いろいろと特訓したよ
今はおかげさまで音楽大学を最優秀成績で卒業
いまはピアニスト＆ピアノの先生
君の夢はなんだった？
夜中にうるさいって苦情が来た
家での練習は強制的にやめさせられた
だけど学校のピアノで昼休みや放課後に練習しただけあって
音楽大学最優秀成績で卒業
しかも今はヤマハの先生
叶わなくてよかった(´ー`)
愛の夢
リストラされた
リスト
シー！
って子供に言われた
ハーレムに決まってんだろ
自分は王様で。
女の夢？
ハーレムに決まってんだろ。
自分は女王様で。
オルガン教室の先生
・・・・
オルガン教室経営破綻
夢に向かって頑張るのだ
夢を変えることもある
夢
・・・・・
諦めた
新しい道に進む
東京に住むのが夢
東京は駅に人が集まり音楽を聞く人が増える
だけど諦めた
札幌で我慢
あたしは
新潟で我慢したんだよ！
音楽大学入試合格
去年は残念ながら不合格
この前東京で音楽大学ＯＢ・ＯＧの同窓会
お花見・お食事会
さくらを見ながら日本酒飲んだ
久し振りの日本酒
僕の夢もオルガニスト
今の職業オルガニスト
ＷｉｎｄｏｗｓＸＰマグナム６００
ちゅうもんにいっぴきかにひきか悩んでつかれた
今は調律師
まぁ満足している。
出口でおばけが折檻するんだけど
うまいこといないすぎに脱出した
つかれた
夢、叶ったよ。
俺も同じ感じだ。
別にピアニストに成りたいと思った事は無いんだけど
子供の頃、とにかくピアノを弾けるようになりたかった。
習いに行きたかったが、親に「無駄」と言われてダメだった。アレは才能のある奴がやるもんだ、と。
なぜか普通の人間は弾けるようにさえならないものだと思い込んでた。
いつのまにかピアノの事なんぞ考えもしないで、それなりに楽しい人生を送ってきたが
大人になってデジタルピアノというものが存在するのを知って、昔の願望が蘇って
無駄でもいいから買っちまおうと買った。習いにもいかず猿のように好き勝手に弾きまくった。
まあ弾けるようには、なったよ。今幸せです（ｗ
何か聞いたことある言葉だなぁ。。それ何だっけ？
シューマンだよ。別名 指のもつれ・・
２楽章は自分が弾くとこないから演奏中なのにオケの間を袖まで歩いて楽譜見て安心したのは良いんだけど（両手のダブルグリッサンドだった）、
なぜか３楽章の前にどっかの姉妹の連弾が入るって言われてブチ切れる夢を見た。
しかもピアノが左右逆でステージに置いてあるし。
|┃ ＿＿＿_
|┃／⌒ ⌒＼
|┃（●） （●） ＼
――‐.|┃:⌒（__人__）⌒:::::＼ えへへっ
|┃ |r┬-| |⌒) 遊びに来たお！
|┃ `ー'ｫ ／/
（⌒ヽ・ ・￣ ／
|┃ノ /
|┃ つ <
|┃ (::)(::) ヽ
|┃／ > ）
|┃ (＿＿)
休憩ばかりとって、最後は意識を失いそうな表情でゴールイン。ゴール地点の公園のベンチに座って
放心状態で、「はぁ」とか「ふぅ」と溜息ばかりついて俺の問い掛けには「うん」としか返事しない。
菓子パンを買ってきて渡すと１個を３０分かけて食って、２個も食えないと言うから俺が代わりに食って
やった。
公園で１時間以上休んで、「さて帰ろうか」と駅に向かおうとしたんだけど、立ち上がった途端「足の
裏が痛い！」と泣きそうな顔つきで言うので、駅まで老人以下のペースで歩き、列車内で爆睡して
上体がひっくり返りそうになるのを引きずり起こしたりして、うちの最寄駅からはタクシーで帰ってきた。
帰宅しても足の裏が痛くて固い床の上は歩けないとのことで、四つん這いになって移動してる。
夕方俺一人で買い物に行った際に、底に分厚いスポンジが入ったスリッパを買ってきて履かせて
やったんだけど、足首まで痛くて歩けないらしい。時々柱とかにつかまって立ち上がろうとするが、
その度に「ウガァッ」「ヒィィッ」などと悲痛な叫びを上げてる。かなり痛そうだ。四つん這いで移動して
たら膝が痛くなってきたとのことなので「動かずにおとなしくしとれ」と指示したんだけど、何だかんだと
言って動き回ろうとする。今から膝のパッド入りサポーターでも買いに行ってやるかな。手間のかかる
女だぜ。
帰ってきてすぐにシャワーを浴びたけど、俺の補助が無ければダメなので少し手伝ってやった。
夜の風呂はどうするの？と聞いたら一人で入浴するのは無理だけど、まだ俺のいんきんの疑いが
あるもんだから困ってる様子。もう痒くないんだから大丈夫なのになぁ。
デカパイのヤツ、また２０ｋｍに挑戦すんのかなぁ。今回で懲りて欲しい。
明日は一日デカパイの世話かなぁ。
彼女としては２０ｋｍ歩いただけで日常生活に多大な支障をきたすほど基礎体力が無い自分自身を
情けなく思ってるらしい。俺に教わった歩き方をほぼマスターし、毎夜のウォーキングで好調だった
もんだから、自信を持って臨んだ２０ｋｍ歩きだったが、結果は今年の春に歩いた時と同様、フラフラ
状態でゴールイン。ゴールした後の状況は明らかに春よりも悲惨で、デカパイはそれがショックだった
ようだ。
昨晩寝てから俺が「次は１５ｋｍぐらいにしとけ」と言ったら、「またやる」とムキになってるし、「もう少し
涼しくなったら楽に歩けるはず」とか「春より体重が多かったからきつかった」とか言いワケしてるけど、
元々基礎体力の無い女で、どう見ても運動向きの身体とは言えないから、俺としてはあまり無茶を
して欲しくないと思ってる。１５ｋｍ程度がデカパイの限界じゃないかな。
昨晩足の甲から足裏にかけて湿布を貼ってやったんだけど、今日は昨日よりも痛くなってるとのこと。
足首から下がぷぅーっと膨れた感じで見るからに痛そうなので、家事を休ませて娘と俺で全部やってる。
便所も俺が抱えて往復。「服を下ろしたり上げたりするのがたいへん」「拭くのがひと苦労」だとさ。
買い物に行こうとしたら「家に居ると退屈だから連れてって」と頼んできたので、娘に留守番を頼んで
出掛けたんだけど、駐車場で車に乗せて待たせてたら「退屈だとおなか空いちゃうね」と言い出して、
たこ焼きと焼きそばを買ってきて一緒に食った。気分転換させてやるために車であちこち周って、
外では女便所に抱えて入ってやるわけに行かないから膀胱が満タンになる前に帰ってきた。
風呂は昨晩から一緒に入ってる。痒かった箇所を見せてやったら「なぁ～んだ、全然大したことない
じゃん、もっと腫れ上がってるのかと思ってた」だってさ。すっかり安心したようで今夜も一緒に入るん
だって。
デカパイのヤツ、さっきからMapionBBの距離計測を使って次回歩くルートを一生懸命検討してる。
どうしてそんなにムキになってるのか。
結婚はできなくていいや 就職活動中の大学生より
彼女としては２０ｋｍ歩いただけで日常生活に多大な支障をきたすほど基礎体力が無い自分自身を
情けなく思ってるらしい。俺に教わった歩き方をほぼマスターベートし、毎夜のウォーキングで好調だった
もんだから、自信を持って臨んだ２０ｋｍ歩きだったが、結果は今年の春に歩いた時と同様、ブリブリ
状態でゴールインサート。インサートした後の状況は明らかに膣よりも悲惨で、源氏パイはそれがショックだった
ようだ。
昨晩寝てから俺が「次は１５ｋｍぐらいにしとけ」と言ったら、「またやる」とズルムケになってるし、「もう少し
