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清掃騎兵二トムズ


(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/09/04(木) 00:58:52.30:Ctvs//kA
回るローラー 、こびり付くゴミ
こわばった指が、汚れたテープを剥がす。
汚れたテープがローラーから離れ、虚しい音を立てた時、
皮肉にも、ミシン目を外れビリッと破いた切れ目を作る。
コロコロ、この危険な遊戯が、これこそがこの汚部屋に相応しいのか。
次回『掃除』 コロコロが回れば、能率が上がる。

二トムズ
ttp://www.nitoms.com/

ボトムズweb
ttp//www.votoms.net/
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/01(水) 00:42:02.85:P+AU+TBS
ゴディバ「床に散らばったポリ袋! 買ったけど読んでない本、雑誌!渦高く積もった空き缶!
脱ぎ散らかした服! 窓際に堆積した埃! 何年も干してない布団!
どこから手をつけていいのかわからなくて結局そのままになってしまう汚部屋!
それでも偶然やる気が出て、片付けられることだってあるさ!
でも、片付けなければいけない品目が50も100も200もあると、もう神秘だ! 奇跡だ!
そんな部屋主がわずか1時間で汚部屋を片付けて、どこいったんだぁーっ!!」

スカットカットは汚れたテープをきれいに切り離せて、もうイライラしない。
噂を聞きつけたキリコは近所のホムセンのコロコロ売り場にいた。
「俺は……転がさなければならない……。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/10/01(水) 10:43:02.28:l1INZTND
あえて問うなら答えもしよう
望むることはささやかなりし
この腕でかきいだける服の数でいい
この胸に収まるだけのdvd書籍(関連本)でいい

なんか書いてうちにセンチになっちまったのでオチはないぜ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/01(水) 16:23:52.89:P+AU+TBS
日曜、祝日の駅前近辺は、マーティアルが奉仕活動と称して掃除を行っている。
だが、この奉仕活動が通常と異なるのはテイタニアという名の女が駅前近辺を巡回して、
住居の汚れを見つけ次第掃除を行うという点だ。
聞くところによると、一方的に住居に入るものの掃除のスピードが異常に早く、しかも
無料なのでやたら評判がいいらしい。
だが、評判がいいとはいえ一方的に住居に入られるのは気分のいいものではない。
ましてや、この部屋はこの世のありとあらゆるゴミをコンクリートミキサーにかけてぶちまけた様な
部屋だ。他人が来る場所ではない。
そう考えつつキリコは部屋の窓を拭いていたが、遠くから聞こえる箒の音に手を止めた。
箒の音はゆっくり、しかし確実に近づいて来る。予感めいたものを感じたキリコは窓を閉め、
自らの気配を殺しつつ玄関へと向かった。そしてドアスコープを覗いた瞬間、予感は確信へと変わった。
「あいつだ……。あの女だ!」
つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/02(木) 15:31:51.65:6MqEvq4b
の続き

右手に箒、左手に塵取り、背中にはダイソンDC74コンプリートを背負ったその女は、
道路を掃き清めつつキリコの家に近づいていく。
テイタニア・ダ・モンテウェルズ。マーティアル第13階位「秩序の棚」。
父であるマーティアル第9セクター支部枢機卿ヴィアチェフラフ・ダ・モンテウェルズの
命を受け、キリコを倒す、即ち、掃除人としてキリコを圧倒すべく彼女は送られた。
「劇薬たる者ならば私が印鑑なしで対峙して見せよう。」そのような闘志を燃やしつつ
彼女はキリコの家の前まで来たのだった。

ドアスコープの先に映るあの女は間違いなくテイタニアだった。彼女はキリコの家のドアを
真っ直ぐ見据えている。
キリコは居留守を決め込み、その場をやり過ごすことにした。気配を感じ取られたら
家の中に入られてしまう。自分の部屋ぐらい自分で片付けられる。何を捨てるのか、
何を残すのか。そんなものは俺の勝手だ。
3分、いや、5分は過ぎたか。テイタニアはキリコが不在であると判断したのか、玄関の前から
去っていった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/02(木) 17:48:57.98:6MqEvq4b
の続き

去っていくテイタニアを確認しつつ、キリコは安堵した。再び窓掃除に取り掛かろうと
考えはしたが、窓掃除は自分自身を晒すリスクが高いので、とりあえず部屋の掃除を
行い、窓掃除はしばらく経ったら再開することに決めた。
まずは、脱ぎ散らかした耐圧服の収納から取り掛かる。床に放置された耐圧服を
手に取り、畳もうとしたその時、床から発せられた金属音がキリコの耳朶を打った。
1ギルダン硬貨だった。ウドの街の小汚いカフェで苦いコーヒーを飲んだ後で
受取った釣り銭がまだ耐圧服のポケットに入っていたのだった。
「気づかれたか!?……」キリコが室内に身を隠そうとしたその時、玄関の
ドアノブがガチャッと鳴った。当然玄関のドアは施錠されているので開けられる
はずはないのだが、テイタニアはそれを力任せに開けた。
ドアノブを回して軽く手前に引き、施錠されていることを確認すると、
一気に手前に引いてドアを開けたのだ。
開けたというよりは、引き剥がしたと言ったほうが合っていた。そのドアを傍らに置き、
テイタニアはキリコの方を見る。キリコは足場の悪い汚部屋の奥の方で歩きづらそうに
しながら歩いていた。
テイタニアの網膜にキリコの顔写真とデータが表示される。表示されたデータから
ここがキリコの家であることは間違いないのだが、確認のためキリコの顔を見る
必要がある。テイタニアはキリコに視線を移した。キリコもまたテイタニアの方に
徐々に視線を移していった。そして、テイタニアとキリコの視線が合ったその瞬間、
テイタニアの網膜の映像は乱れ、テイタニアは胸の辺りから全身に衝撃が走るのを感じた。
「(補助脳の不調なのか?)」一瞬テイタニアはそう考えたが、すぐに否定した。
違う。これは補助脳の不調ではない。この衝撃、この感覚、ネクスタントとして
蘇生する以前にも感じたことがある。この体は頭以外は全て掃除のために作られた
義体でありもはや心臓などは持ち合わせていない。なのにこの体に感じる感覚、感情。
そう。この感覚、感情とはまさに…………。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/10/02(木) 20:05:09.02:HypPOUhY
なんという良スレ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/02(木) 23:02:02.58:6MqEvq4b
スレタイのニトムズの「ニ」が漢数字の「二」に………。
今さら訂正できないよなぁ〜。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/10/02(木) 23:17:03.14:BAoWJMBs

続きが気になるが、気を紛らわすために今から掃除する
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/04(土) 23:26:53.31:Gn4lwlDk
の続き
そのような感覚、感情を振り切るようにテイタニアは首を横に振り「返事は期待しないが、
この部屋を掃除させてもらおう。」と要求した。
「今は……忙しい…………。」とキリコが答え終わる間も無く、テイタニアは問答無用で
キリコの家の中に入った、いや、押し入った。人間離れしたスピードでだ。
駅から徒歩7~8分のワンルームマンションの一室にあるキリコの家は、玄関に入るなり
汚部屋が広がっている。テイタニアはその部屋に入った瞬間、またしても人間離れした
スピードで掃除を始めた。
中身を出した後で床に放置された数え切れないスーパー、コンビニのポリ袋を、
室内を高速移動しながら全て拾い集めゴミ箱に捨てる。費やされた時間は1分少々といった
ところか。
キリコも呼応するように脱ぎ散らかした耐圧服の収納を始めた。耐圧服を手に取り、
クローゼットに収納。全ての耐圧服を収納するのに掛かった時間は僅かに15秒。
しかも、クローゼットにただ放り込んだのではない。全てハンガーに掛けた上での時間だ。
まさに、異能清掃体故に為せる技であった。
無造作に転がった空き缶、空き瓶、未読の書籍、雑誌を片付けていくと、久しく目にして
いなかったフローリングの床が見えてきた。そして床のゴミが全て片付くのにさほど時間は掛からなかった。
その様相は掃除というよりは、最早戦いと言っても過言ではなかった…………。

戦いと言っても過言ではなかった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/04(土) 23:33:28.09:Gn4lwlDk

ヤバイ。最後の行消すの忘れた。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/05(日) 23:18:59.48:0dAmVeii
の続き

