で揉まなけりゃならないんだろう
ほら、そんなに君が見つめるからあちらも覗き込んでしまっている
シンメトリカルな無表情が鏡を挟んで斥力に抗って
僕は間抜けな発砲音を四月の空にいつまでもいつまでも漂わせた
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/05/09(水) 00:55:26.00:ItaZLKDK
リチウム電池

当たり前を咀嚼して肥え太り
たまに喉に刺さる小骨さえ詰め込み教育で流しこみ
蛙の神経に電極を繋いだ時にまみえる伸縮が
渇きとともに薄れていく実験室で僕らは笑っている
使い古した今日をビーカーに溶かし込んで
酸化剤を加えて攪拌後にゆっくり冷やして出来た結晶を
フィルターで吸引濾過をして有機溶媒で洗浄後に残る今日は
昨日より確かに収量は少なくなっている
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/05/21(月) 00:35:53.80:fna384bp
やり過ごし

私は私の脛を貪り
立てなくなるまでは立っていられれば良いのだと
どうせ立てなくなる目に空が落っこちてきて
皆その穴から零されていってしまうんだって
乾かない傷口を舐めながら忌々しげに
日の上がる前にカーテンを閉めてしまう
テーピングでガッチガチに今日を縛り付けて
正しい明日だけにしか向かわせないようにして
そのどす黒く見える顔は逆光なのか鬱血なのか
今日は失敗だった
明日は巧くやるさ
巧く出来た今日が明日になるだけだが
トーストに塗るジャムさえにも選択肢が立ち並び
最早足で歩けば良いのか逆立ちすれば良いのか
だって足がもう痛くて痛くて歩くことが正しいとは
とても思えないのだから
それでもまだ空は落ちてこなくて
今日が腐臭を発し始めていることに気が付いて始めて
やはりテーピングは間違いであれは鬱血だったのだと
土留め色した太陽を眺めなけばならない我が身を呪いつつ
いまだ白いパンの表面に何を書こうか悩んでいる
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/07/15(日) 22:26:57.04:SIH+eIUG
平坦

滑り出した指を
空気の曲面と遊ばせ
酔いどれの呑み込んだ
憂さは二酸化炭素と共に
固化して海底へ埋め込んでしまえ

夜の吠える事に慣れた犬は
朝は鶏に譲ることを知り
昼の狂想曲を尻目に
噛み潰す欠伸さえ凪いで
僕の観察日記はパラパラ漫画にもならない

ここから何処へ行けるかと
切符の拝見時に車掌に訊こうとして
車窓越しに佇む影法師の
寒々しさを感じる少しの距離を
手繰ろうと液晶画面を指で擦る

今日は確かに笑いました
佃煮にしてしまえる位に増えた
賞味期限切れの抜けない棘を
壊れた炉にくべ煮炊きに従い
私は確かに笑ってしまいました
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/07/16(月) 00:20:01.17:R5pODZHK
ただ在る面

縛り付ける鎖も無い
クラゲみたいに割り切れなくて
太陽光に晒されながら
僕は境界から口だけ出して息をする

机の上から飛び出して
鉛筆と消しゴムで輪郭を整え
窓に投影されたフィルムはかたかたと
人だけを除く直線でつっかえている

ペットボトルよりも多くて
時計よりも忙しなく
油絵よりも飛び跳ねて
ドアノブを廻す音が溢れかえる

誕生誕生誕生誕生
僕たちは燃え尽きた財宝に立つ
望遠鏡は赤道を見つけられず
踊る星々は皆糸で繋げられている

倒れた私を支える糸は
虚空の先に溶けてたるんだまま
一人立ち尽くすだけの私は
果たして強者足りえているだろうか
Mana魔名 [sage] 2012/09/02(日) 17:43:28.64:XOiRTule
幾千の夜に掛けられるチープな罠 誘惑に目隠しされて容易に落ちる
靴の音が響き合い、当たりの無いルーレットに興じるのは若さ故なのか
前世の面影を頼りに、カクテルに最後のチャンスを注いで、彼は待つ
世界中から熱い視線を浴びて、今夜も彼女は薄笑み浮かべて踊っている
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/09/10(月) 21:41:24.83:XoTqudAT
薄暗さ

日々の大気を吸っては酔って
夜を並べて端から数えて
空の星よりは少ないもんだと
諦め口調で頬を緩めて
抱かれた肩を窄めて見せて
雲母の切片越しに空を見る

また車輪はこちらを見ている
私も白線の内側から見返して
セミを踏み少し湿る今日の産声に
触れてみたくなるスファルトが
その凹凸にタイヤを食い込ませた

この箱の中では皆泣いていて
大体20億回しゃくり上げる頃に死に
零した涙の捨て場に困り果て
今では地表の7割がしょっぱくて
幸福を義務かの様に売り歩く人々が
火葬場までの道を埋めていた

空にはあんなに高温が瞬いているのに
張り付いたシャツはこんなにも不快なのに
まだ足りないと
足りないと
みっちりと手足を折りたたんで詰め込んで
この湿った箱の中で生まれたのだと