涼しくなったら楽に歩けるはず」とか「春より体重が多かったからきつかった」とか言いワケしてるけど、
元々基礎体力の無い女で、どう見ても運動向きの身体とは言えないから、俺としてはあまり無茶を
して欲しくないと思ってる。１５ｋｍ程度が源氏パイの限界じゃないかな。
昨晩足の甲から足裏にかけて湿布を貼ってやったんだけど、今日は昨日よりも痛くなってるとのこと。
足首から下がぷぅーっと膨れた感じで見るからに痛そうなので、家事を休ませて娘と俺で全部やってる。
便所も俺が抱えて往復。「服を下ろしたり上げたりするのがたいへん」「拭くのがひと苦労」だとさ。
買い物に行こうとしたら「家に居ると退屈だから連れてって」と頼んできたので、娘に留守番を頼んで
出掛けたんだけど、駐車場で車に乗せて待たせてたら「退屈だとおなか空いちゃうね」と言い出して、
ショスタコ焼きと焼きソバメを買ってきて一緒に食った。気分転換させてやるために車であちこち周って、
外では女便所に抱えて入ってやるわけに行かないから膀胱が満タンになる前に帰ってきた。
風呂は昨晩から一緒に入ってる。痒かった箇所を見せてやったら「なぁ～んだ、全然大したことない
じゃん、もっと腫れ上がってるのかと思ってた」だってさ。すっかり安心したようで今夜も一緒に入るん
だって。
源氏パイのヤツ、さっきからYahooBBの距離計測を使って次回歩くルートを一生懸命検討してる。
どうしてそんなにズルムケになってるのか。
この板が平和になること。
してやってるほか、便所の往復の補助、おしゃべりの相手、夕飯の献立検討から通信販売の商品選びまで
付き合わされて気疲れしちまった。ここに書き込む気も無くなってしまい、早めに寝たんだけど再びおしゃべりに
付き合わされてなかなか眠らせてもらえなかった。昨晩ほどではないものの、今夜もかなり拘束されてる。
昨晩デカパイが四つん這いで移動してたら、娘が「グヒュヒュ、グヒュヒュ」と笑いながら指で浣腸したりする
もんだからデカパイが「足が治ったらお前覚悟しておけよ！」と激怒。最近は娘もしつこくなって何度怒られても
デカパイの後を追いながら指で浣腸する格好をして喜んでるので、仕方なく俺もきつく叱って娘を追っ払った。
シロもデカパイが四つん這いを始める度に、デカパイに体当たりしたり、もろ手突きを食らわしたりして
面白がってるから、幾度も叱ってデカパイから引き離したり、と娘や犬から妻を守るのもたいへんだった。
昨日から少しずつ立ち始めて、今日になってようやく立って生活してるが、移動する時はまだ壁や家具に手を
ついたりしてるし、近くへの移動は相変わらず四つん這い。便所の中から「ヒィィッ」という悲痛な声が聞こえる
ので、痛みはかなりありそう。
痛みがなかなか引かないようだから、もしや骨に異常がないかと心配になって病院で診てもらうようにすすめ
たら、「なんのこれしき」とか「歩いただけて骨にヒビ入るわけないだろ」などとムキになってる。
「これ、次回歩くルート」と、地図に蛍光ペンで線を入れたものをさっき渡された。また２０ｋｍ、来月中旬決行
だと言ってる。完歩できても、その後が今回みたいにたいへんになるからもう歩かないで欲しい。
あぁ疲れたなぁ。
なぜかゴマカしたりして真面目に答えなかったんだけど、次第に真剣に話し始めて、夫婦共通の
趣味を持って老後までずっと続けたいと考えてることを語った。
夫婦共通の趣味を持つというのは悪くないことだが、歩くことに関してはできる限り一人でやりたいし、
歩きながらけっこう重要なことを考えたりもしてるので、パートナーは要らない。ハッキリ言って邪魔だ。
年に１～２度、Ｍちゃんのようなヤツとバカなことを言い合いながら歩くのは良いが、日常的に誰かと
歩くのはイヤだ。絶対イヤ。
デカパイはかなり真剣に考えていたようだ。俺が拒否反応を示したらかなりショックを受けたらしく、
「あっ、そう」と小声で言ったっきり黙り込んでしまった。今日もあまり口をきいてくれない。
今日はほとんど立って家事をこなしてるけど、まだ少し痛そうなので俺が手伝ってやろうとすると「もう
一人でやれるからあなたは休んでて」と冷たい口調で断られた。
デカパイと俺は物事に対する考え方や食い物の好みは割と合うのだが、趣味と言う点では共通するものが
無いのは確かだ。ペットショップの犬猫視察とかスケベ動画のダウンロードとかでやたらと意気投合したり
するが、趣味と呼べるものではない。俺としては夫婦共通の趣味なんか特に持つ必要も無いと思ってるし、
それぞれの考え方が違っても構わない、むしろそのほうが面白いんじゃないかと考えてる。
デカパイは俺と同じ趣味を持ちたがってるのか。やたらと強いことを口にするが、寂しがりの女だからなぁ。
いつも俺と一緒に居たいんだろう。
今だってブスッと不機嫌そうな顔つきしてるくせに俺の横にじっと居るんだぜ。チラチラ俺のやってることを
覗いてる。お前のことを書き込んでるんだよ。
さぁ寝るかな。
同じ症状だ。仕事中頻繁に痒くなって、便所へ入ってパンツの中に手を突っ込んでボリボリ掻いてたし、
外出中は人前でも構わずズボンの上からゴシゴシ掻いてた。
ずいぶん掻いたんで、仕事を終えて自宅でパンツを下ろして触ると、湿疹状のプツプツが腫れて、
隣りどうしくっついたらしく大きな円丘状にボッコリ腫れ上がってる。ヒリヒリ痛い。一応デカパイに見て
もらったら「ピンク色の大福みたいになってる」とのことで、「また薬塗りな」と冷たい口調で言われた。
尻であれば薬を塗ってもらうのは恥ずかしくないので「風呂出たら塗って」と笑顔でデカパイに頼むと、
「自分で塗んな」とコザックコートをテーブルの上にコンと置いて台所に行ってしまった。
まだ機嫌が戻らないんだよな。いろいろ話し掛けてるんだけど必要なこと以外は喋ってくれない。
再びいんきんの疑いを持たれたようで、デカパイと娘は警戒態勢をとってる。娘は俺が近づくだけで
サッと逃げる。おふざけで逃げてるのかと思ったら真剣な顔つきで逃げやがる。頭に来るなぁ。
入浴はデカパイと娘の後。今夜はデカパイと一緒に入って少しでも機嫌を戻してくれるようなことを
喋ってやろうかと思ってたのに、それができなくなった。
なんだろう、この症状。腰もプツプツになって痒くなり始めてるんだよね。秋になって空気が乾燥して
きたから肌が敏感に反応してるのかなぁ。いんきんなんかじゃないと思うけどかなり気になってるんだ。
Ｔさん、相談内容はメールで送った通りです。よろしくね。ところで、今どこに居るの？
晒しage
外までキンキン声が聞こえて恥ずかしいし、今夜ケンカの仲裁に入らねばならないだろうからウンザリして
会社に入ると、女性社員に「もう２時間ぐらい続いてますよ」と言われた。２時間と言うのはちょっと
長過ぎるなぁ、と思ったけど、「そのうち収まるだろ」と笑って返事しといた。
しかし、その後も断続的に２人の大声が聞こえてきて、こりゃタダ事じゃないな、と感じたもんだから
自宅のほうへ覗きに行くと、自宅と会社をつなぐ通路の所にシロが避難していて怯えた顔つきでガタガタ
震えてる。事態は深刻そうだ。自宅へ入って応接間の扉を開けたらひどい状況で、通信販売のカタログ誌が