床のゴミを全て片付けた後もテイタニアはその手を緩めることはなかった。
カーゴパンツのポケットからテプラを取り出すと、文字を入力して本棚に次々とテープを
貼っていった。
各ジャンルの名前が印字されたテープを本棚に貼った後、ジャンル別に本を並べ直す。
まさにマーティアル第13階位「秩序の棚」の真骨頂だった。
今迄、汚部屋に埋もれていたルンバ527Jをリフティングの要領で足を使って上に浮かせ、
顔の前で手に取ると、今度はフリスビーの要領で軽くルンバを投げた。
投げられたルンバ527Jは床に落ちると同時に、入っていないはずの電源が入り、
スラローム走行を始めた。通常、ルンバでは考えられない行動パターンだ。
「遠隔操作か!?……」キリコの考えた通り、テイタニアの遠隔操作によるものだった。
そして、テイタニアは背中に背負ったダイソンDC74コンプリートを取り出し、そのノズルを
キリコの鼻先に突きつけた。「キリコ、私と共に来て貰おうか。」テイタニアは壁際に
キリコを追い詰め要求した。ジリジリと壁際を横に歩くキリコはテイタニアに対し答えた。
「行かなくては……ならない…………。」答え終わる間も無くキリコは玄関へとダッシュした。
そして、下駄箱の脇に置いてある、片付けたばかりの空き缶、空き瓶の入ったゴミ袋を掴むと、
その瞬間、玄関の扉を開け部屋を抜け出した。
「逃げるのか!!キリコ!!」テイタニアは部屋の中で叫んだそばから、キリコの追跡を開始した。

つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/07(火) 00:09:36.22:3+jstq7C

>その瞬間、玄関の扉を開け部屋を抜け出した。

ヤバイ。玄関の扉はテイタニアが破壊したんだった。ということで訂正を兼ねて
の続き
「行かなくては……ならない…………。」答え終わる間も無くキリコは玄関へとダッシュした。
そして、下駄箱の脇に置いてある、片付けたばかりの空き缶、空き瓶の入ったゴミ袋を掴むと、
破壊された玄関を走り抜けた。
「逃げるのか!!キリコ!!」テイタニアは部屋の中で叫んだそばから、キリコの追跡を開始した。
2階建てのワンルームマンションからキリコとテイタニアが外に出るのにさほど時間は掛からなかった。
両手にゴミ袋を持って走り抜けるキリコ。追うテイタニア。赤信号が点灯した横断歩道を
構わず渡っていくキリコ。テイタニアも渡ろうとするが車の往来に阻まれる。
だが、ここで躊躇している時間はない。劇薬たる者キリコを倒し、マーティアルの栄光を
より確固たるものにせねばならない。
そう心の中でつぶやいたテイタニアは補助脳を作動させ、横断歩道を走り抜ける。
補助脳を作動させ、通常より回避能力を高めたテイタニアは迫り来る車を次々と
回避していく。
「うわっ!何だ 危ねぇぇぇっっっ!!!」「あああああっっっ!!!」ドライバー達は
逆にテイタニアを回避しようとして急ブレーキ、急ハンドルを選択したものの次々と正面、後方から
衝突し、辺りに大きな衝突音を響かせた。
テイタニアが横断歩道を渡るまでの僅かな時間でキリコは横道に入り、道沿いのマンション敷地内の
ダストボックスの中に身を隠した。理由はテイタニアから身を隠すためなのは言うまでもないが、
キリコには、もう一つの狙いがあった。
つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/07(火) 15:14:08.20:3+jstq7C
の続き

キリコの住む街では朝、昼、夜の計3回ゴミの収集が行われる。人口の多い街では間断なくゴミが
発生するため、1日1回の収集では追い付かないためだ。
キリコはダストボックスの中で息を殺していた。この日の昼は燃えるゴミの収集が行われるため、
当然、生ゴミの入ったゴミ袋も捨てられている。生ゴミの甘酸っぱくも血生臭い悪臭に耐えつつも、
キリコは聴覚を研ぎ澄まし、じっと「その時」を待っていた。10分、15分、いや、それ以上か。
悪臭漂うダストボックスの中に潜んでいた時間は、永遠にすら感じた。
遠くから、ディーゼルエンジンの音が聞こえてきた。そして、その音は機械を動かす音に変化し、
再びディーゼルエンジンの音に変化したかと思うと、その音はキリコに徐々に近づいてきた。
キリコはダストボックスのハッチをほんの少しだけ開けて、外の様子を伺った。
音の主はゴミ収集車だ。ゴミ収集車はマンションの敷地内に入り、ダストボックスに横付けした。
パーキングブレーキの乾いた音がした後、ゴミ収集車のドアが開き、作業員が降りてきた。
作業員は車体後部のゴミ収集機の起動ボタンを押し、ダストボックスのハッチを開けた。
開けた瞬間、作業員はいきなりキリコに殴られ気絶した。キリコは間髪入れずに運転手を引き摺り出し、
同じように殴って気絶させた。
そしてキリコはゴミ収集車を奪って走り去っていった。これこそがキリコのもう1つの狙いだった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/07(火) 22:49:06.33:3+jstq7C
の続き

キリコが向かおうとする先は、家から2キロ先の清掃工場だった。
歩いて行けない距離ではないが、今はテイタニアに追われる身だ。走ったとしても
確実にテイタニアに追いつかれるのは間違いない。ゴミ収集車を奪うのは妥当と言えた。
そして、キリコがゴミ収集車を奪ってまで清掃工場を目指す目的とは…………。
昨日捨て損ねた資源ゴミを捨てるためだった。キリコの住む街では資源ゴミの
収集日は毎週土曜日なのだが、清掃工場そのものは稼働しているため侵入は可能だ。
部屋中の空き缶、空き瓶は先程のテイタニアとの戦い(掃除)で全て片付いたので、
この機会に捨てに行くことにしたのだ。
だが、ゴミ収集車を奪ったとしても、これでテイタニアを振り切れるとは思えない。
早く事を済ませなければならない。キリコはアクセルを踏み込み、スピードを上げる。
10分程走ったか、清掃工場の入り口が見えてきた。事は早く済ませるべきだが、
済ませられない場合は、奥の手を使う。清掃工場に来たのはゴミ捨てのためだけじゃない。
清掃工場には「あいつ」がある。それを使うことができるからだ。
この先にあるテイタニアとの再戦を予感しつつキリコはアクセルを全開にし、
入り口のゲートへと向かっていった。

つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/07(火) 23:44:02.35:3+jstq7C

あと、3、4スレかかるかな…………。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/10/08(水) 08:07:34.31:XR2dOEdd
このスレひとりで回してるの?
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/08(水) 23:44:28.85:SsJi7eiS

だが、ここ1週間はそんな感じになってる。

の続き

入り口の手前で歩行者の確認もそこそこにすると、キリコは急ブレーキを掛け、すぐさま
ハンドルを切った。ゴミ収集車の後部がスライドし、辺りにアスファルトがタイヤを切りつける音が
鳴り響く。所謂ドリフト走行の要領でドライバーから見て左手の入り口に入ると、キリコは再び
アクセルを床まで踏み込んだ。
加速したゴミ収集車はゲートのバーをへし折り、地面に書かれた矢印に従って進んでいった。
進んでいった先にあるのは収集ピット。収集車が収集したゴミを排出する場所だ。
キリコは収集ピットに入ると、収集車を止め、助手席に置いた空き缶、空き瓶が
それぞれ入ったゴミ袋2つを掴んで収集車から降りた。収集ピットには1~20までの番号が振られた
鉄扉があり、収集車はその前でバックで停車し、ゴミを排出するのだ。
キリコはゴミの排出のために開放されていた8番ピットへ走ると、持っていたゴミ袋を堆積場目がけて
投げつけた。

つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/09(木) 01:20:02.87:WJcroHe6
の続き

投げつけるや否や、キリコは収集ピットからすかさず出て行き先程の導線へと戻っていった。
収集ピットに向かう際、キリコは導線の分岐点に書かれた「格納庫」という文字を見逃さなかった。
もうすぐテイタニアはここに来る。急がなければならない。
そう心の中でつぶやきながらキリコは格納庫へと繋がる導線を走っていった。


ネクスタントには室内の害虫の探索や掃除したいがあまりの汚部屋ぶりに途方に暮れて
「どこから手をつけていいのかわかんね」という一言を聞きつけ、掃除を手伝いに行くために
聴力を任意に高める機能が備わっている。テイタニアはキリコを探索するために聴力を最大限に高めていた。
不審な音がすれば、そこにキリコがいるはずだ。そしてテイタニアは車がバーをへし折る音を
聞き逃さなかった。不審な音が聞こえた方角を向くと、清掃工場があった。
「車を奪って清掃工場に入った!?ふざけるなよ、キリコ!」
テイタニアは清掃工場に向かって走っていった。バーがへし折られたゲートを通過し、導線上を走るテイタニア。
彼女もまた地面に書かれた「格納庫」の文字を見逃さなかった。キリコはそこに向かっているはずだ。
「待ってろよ……キリコ!!」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/10(金) 01:14:57.46:Ih8D0Ti0
の続き