セミの鳴く声を聞いた気がした
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/09/15(土) 00:14:39.99:r8FZhRT6
切片

いつも私の傍に居て
何も言わずにそっと連れ添い
真っ黒な眼球で私越しに夜を見る

夢に指を沿わせて輪郭を辿り
逃げ出した感覚を一つづつ摘んで
プレパラートにして公明に晒し
私は頭を抱えてばかりだ

それは見てはいけないもの
聞いては許されないもの

それでも底無き穴の内側に
揺れている空に良く似た魂が
極限られた私を貫く志向性を持つ

もう私は死んでいる気がして
胸の穴は黒々と飲み込んで
吐き出し口を作らなくちゃと
光を探している
眩しさは闇より縁を曖昧に暈して
穴の底を晒して

なんにもないんだって
わたしにはなんでもないんだって
そこにだれもいないんだって

間に挟まる物の無い二枚のガラスを
割れ物捨て場に投げ入れて欲しいんだ
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/09/24(月) 21:39:00.05:zFLH2W0v
勧善懲悪

私は既に救われているし
私は既に許されているのに
まだ眼球は敵を探して
殺したくて
拭えば落ちる程度の汚れと
寝れば忘れる程度の過ちとで
空が落ちてくれる日を夢に見る

「法律」は「ルール」です
「刑罰」は「ペナルティ」です
「社会」は「競技場」であり
「人生」は「スポーツ」です

壊す事に憧れ疲れてしまいました
道の落し物とゴミとの分別とか
一緒くたにして交番に投げ込んで
功罪を測りに掛け刑量を占って
時計の針を無闇に廻して
たった21gの燃費の良さで
世界は私を叱ってくれる

私はもうここから出て行かなければ
鉄格子の外から抜け出さなければ

罪悪感よ立ち去れ
私は失くすことを為さねばならぬ

光を恐れなくては
ここに在ってはいけない

私は夢から覚めなければいけない
名前はいらない [sage] 2012/10/21(日) 20:26:44.29:TB6KRfHx
心配

どうしても妄想から抜けられない
そんなことがある筈ないのに
何故ありもしない藁にしがみつくの
居場所もなくなってきて、どこへ行くべきかもわからない
このままやって万一あなたの立場に問題が生じたらどうするの
名前はいらない [sage] 2012/10/21(日) 20:28:13.08:TB6KRfHx
人のこと

何と比べることも敵わないまばゆさ
過去は要らないなんて強がってみても
栄光は永劫に輝いているものだよね
本人関係なくどうしようもなくね
それが本当によくわかるから
これはすごいことだわ
人事のように言うけどさ
名前はいらない [sage] 2012/10/21(日) 20:30:09.29:TB6KRfHx
祈り

もしかして君は眼鏡100本以上持っているのかな
サングラスやお洒落な縁取りのものなど沢山?
ああ、勘違いか もういいよ何もなくて
元気そうに活躍している笑顔が眩しい
そのことが本当にうれしくて
ただ心健やかにあれと祈った
名前はいらない [] 2012/10/25(木) 23:08:07.74:FpZnhDis
代行使うの痛過ぎですが号泣して元ビデオ見てます
この前より力に満ちていて更にグレードアップ
これに心奪われない人がいるのでしょうか
本当に素敵過ぎて書き散らした全部の妄想が恥ずかし過ぎて
ああ、阿呆にも程度というものがある
1年前までのように永遠に磯のあわびでいいや
ずっとお元気でいてください
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/11/02(金) 23:21:13.55:5PaMkIKl
凸凹

僕の記憶がおぼろげなのは
軽く呷ったお酒のせいか
それとも昨日に投げつけられた石のせいか

今日は早く寝よう
僕の目はもう開かないんだって
誰に伝えれば有給が得られるのだろう

またお腹が痛くなってきた
蹲った肩を叩かれたくて
泣いた振りをする事に躊躇しだしたのはいつからだろう

今日が見えすぎるほど透明に
僕の肩とか鼻とかつま先に降り積もって
予約しておいた炊飯器が炊き上がりと知らせた

だから僕はベッドから体を起こさなくちゃ
開かない瞼を指で捲って
凹んだ頭に零れた記憶を雑多に詰め込んで

手招きをする明日の横を通り抜けようとして
俯きながら道のガムの跡を数えて
車か何かに惹かれるタイミングを掴み損ねたまま

新しく投げられた石で作られた頭の凹みをそっと撫でた
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/11/03(土) 00:24:45.89:eNBubKAc
湧き水

犬の鳴き声は勝手気ままに走り散らして
迷子である事すら思い出しもせず軽く
揺らめく鼻歌に軽くその背を擦り付けてから
遠くに良きねぐらもで見つけたのか
直ぐ見向きもせずに走り去った

ふき取ることも忘れた雨垂れを残して
歴史の打ちひしがれるあばら家の隅で
子供の宝物だったおはじきがぼけっとした顔で
もう随分と欠けて歪んだ輪郭をなぞりながら
其処に乱反射した陽光が壁に描く絵を見ていた