ビリビリに破かれて散乱してるし、テレビやエアコンのリモコンとか、電話横に置いてあったメモ台とかが
クロのトイレ奥や隣の和室に転がったりしてる。娘は俺の姿を見るなり自分の部屋に逃げ込み、デカパイは
興奮状態で、逃げた娘に向かって「おめぇなんかウチの子じゃない、出てけ、オラァ」と汚い言葉で騒いでる。
これまでに無い異常な光景だ。
デカパイを落ち着かせようとしても、「チックショー、もうホントに頭に来るわぁ、あぁチックショー」と
騒ぎ続けて散乱したカタログ誌のクズを掴んで投げたりしてたが、俺がそれを拾って片付けてたらようやく
冷静になってきた。俺が仕事を終えてから荒れた部屋を一緒に片付けることと、もし娘とケンカが再開したら
インタホンで俺をすぐに呼ぶように指示して一旦会社に戻ったんだけど、シロが怯えてしまって俺のそばから
離れてくれないので、臨時出勤扱いにして終業時まで会社で過ごさせた。クロはキャットタワーの上で平然と
してたぜ。犬はけっこうデリケートだな。
仕事を終えて再び自宅に戻ると、デカパイが部屋を半分くらい片付けていて、残りを俺も一緒に片付けた。
娘が学校で男の子達と言い合いをして、そのイライラをデカパイに対してブチまけたのがケンカの発端らしい。
デカパイも歩きの件で俺に冷たくされてここ２～３日機嫌が悪いもんだから次第に大ゲンカに発展していき、
娘がデカパイが日頃見てるカタログ誌を破き、それに怒ったデカパイが引っ叩こうとするのに抵抗して手当
たりしだいモノを投げつけたという。本当は娘に全部片付けさせたかったけど、娘の説教を終えるまでゴミの
中で過ごすような感じでイヤだから応接間は俺達で片付けて、隣の和室に散らかったモノを娘に片付けさせた。
ケンカの経緯を聞いてるうちに、またデカパイが泣いた。それだけでもウンザリ。娘への説教はいつになく
厳しかったから娘もやかましいほど泣いた。ダブルウンザリ。こんなのもうイヤだ。
しかし、学校でのイライラを家庭に持ち込むなんて俺達が小学生の時にあったか？ どうなってんだろうか、
今の子供は。
キャットタワーが曲がってるんだけど、デカパイが娘に突き飛ばされて寄っ掛かった時に曲がったらしい。
これ、危ないから買い直さなければいかんだろ。クロのヤツ、良くもまぁ平然としていられたな。ネコって
図々しいね。シロはまだ俺から離れないよ。
今夜はこれから飯だぜ。
尻の痒み、止まった。
毎日ピアノきける。
私もレッスン漬けの毎日。。
r ‐‐ '' ￣ '' - ,,
/´ _ " ‐ ,, _
/ k 彡 ' ＼
. l / ￣ ` ヽﾉ
l .l / l
. l ヽ-' ・ ､
ヽ ・ _".ヽ
', ､ "" ,, ‐ " ` l もう痒くない。
. し' ` ､ ( / ソ/
` ､ _ ` '' "／
し ─ ‐‐ ''
r ‐‐ '' ￣ '' - ,,
/´ _ " ‐ ,, _
/ k 彡 ' ＼
. l / ￣ ` ヽﾉ
l .l / l
. l ヽ-' ・ ､
ヽ ・ _".ヽ
', ､ "" ,, ‐ " ` l いんきんじゃないよね。
. し' ` ､ ( / ソ/
` ､ _ ` '' "／
し ─ ‐‐ ''
見えてきたと思ったら、デカパイが「ねぇ、豚丼食べたくない？」と聞いてきたので、返事せずにハンドルを
切って吉野家の駐車場に進入した。喜んで「ニヒヒヒヒ」と笑うデカパイ。
店に入ってカウンターに座るなり店員に「豚丼特盛２つ」と告げると、また「ニヒヒヒヒ」と笑ってる。朝飯を
食ってからあまり時間が経ってないのに二人とも余裕で完食。「あの子には内緒だよ、ね、ね」と念を押された。
低カロリー食を続けてると、痩せること以外にも効果が様々あったりして良いのだが、量は少ないし、味も次第に
物足りなくなってきて、以前当たり前のように食ってたとんかつとか豚丼とかマックが恋しくなりかけていた。
デカパイに内緒で食っちまおうかと思ってたところだったが、デカパイも同じ思いでいたらしい。「ニヒヒヒヒ、
たまにはいいじゃん」だとさ。
しかし、こういうのをきっかけに食生活が再び悪い方向に向かってしまうのが怖いのだ。吉野家の後に行った
スーパーでデカパイは菓子コーナーやプリン・ゼリー類をやたらと眺めてたし、俺もアイスクリームよりどり
５個￥３９８の前で、もし買うならどれを５個選ぶか、と真剣に考えてしまったりした。いずれも食生活悪化の
兆候であろう。
夕飯後にデカパイはビスコを４～５個食って「あっ、いけない、食べ過ぎだわ、あはは」とワザとらしく笑ってた。
ダイエット中は２個にしてたはずだ。やっぱり豚丼を機にダイエットは挫折に向かうのか。
正直言って、今無性に豚丼を食いたい。今夜豚丼をガマンできたとしても、明日ガマンできる自信が無い。
とんかつ、餃子、豚丼、天丼、中華まん、ハンバーガー、フライドポテト、大福、みたらし団子、菓子パン、
ロールケーキ、パフェ、アイスクリーム、…
食いたい物が次々に頭に浮かんできた。こりゃヤバイぜ。
明日は一人で出掛ける予定。何食おうか、ニヒヒヒヒ。
娘の運動会が近い。来るな、と言われてるから俺は行かないけど、デカパイも担任の先生のことが嫌いだから
行かないらしい。それでいいのかなぁ。
きたので、しょうがなく近くのホームセンターへ行くことにした。娘を誘ったら「行かない」と言うので
また留守番を頼んでデカパイと二人だけで出た。
ホームセンターでは洗剤やメモ帳などわずか５～６点買っただけ。別に今日買わなくても良さそうな
モノばかり。さっさと帰宅して一人で出直そうかと思ったら、デカパイが大回りして帰ろうと言う。
デカパイの機嫌がようやく戻り、夫婦仲が正常化したばかりで、また機嫌悪くされたらイヤなので
希望を聞いてやって川崎市の方を周って帰ることにした。
途中、ガストやデニーズなどのファミリーレストラン前を通るとデカパイは店のほうを眺めながら
「家族連れで混んでるね」とか言ってたが、吉野家や松屋を見かけるとなぜか視線を前方にじっと
向けたまま無言。明らかに何か意識してる。交差点で信号待ちしてる横に松屋があったりすると
デカパイも俺も前方を向いたまま喋らない。車内はシーン。変な雰囲気。
今日もデカパイが「豚丼食べたくない？」と聞いてくるのを密かに期待してたが、デカパイも俺が
言い出すのを期待してたんじゃないかな。結局何事も起こらず、午後１時ちょっと前に帰宅して
軽く食事をしたが、「あぁ、あそこの松屋で豚丼食っときゃ良かった」と後悔した。デカパイもそんな
表情で少しムスッとして、食事中は白けたようなムード。
午後から一人で出掛けようと思ったら、今度は布団を出すのを手伝ってくれと頼まれて、ついでに
押入れの整理もして、気づいたら夕方。あ～あ、ＣＤ漁りに行けなかった。
デカパイのヤツ、娘と２人きりになるのがイヤみたいだな。金曜日に派手なケンカやったからね。
娘もやけに留守番したがるんだけど、デカパイを避けてるのかなぁ。それとも留守中に何か楽しみ
でもあるのだろうか。気になってんだ。
おならが出まくってどうしようもない状態になってしまった。会社で仕事しながら小出しに