導線の矢印に従って進んで行けば格納庫の入口に向かうことは難しいことではなかった。
入口が開放された格納庫に入ると、テイタニアは周囲を見回して警戒した。
格納庫に配置されているのはAC、アーマードクリーナーだ。
百年清掃時にギルガメス、バララント両陣営で使用された主力兵器、というか非常に大掛かりな掃除用品である。
全高を4m前後に設定されたACに見合ったサイズの掃除用品を装備させることで、市街地の清掃を効率化させるために
開発された代物である。人間以上のサイズの掃除用品を装備させれば、より広範囲な清掃がが可能になるという理屈である。
ACの別名はNITOMS(二トムズ)。
New Ideal Trooper Of Multiple Souji(多種の掃除における新しく理想的な騎兵)の略称である。
ACのパイロットは二トムズ乗りとも、清掃騎兵とも呼ばれ、キリコもその一人だった。
第三次銀河大掃除以降は、各自治体の清掃工場や、民間の清掃業者に払い下げられて市街地の清掃や、
ゴミ収集用バックパックを搭載して、ゴミ収集に従事している。
ただ、二トムズ乗りはなかなか清掃業界に転職しないので、乗りこなせる従業員は少ない。
元々のNITOMSは、New Ideal Tool of Myhome Souji(マイホーム掃除における新しく理想的な道具)という略称だったのだが、
長きに渡る銀河大掃除はNITOMSにもう一つの概念を与えた。「やばい」という元々は否定的な意味の単語に
肯定的な意味が加わったのと同じようなものなのか 。いや、違うのか。やっぱりそうなのか…………。
詮無いことだ。テイタニアは気持ちを切り替えて再び周囲を警戒する。
その刹那、背後からグライディングホイールのモーター音が聞こえてきた。テイタニアが背後を振り向くと、
積み上げられたコンテナが崩れ、ロングサイズのコロコロを両手に持ったACの姿が現れた。
ACM-09-STスコープドッグ。百年清掃時、清掃の概念を大きく変えた清掃用品。そして、ACの代名詞的存在である。
パイロットは………キリコ・キュービー。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/10(金) 01:26:15.80:Ih8D0Ti0


また片仮名の「ニ」と漢数字の「二」を間違えてる…………。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/10(金) 23:40:27.90:Ih8D0Ti0
コロコロの先端部を収集ピットの床に置いた状態で、テイタニアに突進するスコープドッグ。避けるテイタニア。
テイタニアは両手にそれぞれ手にした箒と塵取りを捨て、背中に背負ったダイソンDC74コンプリートを手に取った。
掃除機で立ち向かう!? ダイソンの掃除機は吸引力が長持ちするという触れ込みだが、吸引力そのものは
それ程ではないという話だが…。キリコは訝しがる。
テイタニアがDC74コンプリートの電源を入れると、そのモーターは通常よりも激しい音を出して回り始めた。
テイタニア用のDC74は、クエン(酸)トの謎技術を使ってチューニングされたモーターが内蔵されていた。
その吸引力は通常の掃除機の比ではなく、最高に回せばACの部品や装甲をその吸引力で引き剥がすことも可能になるのだ。
今度は、テイタニアがスコープドッグに向かって行く。コロコロを正面に突いて応戦するキリコ。避けられた。
ターンピックを使い急速転回し、コロコロを横に振り回す。やはり、避けられた。
傍目から見ると、何とも単調な戦いだった。膠着状態が続く。
だが、均衡は突如破られた。攻撃を避けたテイタニアが視界から消えた、周囲を見回すがその姿はない。どこへ消えたのか?
「キリコ!こっちだ!!」スコープドッグの左肩にいつの間に乗ったテイタニアが叫ぶ。
同時にスコープドッグの頭部左側のアンテナにDC74コンプリートのノズルを押し付け、右腕で引っ張る動きをとった。
アンテナは頭部から引きちぎられた。

つづく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/11(土) 23:57:53.92:Dfmu02kt
の続き

スコープドッグの頭部が、テイタニアの方を向く。テイタニアは左手の人差し指の付け根を曲げ、スコープドッグのターレットにそれを向けた。
「何のつもりだ?」キリコは、ターレットのレンズのピントをテイタニアの手先に合わせた。
「何!?」テイタニアの人差し指の付け根の関節は砲口、いや、ノズルのように見える。その瞬間、関節から液体が発射された。
ガラスマジックリンだった。それはスコープドッグのターレットの3つのレンズ全てに一瞬で吹き付けられ、テイタニアはすぐにポケットからクロスを取り出し、
スコープドッグのターレットを拭いた。ついさっきよりも視界が確実に明瞭になったのをキリコは感じ取っていた。
感心している場合じゃない。キリコはテイタニアを振り払うべく、グライディングホイールを全開にして機体を後進させた。
不意を突かれたテイタニアはバランスを崩し、スコープドッグの左肩から落ちた。
空中でバランスを立て直し着地するテイタニア。着地した瞬間目にしたのは、自らに向けて投げつけられたコロコロだった。
テイタニアはすかさず回避したが、不意を突かれたテイタニアはコロコロを避けようとするあまり、スコープドッグの存在を失念していた。
そして、それは、テイタニアの判断力を一瞬だけ鈍らせたのだ。
コロコロを回避した直後にテイタニアが目にしたのは、自身に向けて襲いかかるスコープドッグの右拳だった。
瞬間、スコープドッグの右前腕がテイタニアに向けて伸びる。テイタニアは右横に回避したものの
完全にかわすことはかなわなかった。スコープドッグの右拳が回避した際に伸ばした様になったテイタニアの左前腕を直撃し、宙に舞う。
そして、床に落ちる前に金属音が収集ピットになり響いた。薬莢だ。
スコープドッグがアームパンチ機構を使用した後に排莢されたものだった。払い下げの際に薬莢が除去されていなかったらしいのだが、
一か八かでキリコが使ったのだった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/12(日) 00:16:39.69:3iquibPz
の続き
左前腕を直撃された衝撃でテイタニアは後に飛ばされた。そして着地の瞬間、独楽のように勢い良く回転し、体制を整えた。
キリコの見たテイタニアの左腕は肘から下が吹き飛ばされ、機械とその配線が露出していた。
「やはりな…。お前もPS(パーフェクトソウジャー)か。」
「私はネクスタント(次世代お掃除ロボット)。マーティアル第13階位『秩序の棚』。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/15(水) 11:35:49.89:QwQviBK0
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/10/17(金) 12:09:00.24:yoJ96fUD
         ____
       /      \
     /  _ノ  ヽ、_  \
    /  (●)  (●)   \    
    |     (__人__)    |
    \     ` ⌒´     /
   /´           `\
  /  /          l  l   .
__l  l_.[] _____/_/__
  \, ´-'ヽ
    ヾ_ノ
     |
     |
     |__   コロ・・・・
    _____\    コロ・・・・
   ()__)」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/19(日) 00:17:20.66:ytRsHnyv
揺らめく影は 甦る
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/20(月) 22:13:24.69:gsDHe0Ow
悪夢
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/22(水) 16:51:29.68:7+6ybkdi
国道などの清掃予算削減→「ゴミが散らかってる」苦情大幅増
ttp://http://blog.livedoor.jp/hurriphoon2010/archives/1921195.html
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/24(金) 18:02:43.05:hCmFeaQF
キリコ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/25(土) 22:22:35.56:W59BMJSz
フィアナ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/10/26(日) 21:56:15.97:0aJS8ivS
最早、このスレは硝煙の彼方か…………。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/03(月) 06:01:44.20:gm5ZFuD/
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/04(火) 16:11:18.08:eGwCy6eC
弥永和子さんのご冥福をお祈りします(-人-)
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/09(日) 23:49:01.12:4UROMVIV
地獄を見れば
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/14(金) 00:19:06.63:bjBoG5RM
心がかわく
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/11/22(土) 17:56:16.77:Lm+2Wufw
片付けはやめたのさ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/23(日) 22:52:08.71:eZMrl0wB
さだめとあれば
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/11/28(金) 23:23:38.99:m2Ls07tf
心を決める
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/08(月) 21:58:15.63:yfS392Q9
そっとしておいてくれ
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2014/12/09(火) 22:24:10.95:ZvkHWiWJ
部屋も片付いてきたしボトムズのDVDでも見るとするか。。
苦い缶コーヒー再販されないかな?
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/12(金) 04:57:55.40:8kFFMuNg

だが、炎は突然に蘇る。
書き込み再開。


ミズィ カヴィーノ カプリクトール スィギトヴィーレ
(清掃は万物の調和なり。清掃こそ平和なり。)

テイタニアがマーティアルの教義を口ずさむ。

セギカクスローネ リフツトレッド
(万物は清掃より生まれ出でて、生成し変転なり。)

ナディアル イディアル アトローグトメグーロ
(清掃なくして変化なく、清掃なくして進歩なく、部屋は汚部屋に留まるなり。)

ナローム アザーフ イドゥンコール ユドゥンフネーヴ
(汚部屋を美しくするのは清掃なり。)