零しては芽吹き溢しては萌え出でて
壁面を覆う蔦にぶら下がる熟れ過ぎた実が落ちて
それを咥えようとする蛮勇に燃える若い働き蟻を
懐かしさに眺める触角の欠けた老兵が
一欠けらの果肉を持ち去るのはコレで何度目だろう

まだ昼下がりだ
また昼下がりだともいえる
もう昼下がりかもしれない
なんにしても昼下がりで
座ったままうつらうつらと何処へ行こうか

バラバラのままの知識を
飛び越える直感で繋ぎ合わせて
窓辺に吊るして風にでも当てれば
それでもう言いたい事は大抵済んで

それでも言葉はただ溢れた
名前はいらない [sage] 2012/11/09(金) 13:59:17.86:5dhhupXh
別に何の不安もないと思うけど、君が安眠できますように
とりあえず自分が嘘吐きではないと示さないとな
今日の話、興味深いね、読んでしまい何か申し訳ないくらい
それに比べ自分の書いた文は盛りついた犬みたいであるな、今読んでみると

自分も、頭で自分自身が納得していて、かつ気持ちが満足していてってことはすごく大事
だから自分的にはまだいろんなことを諦めたくないって思っている、方法がない訳じゃないし
とか言いながら、今迄重々しくこっちの思い仄めかしたりして君には迷惑だったのかな
個人的過ぎることだから、君に言うべきことではなかったのでしょう
でも正直、優先順位から言って今はどうしてもそのことばかり考えているんだよな
現状でも幸せだからこれ以上を欲張ってはいけないのだろうか?一番大切なことは何かと考えてる
社会的役割は小さいながらも果たしていると思うし、何かを残 すのにこういうやり方もありうるとは思う
しかし、心からの願いとか欲というものはどうしようもないものだからなあ...変なこと言って申し訳ない
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/11/11(日) 16:38:01.62:5yDiBbMA
飛行

今日も私は元気でした
午後に起きて萎びた野菜を煮込み
酸化したコーヒーに目を覚まして
窓の外に目を移しました

まだ今日が終わっていないようです

後何度眠れば明日なのでしょうか
それは来世と読み替え可能なのか
誰かが答えを出すのと
乗り越えきれずに事切れるのとでは
どちらが早くて幸福なのでしょうか

人の世は重きを背負い坂道を行くが如く
とは言え私は下っているようです

主にお腹とかが

寒さのせいでしょうか
消費期限切れの食材のせいでしょうか
それとも
私自身の耐用年数が過ぎているからでしょうか

外は雨が沁み出でるように湧き出して
洗濯物が乾きません
コインランドリーまでたどり着けません
まだ鍋は詰めたいまま野菜がふやけて
なんかそろそろ地球が終わりそうだと言います

それは願望です
こんなに寒くなってきたのですから
今年が暮れなずんでいるのですから
夢から覚めるべきです
明日は良い日でしょうか

月曜らしいですが
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/11/11(日) 17:53:52.93:5yDiBbMA
かくれんぼ

見つからないまま
どうも僕は大人になったようだ

狭い境内はあいも変わらず
ただ少しだ雨垂れに錆びて
踏み石に落ち葉が軟着陸して
割れた傘と埃塗れの電球が
細く明かりを振りまいている

まだあの頃の僕は宝物探しをして
川原の葦を掻き分けてるだろうか

杉だから松だかの針葉樹は
こんな日の空から隔離して
歴史に焦げて黒びた回廊と
紐の取れた鈴の下の賽銭箱とが
解凍されないまま蹲る

名を呼び声も肩を叩く手も無く
僕もまた染みの一つみたいだ

もう屈まなければ潜れない鳥居は
解れた注連縄が広げた手で塞がれ
地面に紙垂が落ち葉と描き混ざり
外の一切がここには手を出そうとせず
狛犬が気だるそうに欠伸をした

随分と遠くまで探しに行ってしまっている
着ていたシャツの背中のプリントも思い出せない

掌に一度息を吹きかけた
まだ僕は待っているのだろうか
◆zABAZSBt06 [sage] 2012/11/11(日) 18:01:23.34:5yDiBbMA
ちょっと推敲

かくれんぼ

見つからないまま
どうも僕は大人になったようだ

狭い境内はあいも変わらず
ただ少しだけ雨垂れに錆びて
踏み石に落ち葉が軟着陸して
割れた傘と埃塗れの電球が
細く明かりを振りまいている

まだあの頃の僕は宝物探しをして
川原の葦を掻き分けてるだろうか

杉だか松だかの針葉樹は
こんな日の空から隔離して
歴史に焦げて黒びた回廊と
紐の取れた鈴の下の賽銭箱とが
解凍されないまま蹲る

名を呼ぶ声も肩を叩く手も無く
僕もまた染みの一つみたいだ

もう屈まなければ潜れない鳥居は
解れた注連縄の広げた手で塞がれ
地面に紙垂が落ち葉と描き混ざり
外の一切がここには手を出そうとせず
狛犬が気だるそうに欠伸をした

随分と遠くまで探しに行ってしまっている
着ていたシャツの背中のプリントも思い出せない

掌に一度息を吹きかけた
まだ僕は待っているのだろうか

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