してたらおかしくなって吹き出してしまい、同時に尻からパパッパァァーッとトランペット風の
音を派手に発してしまった。月曜日の午前だったから全社員が社内に居て、さんざん笑われ、
その後は呆れられ、「こんな会社辞めようかなぁ」と言い出すヤツも居た。男社員たちには
これまで何度もおならの音を聞かせたが、女性社員の前でド派手にやってしまったのは
今回が初めてだ。当然尻子にも聞かれ、しかも逃げられてしまった。ショックだ。
帰宅しても出まくり。娘ははじめ「私がおならすると怒るくせに自分はおならしてるじゃんか」と
怒ってたが、パァァーッ、パァァーッと間が抜けたような音を聞いてるうちに喜び出した。
俺がパァァーッと吹かすとそれに続いて「イナップル」、パァァーッ「ンツ」、パァァーッ「トカー」、
パァァーッ「チンコ」などと大はしゃぎ。シロもパァァーッと鳴る度にそばに寄ってきて首を傾げ
たり、俺の尻に鼻先を突っ込んでニオイを嗅いだりしてる。キャットタワーが壊れて居場所の
無くなったクロも寄ってきて俺の尻を不思議そうに見つめてる。
デカパイは少し怒り気味だったが、俺が「デカ」パァァーッ「イ」とからかったりしてるうちに、
「何バカなことやってんだよ」と喜びながら新聞紙でパンパン叩いて来たりして、今夜は久々に
家族全体がワイワイキャッキャッと明るく賑やかだった。
我が家は俺のおならで活性化する。おならが無いとケンカが始まったり、機嫌が悪くなったり
して、悪い方向に向かう。我が家にはおならが必要だ。
尻子に聞かれてしまったのがちょっとなぁ。
さぁ寝よっと。
外だと音をゴマカせる機会がいっぱいあるから助かる。道路で車とすれ違うタイミングでパァァーッ、
駅で列車が入ってくる時にパァァーッとやれば誰も気づかないだろうし、地下鉄なんかは車内も
駅もやかましいからやり放題だ。
客先での打ち合わせの間はさすがにガマンするのが苦しかったが、打ち合わせを終えて外に出て、
周囲に人が居ないのを確認してブブバァァーッとぶっ放すともう最高の気持ち良さ。これはやめられ
ない。
昨日の音は「パァァーッ」とワンパターンだったけど、今日は様々変化して楽しい。娘が大喜びで、
俺のおならの音を口で真似して楽しんでる。
「フゥゥゥーババババッバッ、グヒュヒュヒュ…。」
デカパイも「ちょっといい加減にしなさいよ」と俺の尻を引っ叩きながらゲラゲラ笑ってる。
家族団欒だ。
しかし、おならは今日までにしたい。明日は尻子と外出だ。二人で並んで歩いてたら周囲がどんなに
やかましい所でも彼女に聞こえてしまうだろう。昨日みたいに逃げられたくないもんな。
現在のおならのペースは昼とほぼ同じかそれ以上。今夜はタケノコを控えたけど、明朝までに収まる
だろうか。心配。
１～２ｍの範囲内に尻子が居るから尻から音を出すわけにはいかない。ずっと堪え続けて、腹の中は
ガスでパンパン。下腹部をガスが上下に行き来して、たまにガス漏れして尻からババッとかブビッと
小さな音。その程度の音なら尻子に聞こえないだろうけど、気を抜くとトランペット音が鳴り響いて
しまうだろうから、常に肛門を緊張させていなければならない。これがものすごく辛くて、長時間尻を
緊張させてると腰を前に突き出して歩いてるような妙な感覚になるんだよね。
便所で一気に放出させようと考えて、便所に入って踏ん張ったんだけど思ったように出てくれない。
便所に長く入り続けてるとウンチをしてきたと尻子に疑われてしまうので、程々で切り上げて便所を
出たら、その途端に肛門を内部から擂り粉木棒で突っ付かれるようにおならをしたくなるんだよな。
なかなか思い通りに上手く行かぬものだ。
尻子との会話は笑い話が多くて、いつもはウハハハ…と大笑いしてるのだが、今日は下手に笑おう
ものなら恥ずかしい事態になるので、笑いを抑えざるを得なかった。尻子も今日の俺の様子がいつもと
違うのを感じ取ったらしくて言葉がやや少ない。まさかおならのせいだとは思ってないだろうけど。
今日は平凡な上司と部下のような感じだった。尻子につまらない思いをさせちゃったかな。
仕事を終えて自宅へ一歩入ったところでブブォォーッ。迎えに出てきたデカパイと娘へ「ただいま」
代わりにブバァァァーッ。飛びついてきたシロに尻を向けてパァーッパッパッ。
昨日も書いたけど、おならの大量放出ってぇのが最高の気持ち良さなんだよね。今日はずいぶん
溜め込んだから昨日以上に気持ち良かった。クセになりそー。
この気持ち良さのためにおならを堪え続けるのも悪くないけど、やっぱり尻子とは良い仲で居たい。
次回はおならが出ないように数日前からタケノコを控えようっと。
一気に放出した。娘とシロは喜んでるが、デカパイは呆れ気味で「はぁ～あ」と溜息ついてる。
夕飯後はおならの回数がさらに増えて、プゥゥーワッ、プォーーッなどと愉快な音が出始めた
ので、娘がラジカセを持ってきて録音と再生を繰り返して楽しみ出した。さすがにデカパイが
叱って止めさせて、俺にも「あなたがおならばかりしてるからいけないんだよ！」と怒った。
からかうと面白くなりそうだから、娘にデカパイの怒声も録音するように指示し、またパァァーッ、
プボーッとしつこくおならをしまくってると、台所から「いい加減にしろ、このおなら男！」とか
「そんなに出るならお尻に栓をしなさい！」と超音波声で怒ってくれたので、録音したＭＤを再生
したら「何を録ってんだ！」とカンカンに怒ってラジカセを取り上げようとする。
ＭＤを抜いて逃げると「録ったの消しなさい！」と怒りながら追いかけてきた。「お父さん、早く
逃げろ！」と娘の声援。家族のドタバタに合わせて喜んで走り回るシロ。今夜も賑やかだ。
今は落ち着いて、娘が録ってくれた俺のおならの音のＭＤをデカパイがゲラゲラ笑いながら
繰り返し何度も聞いてる。デカパイの怒声は消去させられたが、俺のおならの音は「面白いから
残しておこうよ」ということなので消さないことにした。デカパイのヤツ、「リアルだねー」「いやだぁ、
きったなーい」とはしゃぎながら聞いてる。さっきは怒ってたのに。
今夜の夕飯もタケノコが出てきたよ。何だかんだ言ってもデカパイは俺のおならが好きなんだ
よね。そうでなきゃ１６年も俺の妻やってられないもんな。
さぁ、明日もぶっ放すぜ。
カラオケ大会に置かれていて、主役は当然尻子。今回はフォークソングを中心に俺の年代としては
懐かしい曲々を歌ってくれた。
いつものバカ丸出しの盛り上がりとは違って、今回は大人の雰囲気で、皆黙って聞いて曲が終わる
ごとに「うーん」と唸って感心してるような感じ。こういうのもいいねぇ。
尻子の歌の間に俺がかぐや姫やガロの曲を歌ったんだけど、俺が歌い出したら便所へ立った
ヤツが３人も居り、歌い終える頃に３人揃って戻って来て「そろそろ終わりそうだな」と無礼なことを
言いやがった。カラオケ大会での態度を給与査定の基準にしてやろうかな。頭に来たぜ。
終了時刻も大人らしく早めで、余韻を味わいながら帰宅。デカパイに飲み食いした内容を詳細に
報告して、茶と漬物でくつろいだ。カラオケ大会がたいへん印象的だったからデカパイに話したら、
「あの若い子って売れない演歌歌手みたいな感じだよね」「あの子、本当にスーパーの店員やってた