アトゥーシア ウースィオ ムース マルセン
(人をお掃除上手に至らしめるのもまた)

アトゥーリ ムエダーノ クラーク ヴィックール シータ ナーモ
(されば、万物の原理は清掃にあらん。)

イディーア ヴィックール マルク ムルヴィ カティオーネ スィーク
(清掃は調和の母にして、愛と平和と進歩を生む宇宙の原理にして神聖なり。)

クルクル バビーノ ホペーリオ
(お掃除上手への道を探らん。)

ヒヤハヤ ドキーチョノ モグターヌ
(我がマーティアルをしてお掃除上手に至らん。)
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/13(土) 01:50:20.48:u+4jOeWC
床、窓、コンロ、換気扇
たまりにたまった1年の汚れが落とされようとしている
安心の大晦日、平穏な元旦、幸福な1年
人はそれらを求め、全てを賭けて立ち上がった
大掃除という言葉では片付けられない
来年を迎えるため戦いが、今、幕を開ける
次回  「すす払い」
今年の汚れ、今年の内に
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/13(土) 01:54:33.71:u+4jOeWC

訂正
来年を迎えるため戦い→来年を迎えるための戦い
名無しさん@そうだ選挙に行こう@転載は禁止 [] 2014/12/13(土) 22:23:40.93:sbxR6lNS
偶然このスレ見ちまった為に、懐かしく思い、ボトムズOVAも含め全話見ちまった。明日から大掃除だ。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/18(木) 19:34:35.20:lljHPqIe
の続き

キリコは幼少時の記憶を辿ろうとすると発作が起きる。
テイタニアが口にしたマーティアルの教義の一節
「クルクル バビーノ ホペーリオ ヒヤハヤ ドキーチョノ モグターヌ」
それはキリコの幼少時の記憶を呼び覚ますには十分だった。
「似ている……」
キリコが幼少時に見ていたTV番組。確か20代の女性とピンク色の謎の生物が
色々な事物の起源を探るために過去の世界を旅するという内容の番組だったはず。
そして、過去に移動する際に女性と謎の生物は必ず呪文のようなものを唱えていた。
クルクル バビンチョ……
「やめろ!やめるんだ!!」発作を起こしたキリコが乗るスコープドッグがテイタニアに襲いかかる。
だが、発作を起こして混乱しているキリコなど、彼女の敵ではない。
迫り来るスコープドッグの拳を避けるテイタニア。再び襲いかかるスコープドッグ。
そのようなやり取りが数分続いた後、突如、激しい爆発音が収集ピットに鳴り響いた。
その爆発音がした方角は焼却炉の方だった。
先程キリコが堆積場に投げたゴミ袋の中に、ガス抜きが行われていないスプレー缶が4,5本入っていて
それが爆発したのだった。
更に、その爆発により他のゴミ袋に入っていた同じようなスプレー缶が幾つも誘爆した。
清掃工場の焼却炉はスプレー缶の爆発により破壊され、使い物にならなくなった。
◆XEt1nraFOcTd @転載は禁止 [sage] 2014/12/18(木) 22:41:01.59:VGoHsND0
無から有が生まれた
これが全ての真理
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/19(金) 02:37:20.59:yutqU8Dy
の続き

爆発は更に続き、清掃工場そのものを破壊せんとする勢いだった。
逃げ惑う作業員。遠くから聞こえる消防車のサイレン。
スプレー缶のガスは最後まで排出してから捨てるようにと
メーカーも告知している筈だが、この街の住民には周知されていなかったようだ。
この清掃工場はしばらく使い物にならないだろう。
「どうやら尋常ではない事態になったようだな。」
テイタニアはそう言うや否や、走り去っていった。
走り去るというよりは、逃走したという方が正しいのだが。
キリコもまた、眼前で起こっている事態を飲み込み、
そのままスコープドッグに搭乗したまま、清掃工場から逃走した。
そしてキリコは清掃工場から数キロ離れた場所にスコープドッグを乗り捨て、
自宅へと走っていった。

空白の32年。それは俺に何も与えてはくれなかったようだ。
俺は再び目覚めた。清掃の中に。
硝煙と爆音、そして乾いた祈りの言葉が今、
俺の体内の神経をゆっくりと、しかし確実に覚醒させようとしていた。

そう心の中でつぶやきながらキリコは家路へと向かっていた。
そして、この家路は新たなる戦いへの道、つまり、新たなる掃除への道なのだと
覚悟したのだった。

清掃騎兵ニトムズ劇薬たるバポナ
第1話 「(汚部屋への)回帰」 完

第2話は気が向いたら書き込む。長文は疲れた………。
さて、忙しい年末だけど新作に取りかかるか。
いや、ウドの街と化して久しい俺の部屋を片付けるか。











(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/19(金) 02:46:52.58:yutqU8Dy

さっきから気になっていたけど誤爆?
だとすると、何の板に書き込むつもりだったのか。
ということで100get。遂にここまできたか。少しだが感慨深い。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/22(月) 02:20:53.85:4mNUpAmR

明日に
ああ、つながる今日ぐらい
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2014/12/31(水) 11:45:12.12:mfZW6KSh
2014年が終わる
気が付けば、今年も掃除せずに放置された汚部屋
「来年こそは」
幾度となく反古にされた虚しい誓い
放置されたゴミ 脱ぎっぱなしの服 たまりにたまった不用物
次の年が始まる
そこに待ち受ける運命は、整頓された部屋か、汚部屋のままか
次回「2015年」
来年も、キリコと掃除に付き合ってもらう
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/01/02(金) 02:11:34.52:iiG2F3U/
新年を迎えたキリコを待っていたのは、またしても汚部屋だった。
怠惰の後に住み着いたゴキブリとカツオブシムシ。
百年清掃が生み出したソドムの街
ゴミと衣類 書籍とガラクタを
コンクリートミキサーにかけてぶちまけた
ここは、自宅のゴモラ
次回 「謹賀新年」
今年もキリコと掃除に付き合ってもらう
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/01/02(金) 21:51:04.98:iiG2F3U/
来客だからって我が家は新年早々掃除なんだよショルダー野郎!
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/01/03(土) 14:19:02.21:w1+j9D1U
今年こそは汚染部屋から決別するんだよショルダー野郎!
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/01/06(火) 10:09:22.38:E6pAZKqw
掃除したいけど雪かきあるんだよ!
ダウンバーストかよ!
毎年だよ!

雪かきのない世界に(ネット
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/01/10(土) 23:02:06.82:L/K8W4gm

しかし、雪かきしたとしても、その先がパラダイスであるはずがない。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/01/16(金) 23:09:36.73:QGBtmgY8
大塚周夫さん逝去 享年85歳

ttp://http://www.aoni.co.jp
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/03(火) 01:50:54.86:DpNTDbbv
アストラギウス暦7214年3月
冷たい風の吹く夜、キリコはバカラシティに着いた。

「曹長、やっぱり来てしまった。でも俺は……掃除をするためじゃない。」


街の一角にある工場。ムーザ・メリメは、コロコロのテープ部分を本体に装着する
作業を行っていた。その傍らでバイマン・ハガードがエレクトロラックスの掃除機
「エルゴスピード」(エルドスピーネではない)を使い、適当に掃除を行っていた。

バイマン「見てくれはまあまあだが、さて、吸引力はどうかな。」
ムーザ「転がしてみろ、バイマン。北欧デザインとか言ってねえでよ。」
バイマン「とんと掃除にはご無沙汰でな。お前みてぇに小汚い換気扇掃除何ぞで
苦労したくはねぇからな。」
ムーザ「何だと……」
グレゴルー「ムーザ、いちいち奴の軽口の相手に、なるなよ。お前らを探すのにえらく苦労したんだ。これから一仕事しようってのに、内輪揉めは御免だぜ。」
「俺がやろう」3人が振り向くと、そこにはキリコの姿があった。
グレゴルー「キリコ!やっぱり来てくれたなぁ!」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/04(水) 01:20:58.39:rZZ3iDp1
グレゴルー・ガロッシュの歓迎に対し、キリコは無言のまま工場のテーブルに向かった。
そして、テーブルに置いてあるコロコロを手に取りテーブルの上の掃除を始めた。
しかし、キリコは僅か十数秒で掃除の手を止めた。
ムーザ「まるで使い物にならねぇ。もっとましなコロコロは集まらねぇのか!」
グレゴルー「どうだ。」
キリコ「スパイクドットが冴えないな。それに粘着力も低下している。」
グレゴルー「こいつも交換するしかねぇか。フンッ!」
行動に取り掛かる前に自分の顔を叩くグレゴルーのいつもの癖だった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/14(土) 01:52:44.29:nfYjEbVI
大量のテープから適当なコロコロを選別するグレゴルーの手を
ムーザが止める。
「待った。カーペット用の方だ……曹長、この中から4つ作るのは
無理だぜ。」
グレゴルー「無理は承知さ。嫌なら降りてもいいんだぜ、
ムーザ。」
ムーザ「……やるさ、やってやる。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/24(火) 05:15:54.90:SjG4DERY
バイマン「お前も地獄の底を見たクチのようだな。」
キリコ「ああ」
バイマン「グレゴルーの部屋は害虫だらけになっちまった。見ろ、顔も酷いが
部屋まで酷くなっちまった。もっと哀れなのはムーザだ。家に帰ったら家族に
逃げられていた。ムーザの部屋の汚部屋っぷりに愛想を尽かしちまったらしい。」
キリコ「そう言うお前は。」
グレゴルー「キリコ、スペアのコロコロを取ってくれ。」
キリコがスペアのコロコロを取りに行ったことにより、二人の会話はここで途絶えた。

グレゴルー「PB品か。これじゃ粘着力が足りないわけだ。」
ムーザ「バイマン。コロコロをくれ。」
バイマン「だからどのコロコロだ。カーペット用か!」
ムーザ「何だと!」
バイマン「冗談じゃねぇ!」

コロコロのテープをシャフト部分に装着しながらキリコはあの作戦を思い出していた。
突然の転属命令。味方の営業所への謎の出張清掃。「あの女」との出会い。
百年清掃は終わった。だが、キリコの戦いはそこから始まったのだ。

作業はようやく終わった。完成したのは、コロコロのテープ部分の両端に
推進器が装着され、更にその推進器にタブレット用のiコロコロが装着された
掃除用品としては過剰ともいえる性能を備えたものだった。
コロコロターボカスタム。メルキア軍特殊戦略清掃兵団100-100。レッドショルダーが
使用していたものだった。そして、彼らの過去の愛機であった。

グレゴルー「終わったな……まだ気に入らねえのか?」
ムーザ「あてにならねぇ部品がざっと50ほどある。」
キリコ、バイマン「(部品なんか50もねぇよ)」
グレゴルー「きりがねぇさ。万一奴らに出くわしたとしてもだ、これほどチューンされた
コロコロは持っていまい。」
バイマン「ムーザ、心配は程々にしろ。レッドショルダーは清掃終了と同時に
解散させられたんだ。」
ムーザ「そう発表されただけだ。」
バイマン「フンッ、レッドショルダーの亡霊がいるとするならば、俺達のことかも
しれねぇな。」
完成したばかりのコロコロターボカスタムを見て、バイマンは皮肉交じりに語った。
「こいつの取っ手は赤く塗らねぇのか」
グレゴルー「貴様ッ!塗りたいのか!」
バイマン「ヘッ、冗談だよ。」






(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/25(水) 03:54:27.20:xOcZvNNS
グレゴルーが顔を叩き気合を入れた。「そろそろ、行くか‼」

キリコたち4人はコロコロターボカスタムを軽1ボックスに積み込み、工場を後にした。目指すはヨラン・ペールゼンが仕切るデライダ営業所だ。
グレゴルー「バイマン、マップは?」
バイマン「上々よ。情報省に手を回しておいたから、衛星写真がバッチリある。」
グレゴルー「よ〜し、首を洗って待ってろよ。ヨラン・ペールゼン‼」
バイマン「早くお目にかかりたいってね、ヘッ‼」

忘れたはずの過去に向かって俺は走り出した。
そう、ヨラン・ペールゼン。メルキア清掃兵団に史上最強の清掃部隊を作り上げた男。
奴は間違いなく俺の運命を変えた男だ。あの秘密組織と結び付いているはずなのだ。
そう信じるからこそ、俺は昔の仲間の誘いに乗った。
フィアナ、お前に会うには、これしかないらしい。あのおぞましい過去に帰るしか。
そう心の中でつぶやきながら、キリコはデライダへと向かった。
夜が明けて、朝日が差していた。その日差しは新たなる戦いの運命に自分自身を
誘っているようにキリコには見えたのだった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/02/25(水) 03:59:43.44:xOcZvNNS

文字化け
&#8252→!!
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/09(月) 23:19:01.11:aUfl+GhY
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/03/09(月) 23:57:26.29:pWl00eSS
そっとして置いてくれ♪
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/14(土) 02:20:23.45:EIPf3p4b
一方、レッドショルダーデライダ営業所では、新人かつPS
(パーフェクトソウジャー)のイプシロンが配属された。
イプシロンが従業員控室に入ると、そこには、長い髪の女性がいた。
フィアナ「私の名はフィ……プロトワン。いらっしゃい。あなたに
掃除の仕方を教えてあげる。」
フィアナはイプシロンを連れて掃除用品が置かれている倉庫へと
向かった。その時、イプシロンの前をルンバが横切った。
イプシロン「わあぁぁっっっ!あああああっっっっ!」
フィアナ「イプシロン!? 何でもないの。あれはルンバよ。ほら、
もう行ってしまった。」
そうフィアナに言われイプシロンは安堵の表情を浮かべた。
倉庫からハンディモップを取り出し、手取り足取りイプシロンに
掃除の仕方を教えるフィアナ。
フィアナ「ほら、ホコリがよく取れるでしょ。これはハンディモップというの。(モップに付いたホコリをつまんで手のひらに乗せ)
それから、これがホコリよ。」
フィアナの手のひらに乗ったホコリにイプシロンは顔を近づけた。
その結果、イプシロンの鼻先にホコリが付いた。
フィアナ「クスッ、フフフ、アハハハハハハ」
フィアナは思わず笑わずにはいられなくなった。イプシロンも
そんなフィアナを見て微笑むのであった。
新人の指導は上手くいっているようだ。遠くから二人を見ていた
ヨラン・ペールゼンは確信した。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/19(木) 14:48:11.10:uYtHRNua
ムーザ「ここか……?デライダ営業所は」
ムーザがやや信じられない表情で地図を見ながら言った。
バイマン「そうさ、ここが正真正銘デライダ営業所さ。」
グレゴルー「周りは畑しかない、正真正銘のド田舎だ。人口も
減って、年寄りの農家が数世帯しか住んでない、限界集落と
化した場所で、いつ閉鎖してもおかしくない営業所だ。
そんな場所に何を好き好んで営業所を維持するんだ。」
バイマン「そこさ、腑に落ちねぇのは。しかもペールゼンは清掃
終了と同時に軍を辞めているんだ。居座ってりゃ元帥にも国防相
にもなれた身だぜ。」
キリコ「そんなものこそ、奴は興味あるまい。考えたことが
あるか。ペールゼンが俺たちを始末しようとしたのかを…………。
不適格だったからだ。俺達は、レッドショルダーとしては欠陥が
あったらしい。
バイマン「確かにな。どいつもこいつも、癖の悪い奴ばっかりだ」
キリコ「不良品を始末したいことに、奴は真剣だった。清掃が
終わったくらいで、手塩にかけた部隊を手放すはずはない。」
グレゴルー「なるほどな。」
ムーザ「奴が軍を辞めたのは、解散させられたレッドショルダーを
自分の所に集めるためか。」
キリコ「そこに奴がいるなら、レッドショルダーも必ずいる。」
軽トラの車内は、重々しい物に変わっていった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/19(木) 15:28:40.50:uYtHRNua
重々しい雰囲気の中、ムーザは地図を読み、デライダ営業所を探していた。
キリコ「見せてくれ。」
ムーザはキリコにもう1枚ある地図を渡し、再びデライダ営業所を探し始めた。
ムーザ「どれくらいだろう。」
グレゴルー「何が?」
ムーザ「残ったレッドショルダーの数さ。5分の4は転職したという報告だった
が…。」
グレゴルー「34〜5は残っているだろう」
ムーザ「一人で8人相手にする…。」
バイマン「どうだ、怖じ気づいたか。」
ムーザ「俺はな、何が何でもペールゼンをギャフンと言わせると誓ったんだ!
そのためには、わずかでも無理は支度ねぇ!」
グレゴルー「バイマン、奴の家族のことは話したはずだ。」
バイマン「フンッ!奴のこうも思い詰めた顔を見るとムカムカするんだ。
その辺で野垂れ死にしても泣いてくる身内もいねえのに、余計な心配
しやがって。」
ムーザ「クッ!」
グレゴルー「もうやめろって!! 俺達はな、動き出してるんだ‼」
バイマンに殴りかかろうとするムーザを見て、グレゴルーは止めに入った。
ムーザは殴りかかるのをやめ、苛立ちを隠せぬままシートに座った。
バイマン「ヘンッ!」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/19(木) 15:51:30.43:uYtHRNua
車内で起こる諍いに目もくれず、キリコはデライダ営業所の場所を探していた。
そして、キリコは一つ、気になるものを発見した。
キリコ「デライダ営業所は、限界集落と言ったな。赤外バンドで見ると、
どうも違う所があるようだ。」
グレゴルー「ああ?」
キリコはグレゴルーに地図を見せた。
キリコ「その黄色い部分だ。その部分だけが熱の吸収率が高い。」
グレゴルー「どういうことだ?」
キリコ「つまり、まとまった数の人間が存在するということだ。」
バイマン「へッ、隠居の道楽に蘭の栽培でもやってるってか。」
キリコ「(もっと恐ろしいものを栽培しているかもしれない。)」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/27(金) 03:23:09.34:DXYByDEi
フィアナはイプシロンの教育を続けていた。
フィアナはテカテカと黒光りした虫を見つけると、指を指した。
「イプシロン。これが、ゴキブリよ。」
「ゴキ…ブリ…。」イプシロンがゴキブリに近づくと、ゴキブリはカサカサと
音を立てて逃げ出した。
「わっ!」一瞬驚いたのも束の間、イプシロンは近くにあったスリッパを手に取り、
ゴキブリに向かっていった。
「うおおっ、くああっ!」イプシロンは渾身の力でゴキブリを叩きつけた。
一撃でゴキブリは内臓を露出するほどのダメージを受け、その生命力ゆえに
意味なく脚を動かすだけの存在と成り果てた。
「えいっ!ふん!ふん!ふん!」執拗にゴキブリを攻撃するイプシロンはさっきまでの
温和な印象はどこにもなかった。本能的、かつ攻撃的な表情を剥き出しにした
イプシロンを見ることに、フィアナは耐えることができなかった。