のかねぇ？」などと尻子のケチばかりつけやがる。学生時代に歌を習ってたことを説明しても、
「本当かなぁ、夜のスナックとかで歌ってたりして…」と疑ってる。
そう言われるとそんな気もしてくる。普段はおっとりしていて良い子なんだけど、仕事してる姿を
見てると案外ビックリするようなことをやる子にも思える。カラオケでは踊って尻振ったりして
ノリノリになることもあるし、休み時間にみんなの前で警備員やってる時に学んだ護身術を披露した
こともある。俺と一緒にバカ話をしてる時の遠慮のない大笑いや男並みの食欲も、普段のおっとり
した姿からは想像できぬものだ。俺と出張した時にはホテルで短パン、しかも俺の部屋で飲むことを
拒まなかった。
本当はそういう女なのか。
う～ん、気になってきた。眠れない。
おなら、ややペースダウン。
相手をせねばならない。近所の人の噂話、親類の悪口、俺や娘への不満など、聞きたくない
ことばかりだけど、ひと通り聞かされて俺としての考えも述べさせられた。それが終わると
最近買った日用品を持ってきて説明しては、「どう？」と意見を求めてくるから答えなければ
ならない。ポケットティッシュのカバーだとかリモコン立てとかを見せられて、「どうかな？」と
聞かれても「いいじゃないか」程度しか答えようがないのだが、その一言がデカパイにとっては
嬉しいらしい。日用品の話が終わると通販のカタログを持ってきて、気になる商品を次々に
指差して何やら喋っては、また「どう思う？」と聞いてくるからいちいち答えねばならない。
「欲しい」とか「買って」と言い出さない女だからまだイイけど、対応するのがたいへんだ。
女のファッションやアクセサリーなんか俺は興味無いし、下着以外は意見のしようもないから、
テキトーに答えてると、「えぇ、そう？私はそうは思わないけどなぁ」などと一人で納得したり
結論してる。
とにかく話し相手をしてやればデカパイは嬉しいようで、話の内容なんてどうでもイイらしい。
それでも俺にとってはかなり苦痛だ。疲れた。
話し相手がイヤになったもんだから、壁紙の剥がれた箇所を直そうと思ったら、「手伝う」と
言ってついてきて、俺のやってる作業をそばでじっと見てる。しょうがないんで、ヘラを持たせ
たりボンドを絞らせたりと、どうでもイイようなことを頼んだ。「それ何する道具？」「次はどう
するの？」と聞いてくるから、これまたいちいち答えねばならない。かえって疲れた。
最近、俺の横に座って喋ってくることが増えた気がする。寝てからも布団の中でずいぶん
長い時間おしゃべりに付き合わされる。眠っちまえばイイんだけど、相手をしてやらないと
不機嫌になったりするんで、眠気を堪えて話し相手をしてる夜もある。辛いんだ。
なぜこんなに喋りかけてくるのか。普段から喋ってやってるし、寂しい思いはさせてないのに。
ストレス溜まってんのかなぁ。
テーブルの上に地図が用意してあるから、今夜は次の２０ｋｍ歩きのことで俺と話すつもり
なのだろう。イヤだから自転車で走りに出ちゃおうかな。
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', ､ "" ,, ‐ " ` l 寝る。
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娘に任せてデカパイと一緒に出た。車で少し走ったところでデカパイが「あの子、なんで
あんなにお留守番したがるんだろ？」と不思議がり出して、俺もしばらく前から同じことを
考えていたものだから、こっそり戻って娘が何をしてるのか確認しようということになった。
忘れ物をしたという口実にして自宅に静かに入ると、二階の娘の部屋でノリの良い音楽が
鳴っていて、併せてドドッ、ドドッと床を踏み鳴らす音も聞こえてくる。デカパイと一緒に
覗きに行くと、娘が音楽に合わせて派手に踊ってやんの。シロが俺達を見つけて走り寄って
来たもんだから娘も気づいてしまって、ビクッとして踊るのを止めるとこちらが何も言わない
のに「いいでしょ、別に」と恥ずかしそうにしてる。
「帽子忘れたから取りに帰って来たんだよ」と告げて、また出たんだけど、車に乗るなり
デカパイが笑い転げてる。デカパイは「私達が居なくなるとあんなことしてるんだねぇー、
あの子」といつまでも面白がってたが、俺は覗かないほうが良かったかなぁと少し反省
してる。これを機に親子の信頼関係が失われてしまうような気がしてならない。
でも、踊ってる程度で良かったと思う。もし、まんこいじりをしてたり、シロにまんこ舐めでも
させてたりしたら、親として大ショックだったろうな。そんなことをデカパイに話したら「あなた、
バカじゃないの」とまた笑ってるけど、今後はわからないぜ。覚悟はしておかねばならん。
帰宅したら娘は俺達を避け気味。やっぱり覗かなければよかった。もうしない。
でも気になるんだよね。
はしゃぐほかは俺の横のソファーで大人しく寝てた。初めて社内会議に出席させて意見を求めたが、
つまらなそうな顔をするだけで何も意志表示しなかった。
デカパイにも会社に出てもらい、事務作業をやってもらった。会社設立の頃にも一時事務をやって
もらっていたが、娘とシロの世話でできなくなってしまった。およそ２年ぶりじゃないかと思う。今日は
祝日でヒマなので、仕事するよりも他の女社員たちとおしゃべりしてるほうが多く、俺が睨みつけると
「あっ、オッサンがまた睨んでるわ」などと小声で言って仕事してるフリをしてた。最近のデカパイは
ストレスが溜まってるようで、なんとかしてやらねばならないと思ってたから、今日はちょうど良い
機会になったんじゃないかと思う。
「あの人、貫禄出てきたわ。長くやっとるとそれらしくなるもんやな。少しは見直したわ、あははは。」
久々に会社で仕事をして嬉しかったらしく、デカパイが早速実家に電話で報告してる。俺のことを
それなりに評価してくれてるようで、聞いていて悪い気はしない。
「会社の子たちも働きやすいって言っとったわ。上手くやっとるみたいで安心したわ。」
普段から社員たちの意見や要望を聞いてるつもりだが、デカパイが補足的に聞いてくれる機会が
あるとありがたいね。今後は度々デカパイに会社に出てもらって意見を聞いてもらうようにしようか。
まぁ、社員たちが現状で働きやすいと言ってくれてるのなら嬉しい。気分がイイぜ。
「ねぇ、あなたこの前、すごいおならしたんだってねぇ。みんな笑ってたよ。」
電話では俺のことをやたらと褒めてたのに、電話を終えたらこのひと言だぜ。
「女の子たちに、自宅でも良くおならをするんですか、って聞かれたよ。恥ずかしいから気をつけて
よね。」
しょうがないじゃんか、堪え切れずに出ちまったんだから。お前だってたまにものすごいのをやるだろ。
「もうホントにあっちでブーブー、こっちでブーブー、少しは気をつけなさいよ。」
「なんでそんなにおならが出るの？ 病院行って検査してもらったら？」
あぁ、うるさいなぁ。気分が悪くなってきたぜ。
もうデカパイは会社に出さねぇ。娘とシロの相手でストレス溜め込んでろ。