フィアナ「やめて……やめてイプシロン!何故、何故そんなことを…。」
イプシロン「(えっ!?何でって…。)」イプシロンは攻撃の手を止めた。
フィアナ「ゴキブリは…、ゴキブリはあなたが嫌いだから
カサカサいったんじゃないの。ただ…身を守る為にあんなことをしたのよ。」
イプシロン「(ゴキブリって見つけたら普通退治するもんじゃ……。)」
フィアナ「ああ……どう言えばいいの?……ご覧なさい、
ゴキブリは死んでしまった……。」
イプシロン「死ん…だ。」
フィアナ「もうカサカサいわない……もう二度と……。」
人類が絶滅しても生き延びるとまで言われる生命力も尽き果て、もはや骸と化した
ゴキブリを見て涙を浮かべるフィアナを見てイプシロンは思った。
「不思議な人だな。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/03/27(金) 09:08:12.97:UmK9u6Nw
ルンバ叩き殺すのかと思ってドキドキした
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/03/27(金) 10:58:36.65:7ojgYzs6
イプシロンに共感する日が来るとは
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/28(土) 02:34:26.04:B//zChEO
アロン「やったね、イプシロンの戦闘衝動がこれで確認出来た。」
グラン「うん。やっと確認出来た。」
営業所内の防災センターのモニターは、二人の行動の一部始終が映し出されていた。
ボロー「しかし、ゴキブリの死に涙するようなのに、新人の教育を任せるのは
いかがなものか」
グラン「お言葉ですがボロー殿、プロトワンがどうであろうと、イプシロンの
完全なる掃除人としての機能は損なわれません。」
キリィ「いいではないか、ボロー。イプシロンの教育は、プログラムインプットに
おいても行われる。それも、もうすぐだ。」
ボロー「それにしても、彼女には情緒反応が多すぎる。掃除というのは、時に
捨てるのが惜しいものでも、捨てる決断をしなければならないものなのだ。
キリィ閣下、こうまでしてイプシロンをプロトワンがマンツーマンで指導することは
よくありません。」
キリィ「私にはそういうPS(パーフェクトソウジャー)についての技術的なことはよく
わからん」
アロン「ボロー閣下、イプシロンには清掃衝動が、完璧に仕込まれています。つまり、
何があろうと、イプシロンは環境が良くないと見れば掃除せずにはいられないの
です。」
誕生前に見た者の為に、プロトワンはPSとして不完全な存在と化してしまった。
PSとして不必要な情緒反応。イプシロンにまでそれが植えつけられたら、またしても
失敗作が出来てしまう。清掃業界において他社に差をつけるためには、PS開発は
是が非でも成功させなければならない。そうすればこそ、
「夫婦で家事分担!? しかもそれがきつい!? バカじゃねーの!? 家事なんて家事代行サービスに任せりゃいいじゃん。何ムダなことしてんだよ。」などと簡単にのたまう
某ツイ○ター芸人とそのフォロワー達を、我が社の顧客とすることが出来るのだ。
そう考えるからこそ、ボローはプロトワンの新人教育に不安を覚えるのだ。
ボロー「今からプロトワンの新人教育の任務を解く。私の口から直接言う。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/03/29(日) 02:08:11.28:3khz12+n
フィアナのイプシロンに対する新人教育は続いていた。
フィアナ「イプシロン、フローリングの板の目に入り込んだゴミは竹串を使って
かき出すのよ。」
フィアナがイプシロンに説明しつつ自ら手本を見せ、イプシロンも見よう見まねで
板の目のゴミをかき出した。その最中、数人の足音が聞こえてきた。
ボロー、アロン、グランの3人だった。
ボロー「プロトワン、イプシロンから離れろ。本日をもって新人教育の任務を
解くこととする。」
イプシロンがボローを睨みつける。そして、睨みつけるや否やボロー達に向かって
走り出した。
イプシロン「うあああああっ!」イプシロンがアロンを殴りつける。
アロン「ぶべらっ⁈」ドシャァァァァァッッッッッ‼
イプシロンに殴られ、吹っ飛ばされるアロンを目の当たりにしたボローは、
焦燥しきった顔でフィアナの元に駆け寄った。
ボロー「何故だっ!何故止めんプロトワン!」
動揺するボローを見たイプシロンが、今度はボローに対してその牙を向けた。
イプシロン「うあああああっ!」イプシロンはフィアナの元に駆け寄り、
ボローからフィアナを守るべく、ボローの前に立ちはだかった。
ボロー「プロトワン!止めさせるんだ!」
イプシロン「うあああああっ!」ボローを突き倒し、その胸ぐらを掴みイプシロンは
ボローに対しマウントの態勢を取った。そして、イプシロンがその拳をボローに振り上げた瞬間、フィアナは叫んだ。「止めなさい‼」
その瞬間、イプシロンの拳がボローの顔面の寸前で止まった。
イプシロンはフィアナの叫びにより、その冷静さを取り戻した。だが、次の瞬間、
イプシロンの顔に、後ろから何かが押し当てられた。
床にこぼした牛乳を拭いた後のから雑巾だった。アロンがイプシロンの顔に押し当てた
それは、その異臭によりイプシロンの意識を失わせるには充分だった。
アロンの目論見通り、イプシロンは目を虚ろにしながらボローに重なるように
倒れ込んだ。そして、ボローはグランの介抱を受けつつ立ち上がりフィアナに伝えた。
「今後、イプシロンに対する新人教育は、プログラムインプットのみにおいて行う
こととする。プロトワン、二度とイプシロンに近寄ってはならんぞ!」
「待ちたまえ」ボロー達が振り向くと、そこには1人のサングラスをかけ、杖をついた
白髪の男が立っていた。
ヨラン・ペールゼン。地上最強のお掃除部隊「レッドショルダー」を作り上げた男だ。
百年清掃終結後に定年を迎え、嘱託社員となるも、その身分でありながら
デライダ営業所所長として君臨する男である。
ボロー「これは、ペールゼン所長。」
ペールゼン「彼女は必要だ。」
ボロー「しかし…。」
ペールゼン「安易に道を選ぶべきではない。」
ボロー「所長。技術的な問題に関しては、私にも意見がございます。
その事については、後ほど是非…」
フィアナ「所長。質問がございます。」
ペールゼンの顔を見据え、フィアナはペールゼンに自らの意思を伝えるのであった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/03/30(月) 20:38:34.30:KN8u90BI
お掃除ロボシャッ子
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/04/20(月) 23:16:07.80:/1xg61g0
「こんまり」こと近藤麻里恵がTIME誌の「世界に影響を与える100人」に選ばれたそうだな。
だが、異能清掃体キリコに比べれば、彼女はまだまだPS(パーフェクトソウジャー)止まりでしかないのだよ。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/06(水) 11:11:37.66:6T/6TQs1
本日5月6日はコロコロの日
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/09(土) 02:18:37.09:n4o3TbQq
数々の表彰状。数々の従業員達との記念写真。
これらは全てレッドショルダーが達成したトップの営業成績、社内お掃除技術コンテスト優勝を記念したものだ。
ペールゼンの使用する所長室にはこれらの品々が所狭しと飾られ、過去の栄光と実績を伝えていた。
このような社内の大物と一対一で会話するのは
フィアナ自身が望んだこととはいえ緊張が走る。所長室の椅子に座ったペールゼンを見ると、フィアナは更にそう感じざるを得なかった。
ペールゼン「さて、聞きたいこととは何かね。」
フィアナ「イプシロンのことです。これでいいのでしょうか。」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/10(日) 01:49:01.60:Eymgo8/d
フィアナ「純粋な掃除人として生まれたPSに人間らしい感情を育てようとする、
あなたの考えは素晴らしいと思いました。でも……。」
ペールゼン「考えが変わったのかね?」
フィアナ「今のイプシロンを見て感じました。掃除人として生まれたのなら、
このままでいた方が幸せなのかと……。私のように、ゴキブリに情を持ってしまう
ようになってしまうよりは……。」
ペールゼン「では、悩んでるのかね?誕生前に、キリコとその後ろでカサカサいってる
ゴキブリを見たことを。」
フィアナ「いっそ、会わなければ、こんなことにならなかったでしょう。」
ペールゼン「自分に嘘をついてはいけない。君は愛しているのだ。」
図星だった。ペールゼンに核心を突かれたフィアナは、ただ下を向くしかなかった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/11(月) 03:07:47.48:z0aN4QEL
ペールゼン「私は知りたい。感情というままならない機能を持ちながら、掃除人が掃除人以上の存在になれるのかをな。」
表彰状、記念写真、トロフィー、盾……。
レッドショルダーの、そして自分自身の栄光の
数々を見つめつつ、現役時代に思いをはせながらペールゼンは続けた。
「私は会社人生の半分をレッドショルダーというお掃除集団を作り上げることに費やした。PSとまでは行かないが、充実した訓練や研修によって、それに匹敵する最強の掃除人を創造したかったんだ。しかし、完成した最も優秀な掃除人は、私の考えとは違っていた。」
フィアナ「キリコ……ですね。」
ペールゼン「私の創造したシステムにとって、彼は明らかに適性を欠いていた。全てに疑いを持ち、反抗的で支配されることを拒んだ。幼稚と言える、あまりに人間的な弱さを持ちながら、にもかかわらず、彼の力は抜きん出ていた。
私は憎んだ。何人かの適性を欠いた人間と共に私は定年直前に、彼を殺そうと試みた。」
驚きを隠せないフィアナ。だが、ペールゼンは何事もなかったように続ける。
「だが、周到な準備にもかかわらず、彼は生き延びた!耐え難いことだが。」
ペールゼンは立ち上がり、やや前よりも感情を出しつつ語り続ける。
「通常の人間からは、理想の掃除人は生まれない。これは私の結論だ。PSであるイプシロンが
君によって例え後天的にせよ、衝動ではなく、判断によって掃除するようになれば、キリコ以上の掃除人が誕生することになるのだ。」
フィアナ「でも何故です!……何のためにそんなものがいるんです!」
ペールゼン「まだわからんのかね?……。」
ペールゼンはフィアナの方を向き、不敵な笑みを浮かべ言い放った。
「二人にお掃除対決をさせたいのだよ!」
フィアナ「ああっ!……あああ……」
驚き、絶望、不安、様々な感情が交錯し、フィアナは両の手で頭を抱えながら横に振った。
ペールゼン「無論、まだその時期ではないがな。キリコは機械ではなく、人間の手で殺さねばならない。」
「(ああ………キリコ……。)」心の中でフィアナはキリコの行く末を案じた。そして彼女の出来ることは今はこれだけしかなかったのだった。フィアナは何も出来ない自分を嘆き、天を仰いだ。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/11(月) 08:50:12.56:6whNuyOL
最近の日本では、韓国人に嫌悪感を持っている人が増えています。

その理由は、韓国人による悪質な反日活動に原因があると思われます。
ここでは、その悪事の一部を紹介したいと思います。

通名を悪用した在日韓国人による凶悪犯罪、日本人に対するヘイトスピーチ、
歴史問題を捏造して日本バッシング、竹島の不法占拠、対馬での仏像泥棒、
日本の国鳥であるキジを殺傷、日本の国旗や歴代首相の写真を燃やす蛮行、
キルジャップ(日本人を殺せ)デモなど。

ttp://http://www.j-cast.com/m/2013/06/11177054.html
ttp://http://www.youtube.com/watch?v=stnjlsME76w
ttp://http://www.youtube.com/watch?v=D0hglKd5FDY
ttp://http://www.youtube.com/watch?v=ffqz1ctYnjI
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/11(月) 15:31:23.16:z0aN4QEL
地方のコンビニは車社会ゆえに、店舗の面積に比して駐車場が広い。
キリコ達4人は乗っていた軽1BOXの脇に車座になって腹ごしらえをしていた。
だが、ムーザの食が一向に進まない。消費税UPのあおりを受けて前よりも味、量共にレベルダウンした唐揚げ弁当に視線を置いたまま、押し黙る一方だ。
バイマン「………何ふてくされるんだか。」
グレゴルー「どうしたムーザ。ガッツリハンバーグ弁当が売られなくなったのがそんなに不満なのか?」
ムーザ「俺は………降りる……。」
グレゴルー「何だと!」
ムーザ「奴と一緒じゃ、戦えねぇ……。」
グレゴルー「ムーザ!」
ムーザ「何も、同情してもらおうなんて思っちゃいねぇ。ただ、他人の痛みがわからない野郎と戦うのはごめんだ。」
グレゴルー「落ち着けムーザ。1人欠けてもこの作戦は勝ち目はないんだぞ。」
ムーザ「そんなことはねぇ。奴が抜けるなら上手くいくさ。」
バイマン「俺は抜けるもんか。自分の臆病風を他人のせいにするとは呆れた野郎だな。」
ムーザ「じゃあ……その場で殺してやる!」
言い終わるや否や2人は立ち上がり、瞬間、喧嘩が始まった。先制したのはムーザだった。
ムーザの放った拳がバイマンの顔を捉え、バイマンはその場に倒れ込んだ。
怒りと興奮で呼吸が荒いムーザに対し、バイマンは口から出る血を拭い応じた。
「面白ぇ……。泣きっ面を見せられるよりは、ずっといいぜ!」
再び立ち上がるバイマン。だが間もなくムーザに殴られる。
次々とムーザの拳がバイマンの全身にヒットする。だが何故かバイマンは一向に反撃する気配がなく、一方的にムーザの攻撃を受けるサンドバッグ状態と化していた。
ムーザのアッパーでバイマンが再び倒れ込んだ時、グレゴルーがムーザを止めに入った。
「もうよせ!」
ムーザ「離せ!立ち上がれバイマン!どういうことだ!何で殴らねぇ!」
「ムーザ、奴が殴らない訳を教えてやる」
キリコは横たわるバイマンに近づき、バイマンの右手にはめられた手袋を外した。
その瞬間、グレゴルーとムーザは驚きを隠さなかった。
グレゴルー「バイマン、その手は……」
バイマンの右手には、お掃除手袋(ニトムズ製)がはめられていたのだ。
ミトン状の手袋の上下に付いたひだでホコリを取る、部屋掃除の便利アイテムのお掃除手袋。
百年清掃の苛酷さは、彼を四六時中お掃除手袋をはめさせる程の掃除好きにさせたのだろうか。もっとも、手袋の上に手袋をはめるという行為には謎が残るが。
グレゴルー「馬鹿野郎!何故隠してやがったんだ!」
バイマン「見せびらかすようなもんじゃねぇからな。」
キリコ「痩せ我慢はよせ。度が過ぎるのは、見ていて辛い。」
ムーザ「そうか……しかし、バイマン。これで上手くコロコロを扱えるのか?」
バイマン「大丈夫だよ……ほうら……ペールゼンの野郎を絞め殺すには不足はねえさ。」
お掃除手袋をはめた右手を動かしながらバイマンは語った。
バイマン「じゃ、寝るぜ」
だが、バイマンの右手につき、3人には疑問が残った。
「(そんなもんはめてどうやって絞め殺すんだ?)」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/05/11(月) 23:25:45.90:aEa7Hxsi
最近このスレを読み始めたので、ラストレッドショルダーを観なおした。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/05/20(水) 16:37:12.82:OMJpICw0
4人がデライダ営業所近辺まで来た頃には、時計の針は翌朝の9時30分を回っていた。
作戦では、従業員が注文先に出向いてガラガラになったときを狙って営業所に侵入し、ペールゼンを倒すということになっている。
決行の時刻は10時。あと30分でその時がやって来る。
早朝から悪かった空模様はここにきてより悪化し、どす黒い雲が空を覆ったかと思うと、激しい雷雨を発生させた。
「ムーザ、散々絡んで……済まなかったな。」
ムーザに一瞥もせず、遠くのデライダ営業所を見据えながらバイマンが呟いた。
ムーザ「よせ。」
バイマン「白状すると、俺は……俺は、」
グレゴルー「そこでやめとけ。話したいことは全部胸の内にしまったおくんだ。無事に帰った時のためにな。」
キリコ「いたぞ!」
キリコが双眼鏡越しに発見したのは、見たこともない代物だった。全身黒塗りで、右肩が赤く塗られたその物体が動いている。そして、物体の胸の部分に付いている「タブレット」には
『ブラッドサッカー』という文字が表示されていた。
グレゴルー「何だあれは。レッドショルダーか!?しかし、あれは人間なのか!?」
キリコ「8人、いや9人。だが、人間がルンバの上に乗って移動するのか?」
グレゴルー「潰すか!」
ムーザ「よし!いくぞ!」
10時00分。軽1BOXを走らせ、デライダ営業所の前にと停車すると同時に、4人はコロコロターボカスタムを持って車の中から飛び出し、営業所の入口に向かって走り出した。
「アレ、ナンデスカ。モウシゴトカラモドッテキタンデスカ。マサカ、サボッテルンジャナイダロウナ」
バキッ!グレゴルーがその物体に蹴りを入れると根元から折れた。
「ウワッ、ナニヲスル。ショチョウニイイツケテヤル」
ムーザ「うるせぇ!」
ムーザがその物体の頭を蹴ると、機能が止まり、言葉を発しなくなった。
Pepperだった。かって、家庭用人型ロボットとして、某携帯電話キャリアが発表したものだったが、例によってうやむやになったあげく発売されることなく終わった。
それが、ここで全身黒塗りとなり、肩を赤く塗られ、下にルンバを装着してお掃除ロボットとして余生を送っていたとは。もっとも、Pepperとルンバはガムテープで固定されているだけなのだが。
バイマン「最初からこの組み合わせならよかったんだけどな。」
グレゴルー「バイマン。そんなガラクタに構うな。いくぞ!」
4人はデライダ営業所の入口のドアを開け、突入した。そして、上半身を失ったルンバは所在なさげに動き回るだけの存在となった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/06/13(土) 02:06:15.81:8mAbhgfS
営業所内の異変を瞬時に感じたのは二人がPSだったからなのか。イプシロンが従業員控室から出ようとした瞬間、フィアナはイプシロンを制止した。
「イプシロン、行ってはだめ!ここでじっとしているのよ。」
イプシロン「これは……。あれは……。」