キャットタワー倒壊後はワイヤーラックの中段を占拠して一日中寝てる。毎日おもちゃで
遊んでやるが、それだけでは運動不足でブクブク太ってすっかりデブ猫となっちまった。
太ったら動くのが億劫なのだろうか、おもちゃで誘ってもワイヤーラックに寝そべったままで
前肢をサッ、サッと動かすだけ。このままだとますますデブになってしまうから、今朝から
散歩へ連れ出すことにした。シロの散歩が終わったらクロの散歩。歩くペースが違うから
一緒に連れて行けない。朝が大忙しだ。
散歩に連れ出したのが刺激になったのか、今日の昼、クロは自らすすんで外遊に出た。
急に居なくなっちまったんでデカパイが慌てて会社にインタホンで「クロが居ないんだわ」と
伝えてきた。俺も不安になったが、夕方になって無事帰宅の連絡が来たのでホッとしたん
だけど、なんだか物凄く汚れて帰って来たとかでデカパイが怒り気味。
仕事を終えて自宅に戻ると、居間に異様なニオイが漂ってる。クロだ。近寄るとドブ臭がして
クモの巣や小さな虫の死骸が体に付着してる。「今拭いてやったんだけどさぁ、キレイに
取れないわ」とデカパイが言うから、風呂に連れて行ってデカパイと二人がかりで暴れるのを
押さえつけて３回洗いした。今はシャンプーのイイ香りを漂わせてワイヤーラック中段で寝てる。
「ドブにもぐり込んだんだろうね。ネズミでも追い掛けたのかなぁ。」 久々に野良の血が騒いだ
のかも知れない。
「明日も出るのかなぁ。また汚れて帰って来たら困っちゃうわ。」 明日は雨が降りそうだ。泥だらけに
なって帰って来たらたいへんだ。明日は窓を全て閉めるようにデカパイに指示した。
「朝、あなたが散歩へ連れてったのがマズかったんじゃないの？ 連れてったら急に、だもん。」
また俺の責任にするような言い方だな。問題が起きると全て俺のせいにしやがる。
シロがやや落ち着いてくれて、これで我が家に平和が来ると期待してたのだが、今後はクロが
問題を引き起こしそうな気配。犬も猫も人間の思い通りになってくれないからたいへんだよね。
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その時は数日間全て俺一人で担当したものだから事前準備がムチャクチャたいへんで、もう二度と
引き受けるものかと思ってたけど、「１日だけ頼む、頼む、頼む、頼む、頼む」としつこく頼まれて仕方
なく引き受けた。１日だけとは言えいい加減なことはできないから、１ヶ月前よりここに豚の絵を貼り
付けて「寝る」と書き込んだ後に、ほぼ毎晩１時間程度準備作業をして、それから布団に入って
デカパイのおしゃべりに付き合ってたから、寝不足気味でかなり疲れた。ようやく解放されたぜ。
昨日の夜に名古屋に移動して泊まり、今日は多治見へ行って常駐してる社員が間もなく引き揚げる
ので、客先に挨拶したり、借りてるマンションの解約手続きをしたりしてきた。もうそろそろ涼しくなった
だろうと思ってたら、暑いのなんの。タクシーの運転手が「まだ夏日ですわ、ぬははは」と笑ってた。
あの町は一体いつから涼しくなるんだ？
栄のデパートに寄ってドラゴンズ優勝セールで何か買って来てとデカパイから頼まれたけど、２日間
ずっと忙しくてそんな時間はとれないし、ＣＤ屋に行く時間さえも確保できなかった。昨日なんか本当は
勉強会が終わったらワルティや前回寄れなかったジュージヤと丸ビルの塔に行く予定だったんだけど、
主催者と夕食へ行くことになっちまって夜９時過ぎまで拘束された。今日も多治見常駐社員の愚痴
聞きに夕方まで付き合ってた。
こんな出張はイヤだ。出張は楽しくなきゃいけない。次は尻子を連れて行こうかな。
家への土産は毎度々々のヤマサのちくわとはんぺん。デカパイも娘も喜んで食ってたぜ。
今夜は布団に入ったらすぐに眠りたいんだけどなぁ。そうはいかないんだろうな。
ちょうど良いんだけど、その後体力が向上したわけでもなさそうだからゴール後にまた悲惨な姿に
なるんじゃないかと心配してる。自宅にゴールインする計画を立てればいいのに、それだと面白味が
ないという理由で、鉄道に３０分以上乗って行かねばならないような所にコースを設定してる。
今回はやたらと計画が綿密だ。Mapionで通過地点の距離を測り、過去の記録から歩速を計算して
通過予定時刻表まで作成してる。僅か２０ｋｍ歩くだけなのにアホみたいだなぁ、と俺は思ってるが、
デカパイにとっては自分自身を限界ギリギリまで追い込む挑戦だから真剣なのだ。
歩いた後の生活に多大な支障を来しそうなら、無理して歩き続けずに程々のところで止めるように
指示しておいた。「うん、わかった」と言うものの、意地っ張りの女だから多分ゴールまで歩き通すん
だろうな。抱えて便所へ連れて行ったり、着替えるのを手伝ったり、娘と分担して家事をやったりと、
こちらがたいへんなんだから考えて欲しいぜ。
「駅前に吉野家あるから歩き終わったら豚丼食べようか、ニヒヒヒ」って、おい、そんな余裕あるの
かよ。前回なんか疲れ過ぎて菓子パン１個食うのがやっとだったじゃんか。
少し前から「歩けるかなぁ、不安だわ」「緊張で眠れないかも」と弱音を吐き出した。寝不足を理由に
棄権する気配濃厚だ。できることなら棄権して欲しい。
夜更かししちまったぜ。さぁ寝るか。
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まずは、歩きながら轟音おならを連発。車の通りが激しい場所でも明瞭に聞こえるほどの
大音量で「ブッ、ブッ、ブッ、ブッ、…」とぶっ放し、「勢いが出てきたわ」とやたらと早足で歩いて
今度は線路に沿った所で列車が来たのに合わせて「ブッ、ブッ、ブッ、ブッ、…」とやった。
轟音おなら２連発に驚いてると、「お腹すいたなー」と言ってザックからビスコの赤い箱を
取り出し、人目を気にせずムシャムシャ食い出すし、自動販売機でジュースを買って勢い良く
ゴクゴクゴクと飲んで「あぁ、うめぇ、あははは」とでかい声を発してるし、「もう少し体裁構え」と
叱っても、「はぁ～い」とテキトーな返事をして赤い箱を手に持ってビスコを食い続けてる。
楽しそうに大声で話し掛けてくる、鼻歌歌いながら踊る、などなど異様な元気さだ。
しかし勢いがあったのは１５キロ付近までで、その後は口数が減り、疲れた顔をしてヨタヨタと
歩いてる。「ゴールしたら豚丼食うんだろ」と励ましたら「そう、豚丼、豚丼」とつぶやき出して
一時的に元気を取り戻したが、最後はこれまで同様フラフラ状態でゴールイン。
ベンチで３０分休んで、帰り道に「豚丼は？」と聞くと「食べられない」と言うから諦めて寄り道
せずに帰ってきた。歩いた後は足の痛みを訴えなかったんで安心してたら、自宅に着いて
休んだら「やっぱり足痛いわ」と言い出してその後は引き摺りながら歩いてる。まぁこの程度
なら日常生活にさほど支障は無いだろう。
歩いてる時の体裁の無さについて「あれは何だ？」と訊ねたら、「気合いだよ、気合い」と笑って
答えた。ビスコ食ったりジュースの一気飲みが気合いなのだろうか。おならは偶然出たと言うが、
気合いで出たのだろうか。
「豚丼食べられなかったね」と残念がってるから、明日、完歩祝いに吉野家へ連れてってやる