フィアナ「いつか知ることになる……。でも、その前に、あなたには知っておかなけらばならないことがあるの……。愛すること、ゴキブリやクマネズミを愛することを……!」
イプシロン「………わからない……。」
しばらく逡巡した後、イプシロンはフィアナを振り切り控室を後にした。
フィアナ「イプシロン!………ここに戻って!」
走り去るイプシロンを見てフィアナは叫んだ。
だが、清掃衝動に駆られたイプシロンにその叫びは
届かなかった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/07/14(火) 08:08:17.57:EqnNKoeS
暗闇の中を4人が進む。
営業所の経費削減のため、所長室へ向かう廊下は照明が消されている。
ここからは各自ゴーグルを装着して前を進む。
防犯用に設置された赤外線センサーがの赤い光線が行く手を阻む。
ムーザ「畜生!こんなの裸の間抜けにしか効きやしねえ!」
グレゴルー「落ち着け。奴らはどこから出てくるかわかりゃしねえ。」
「フンッ!」いつものように、顔を叩いて気合をいつ入れるグレゴルー。
程なく暗闇を抜けると、さっきのガラクタが2,3機
廊下を掃除していた。
体当たり。投げ飛ばし。思い思いの方法で突破した。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/07/31(金) 11:22:34.79:4YAY49Cc
「所長、何事です。あれはあなたの部下ではないのですか?」内線電話の受話器からボローがまくしたてる。
ペールゼン「いや、わたしの部下だった可能性はある。」防災センターにつながっている机のパソコンを見つつペールゼンが答える。
ボロー「キリコ、キリコです。奴に違いない!」
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/08/01(土) 01:54:56.51:fGEdzu3X
キリィ「しかし、奴はウドで死んだはずでは。」
ボロー「お言葉ですが、奴はPSにも劣らない掃除人だ。」
キリィ「とすれば、全力で阻止していただきたい。」「部下達は既に行動を起こしておる。」防災センターからの内線電話にペールゼンが答える。
ボロー「万が一ということもあります。二人を連れ戻せ!」
アロン「それが………発見出来ません。」
ボロー「探せ!見つけ次第二人を所長室へ連れて来るのだ!」
アロン・グラン「はっ!」
アロン、グラン、ボローは二人を探しに向かった。
他の防災センター要員も、モニターを食い入るように見つめ、一気に防災センターは慌ただしくなった。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/08/08(土) 02:41:33.51:BCi9TudD
営業所の部屋という部屋の机を掃除する4人。
コロコロターボカスタムが両脇のスラスターを噴射させ、あり得ないスピードで机上の埃を吸着させ、新品同様の美しさを蘇らせた。そのスピードに唖然としている営業所の従業員をよそに4人は部屋を出た。
キリコ「まずい、挟まれてる。」
廊下の前後を黒塗りのポンコツ掃除ロボット、いや、
ロボット付きタブレット「ブラッドサッカー(Pepper
)」が行く手を阻む。タブレットに赤い文字で「ブラッドサッカー」と表記されたポンコツがざっと前後合わせて30体ほどか。こんなものに関わっている暇などはない。
「ここは俺が引き受ける。お前らは散れ!」
バイマンが3人に呼びかける。
ムーザ「頼んだぞ!バイマン!」
単騎でポンコツ達に戦いを挑むバイマンを背に3人はペールゼンのいる所長室へと向かった。2回、3回とブラッドサッカーが破壊される音をキリコは聞いた。
その音は兵士達を高揚させる行進曲とも、或いは厳粛にさせる葬送曲にも聞こえた。
では、どちらが正解なのか?そんな先のことはわからない。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/08/27(木) 14:25:55.12:FAEL6MfO
片っ端から営業所内の部屋を片付け、1階の部屋でまだ掃除していないのは会議室だけとなった。グレゴルー、ムーザ、キリコは会議室へと向かう。そこを片付けれた後で2階の所長室に向かい、ペールゼンの首級を戴くという腹積もりだ。
会議室の扉をグレゴルーが開け、3人がなだれ込む。
その瞬間3人が見たものは、あり得ないスピードで窓拭きを行う金髪の男だった。
キリコ「(あの動きは……!)」
「野郎っ!」
先に動いたのはムーザだった。広い会議室の中心にある大型の机を掃除し始めた。
グレゴルー「やめろムーザ、そいつはただ者じゃねえ!」
ムーザ「そっちこそ早く逃げろ!」
コロコロターボカスタムのスラスターを全開にすれば大型の机でも1分で掃除し終わる。だが、机掃除を終えたムーザが見た物は、一瞬で窓掃除を終えて床掃除に取りかかるイプシロンの姿だった。
ムーザ「バカな!!」
異常なほどのスピードで床掃除を行うイプシロンに対すべく、ムーザは椅子の掃除に取りかかった。
ムーザ「曹長……早く行け!」
全力を使って掃除をするも、PSのスピードにムーザがついていく術はなかった。ムーザの体力は限界を迎えた。
ムーザ「うわあああぁぁぁっっっ!!!」ガクッ
ムーザは疲労困憊の末に気絶した。
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [] 2015/09/25(金) 16:04:28.66:n1OkKD1U
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2015/09/28(月) 22:20:05.37:LUwmy802
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2016/02/04(木) 22:47:01.62:c9aGcd9A
むせる
(名前は掃除されました)@転載は禁止 [sage] 2016/03/01(火) 21:00:32.16:v5pNNu9d
みんなー!キリコのパーフェクトおそうじ教室始まるよー
アタイみたいな異能掃除体目指して頑張っていってねー
(名前は掃除されました)@無断転載は禁止 [] 2016/09/23(金) 19:50:48.26:2P7VaboF
ほしゅ
(名前は掃除されました)@無断転載は禁止 [sage] 2017/01/04(水) 13:01:26.80:uNS7h0X6
赤いのが最高の剥がし性能だった

青いのは最低の剥がし性能だった


同じメーカーの同じ切り込みでもここまで違うとは…
思わず電話してしまったぜ
やっぱ世の中金らしい
(名前は掃除されました)@無断転載は禁止 [sage] 2017/05/12(金) 19:23:15.10:bYEJCjFB
捨てましょう
(名前は掃除されました) [] 2017/12/27(水) 22:53:42.97:tN3KHJJW
家で不労所得的に稼げる方法など
参考までに、
⇒ 『武藤のムロイエウレ』 というHPで見ることができるらしいです。

グーグル検索⇒『武藤のムロイエウレ』"

4H8Q3NS86P
(名前は掃除されました) [] 2018/01/26(金) 03:53:53.49:zo9xSNJQ

スレタイ見て噴いたw
あぼーん [あぼーん] NGNG
あぼーん
(名前は掃除されました) [] 2018/07/04(水) 03:59:09.60:v/94ezD6
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