約束をした。俺も豚丼食いたいもんね。
店に入ったはいいけど、足が痛いらしくてカウンターの丸椅子に座るのがひと苦労。背後から
抱えて座るのを手伝ってやったら嬉しそうに「ニヒヒヒヒ」。他のお客に注目されて恥ずかしい。
豚丼特盛を平らげて、車に戻って満足そうな顔つきで「ニヒヒヒヒ」。スーパーとホームセンターで
買い物をして自宅へ向かって走り出すと、「あ～あ、また豚丼食べたくなっちゃったなー」なんて
言うもんだから、「大回りして帰ろうか」と東京の西部方面へ走って、先々週に行った吉野家の
駐車場に車を入れた。デカパイは並、俺はまた特盛。さらに満足げな顔になって「はぁ～、食った
食った」と腹を叩いてる。
「今度歩いたらまた豚丼食べようね。それまではガマン。」 来月中旬にデカパイとの２０ｋｍ歩きが
計画されている。歩き終えたら豚丼だ。待ち遠しい。
しかし、豚丼ってやつは一度食うとまたすぐに食いたくなる、中毒症状をもたらす食い物だ。
今夜から明日にかけてはかなり苦しむだろうな。乗り切れるだろうか。
昼に豚丼を２度食ったから腹があまり減らなくて、今夜は飯がやや遅め。事情を知らない娘が
「ねぇ、御飯まだぁ？」を連発してる。「今日はなんで御飯遅いの？」と娘がデカパイに質問したら、
「足が痛いから」といい加減な返答してらぁ。「じゃあ手伝う」って、うちの娘は本当にイイ子だぜ。
親がイイからね。
お願いだからスレを１つに絞って下さい。
何個も使いすぎだよ…
いただいてた仕事がひと通り終わったのでその報告会だった。部長は相変わらず元気いっぱいで、
「おっ、君に会いたかったんだなぁ、ウッキッキッ、ウッキッキッ」と隙っ歯剥き出しで近づいてきて、
馴れ馴れしく肩を組んできた。
出張には尻子も同行させた。尻子が営業研修の時に連れて行ったが、ずっと前に研修は終わってる
ので彼女を連れていく必要は無いのだが、プロジェクトの締めを経験させるという目的で同行させた。
報告会では彼女にも少し喋らせたが、社長をはじめトップ陣を前に堂々とこなした。大したもんだぜ。
こちらの報告に対し、ウッキッキッ部長は「気になることが数点あるけど、若い子が説明してくれたから
まぁいいや、ウッキッキッ」と笑ってたが、帰り際に俺に「気になることはあなたにメールしておくからね、
返信よろしくね、ウッキッキッ」と言ってきた。ボケてるようでも厳しいんだよな、あのお方は。
「結局名古屋に泊まれませんでしたね」と帰りのこだま号の中で尻子が言った。明日の午前に客先
訪問が入っちまってるから今回は日帰りになった。ウッキッキッ部長絡みの仕事は一段落だから、
当分は名古屋出張は無いだろう。先日の大阪・名古屋出張時に尻子を呼べばよかったなぁ、と後悔
してる。
尻子との出張も、尻子が地方の仕事を新規発掘して来ない限り無い。あの似合わぬ短パン姿は
もう見れないのだろうか。ずいぶん仲良しになって、ちょっとヤバイかなぁなんて思ってたんだけど、
それ以上になる機会が得られない。そのほうがイイのかなぁ。
「夜の飲み屋とかで歌ってたんじゃないの？とうちの家内が疑ってたよ」と尻子に話してみたら、
少し驚いて「えっ、そんなことするわけないですよ、そういう所、大嫌いですから」と答えた。そうだよな、
素朴でイイ子だよ。
さぁ、寝るかな。
そもそも、この人@p板とかにも同じ事書いてる
メンヘルなんだろ
採ったが、今回は応用問題を含めたテスト。点数の横に「がんばりましたね！！」と丸っこい字で
書かれている。子供みたいな丸い字や「！！」を見ると、独身中年茶髪厚化粧先生もカワイイところ
あるじゃんか、と思う。
ずっと学業成績が低迷続きだったから嬉しい。間違えたのは応用問題ばかりだが、途中で計算ミスを
したり単位を誤ったりした程度で、解き方は間違えていない。娘も間違えた原因をわかっているから、
俺は「事実上満点だな、ウハハハ…」と喜んでたら、デカパイが横から「お前、ちゃんと見直しをしな
かったんだろ！」「時間がある限り何度も見直せ！」と怒ってる。久しぶりに良い点数を採ってきたん
だから褒めてやればいいのにな。
娘が自分の部屋へ行ったら俺に対しても怒ってくる。「あの子にもっと厳しくしなよ」だとさ。デカパイは
面談でキツイことを言われて以来、独身中年茶髪厚化粧先生のことが大嫌いで、何が何でも娘に良い
成績を採らせて見返してやりたいらしい。娘に対してと言うより先生に対して怒ってるんじゃないか？
しばらく保留にしてあった塾通いのことを再び口にしはじめた。今回の点数を採れるような学力なら、
塾の上級クラスに入れるかも知れない、と言う。塾通いさせる目的が違うじゃんか。成績が悪すぎる
から塾で基礎学力を付けさせるのが元々の目的だっただろ。
「Ｋさんの娘さんは夏休み明けから上のクラスに入ったんだって。ご両親が教育熱心だもんね。」
「Ｆさんのお子さんはどこか進学校を受験させるみたいよ。来月から塾行かせるんだって。」
「Ｇさんの御宅のＡちゃんは塾から帰って２時間勉強してるってさ。Ｔ学園狙ってるらしいよ。」
「Ｓ君なんか自発的に塾に行き始めたんだって。みんなヤル気があるね、羨ましいわ。」
今夜のデカパイはこんな話ばかり。うんざりだ。このままだと娘がクダラナイ受験戦争に巻き込まれて
しまうような気がする。
「あの子さぁ、可愛らしい制服の中学校へ行きたいって言っとったわ。他のお子さんたちと差を感じ
ちゃうね。あははは。」
それでイイんじゃないかと思うんだけどなぁ。
今夜は娘の８９点祝いでビールを飲むんだって。これから買いに行くんだ。
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引ん剥いて「ガウガウガウ…」と吠えてる大きな犬が居て、暴れてるうちに鎖が切れてしまい、
俺に向かって突進してきた。「アワワワァ」と唸りながら飛び掛ってきたもんだから反射的に
右腕を突き出したんだけど、犬の鼻っ先と前歯が俺の腕にガツンと強く当たったと思ったら
途端に大人しくなっちまって道端で苦しそうに鼻をフッ、フッ、フッとやってる。飼い主が慌てて
すっ飛んできて犬を押さえて俺に「ごめんなさい、ごめんなさい、噛んでませんか？」と謝って
来た。２ヶ所少し出血したのと歯がこすった痕がくっきり残っただけで、特に問題は無かったけど
ビックリしたなぁ。運良く鼻先が当たって犬のほうが戦意喪失してくれたから助かった。かなり前の
ことだけど、登山中に小さな尾根を横切った所でクマのケツと間近で御対面してしまったことが
あるが、その時以来のビックリだったね。
「エルボー一発でワン公をダウンさせましたか。三沢ですね。」 会社に戻って話したら、プロレス
好きの連中が早速ノッてきた。一人が犬役になって状況の再現までやった。「俺だったら脇固め
だね」と木戸修が犬役の関節を決める。「痛いからやめてください」と犬役が言うが、「犬なんだから
ワンとかキャンと鳴け」とさらに関節を決める。すると犬役を助けるヤツが割り込んできたりして、
やがて会社内はバトルロイヤル状態になる。面白いから俺は止めない。女社員たちもキャーキャー
言って楽しんでる。中年ばかりなのに小中学生並の精神年齢だな。愉快な会社だぜ。
尻子が「ミサワって誰ですか？ ワキガタメって何ですか？」と電子メールで質問してきた。彼女は
プロレスを全然知らないんだよね。研修ということで連れていってやろうかな。
しばらく前から、うちの娘のクラスでもいじめがあるということを、先生と親との懇談会を通して
聞いていた。
「学校へ出て来なくなったそうよ。」 身近でこういう問題が起きなければいいな、と思っていたが、
とうとう起きてしまった。娘への影響が気になる。
いじめてるのは一部の男子生徒らしいが、彼らのいじめが始まると大勢が寄って集ってＹ君を
いじめるそうだ。最悪だな。俺たちが小学生の頃はいじめるヤツがいれば、いじめられてる子を
かばうヤツも居たもんだ。今の小学生は正義感が無いのか。
「お前はクラスのお友達をいじめてないよな。」 娘にさりげなく聞いてみた。
「いじめるワケないじゃん。」
「いじめられてないよな。」
「いじめられるワケないじゃん。」
返事の仕方が生意気で少し頭に来たが、いじめには絡んでないようで安心した。
「この前、Ａちゃんたちと一緒に男の子を泣かした。」 安心してたら気になることを言い出した。
「掃除道具入れに閉じ込めたら泣いちゃった。グヒュヒュ。」
「体育の時に私たちがズボンを隠した時も泣いた。」
まさかＹ君を泣かしたのではないかと思って聞いたら別の男子生徒だった。そういうことはすべきで
ないと叱ったら、「お父さんだってお母さんのことをいじめてるじゃん」と怒る。
娘の前でたまに言い合いはするが、デカパイをいじめるようなことはしてない。娘の居ない所でも
いじめたことはない。「いじめてないよ、お父さんとお母さんは仲良いよ」と言うと、「いじめてるもん。」
デカパイのヤツが娘に「お父さんにいじめられてる」などと、いい加減なことを言ってんじゃないかと
思って問い詰めたが「そんなこと言うわけないでしょ」と笑ってる。
俺とデカパイがレスリングや相撲をする時に、俺が少し本気を出すとデカパイが「やめてー！」などと
叫ぶことがあるが、それがいじめなんかではないことを娘はわかってるはずだ。
夫婦喧嘩の時だって娘の前では俺が劣勢に立たされることばかりなので、むしろ俺がいじめられてる
ように娘には見えるはずだ。
まさか娘は俺たちが寝てからのことを知っているのか。あれって、夫が妻をいじめてるように見える
よね。まさか、だよな。
答えると、歩いたついでに買ったらどうかと言う。ＣＤ漁りはできれば一人で行きたい。しかし、誘いを
断ると不機嫌になりそうな感じで怖い。
困って返事できないでいると「歩き終わったら豚丼食べようよ」と来た。豚丼特盛を２杯食えるのなら
ＣＤ漁りをあきらめても良い。
「そんならさぁ、歩いてる途中と歩き終わってから食べればいいじゃん。私は特盛と並でええわ。」
こんな感じで明日の予定が決まった。途中と最後に吉野家がある１０ｋｍ程度のルートを計画したという
ことなので、明日の行動は全てデカパイに任せるつもり。
「ここってあなたが良くＣＤ買いに行く店のある所でしょ。」 たしかにその通りだ。本当は一人で真剣に
ＣＤを漁りたいが、豚丼２杯付きならデカパイ同伴でもいいや。
豚丼と聞いてついつい調子に乗って一緒に歩くのを引き受けちまった。一人だけでＣＤ漁りに出掛けて、
デカパイに内緒でこっそりと豚丼を食っても同じなんだよな。冷静になって考えるとバカみたい。
でも、隠れてこっそり食うと気分的に良くないだろうから、正々堂々と食うほうが良いかな。
デカパイは嬉しそうに準備してる。またビスコを持って行くらしい。いつの間にか買ってあった煎餅や
ビスケットも用意してる。あいつ、低カロリー食にウンザリしてて、「歩き」を理由に食いたいモノをまとめ
食いするんじゃないのか。
１０ｋｍ歩いたって大してカロリー消費できないんだよね。豚丼２杯と菓子を食ってしまったら、歩いて
消費した分は帳消しどころか、反対にカロリーオーバーになるんじゃないの？
また太りそう。
デカパイ、豚丼大盛２杯、ＣＤ６枚。
食ったぜ、買ったぜ、ウッヒッヒッヒッ。１０ｋｍ歩いたのなんてどうでも良いって感じだな。
夫婦揃って豚丼とＣＤで今日は大満足。
留守番してる娘にも土産としてユーロビートのＣＤ２枚を買ってやった。早速音楽に合わせて
シロと踊ってらぁ。スチャラカとうるせぇけど喜んでくれてますます機嫌がイイぜ。
俺が買ったのは中古ＣＤだけど、デカパイと娘には新品のＣＤを買ってやったから小遣いが
ヤバイくなっちまったよ。来週はどうすりゃいいの？ ヌハハハハ。
持って行ったビスケットと煎餅、全部食い尽くした。ビスコも完食。豚丼２回食って、夕食も
ちゃんと食った。食い過ぎだな。また太っちまうよ。
ブハハハハ、買ったＣＤ開けたら中身が違ってんじゃん。１枚だけだからまぁいいか。
８枚も買っちゃっていつ聞こうか。聞ける時が無いもんなぁ。
娘が調子に乗ってきたようだ。ドカドカと足音がうるせぇな。
デカパイもすぐ横で買ってやったＣＤを聞き始めた。何やらキンキン声で話しかけてくるよ。
こりゃうるさくて堪らないぜ。
なんとかしてくれ。ウハハハハ…。
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叫びながらフライングボディプレスを仕掛けてきやがって、呼吸ができずに布団の上で暫くもがいてた。
以前から時々娘のフライングボディプレスで起こされることがあったが、最近は娘の体重が増えたから
不意に食らうとこちらのダメージが大きい。娘は俺と体が触れ合うのを嫌うようになったけど、調子に
乗ってる時はまだこうやって子供っぽいスキンシップを好む。嬉しいんだけど、もう少し体重が増えたら
肋骨を折られるだろうから、そろそろ止めさせねばならない。
続いてシロがドドドッとやってきて、俺の顔をベロベロベロベロベロベロベロ…と舐めまくって、枕の上で
シュッシュッシュッシュッシュッ…とここ掘れワンワンを繰り返し、興奮して寝室を走り回って、起きようと
する俺にボディアタックやフライングしての両手突き。また布団に引っくり返ると、娘が俺を押さえ込んで
「１・２・３、カンカンカンカン」で「私とシロの勝ち！お父さんの負け」となる。
「いつまで寝てんだ、デブ！」とデカパイに叱られて、なんか知らないけど娘とシロが暴れたのも俺の
せいにされて、その罰として洗面所と風呂の掃除をさせられた。
フライングボディプレスを食らった時に娘の膨らみかけの乳の感触があったので、デカパイに話したら
「このスケベ父さんめ、スケベ、スケベ！」と笑ってた。最近はデカパイと娘の間ではブラジャーの話題が
頻繁に出るらしい。当たり前だけど娘はそのうちにブラジャーを着けるんだろうね。その頃にはフライング
ボディプレスもやってくれなくなるんだろうと考えると寂しいなぁ。
今後フライングボディプレスをやらないように娘に言おうと思ったんだけど、娘が自ら止めるまで食らい
続けることにしよう、っと。
デカパイが「バカな父親」だってさ。
年末年始は休みじゃないことを毎年のように伝えているのだが、Ｍちゃんはそれを忘れてるのか
毎年のように誘ってくる。困ったもんだ。
仕事だからダメだよ、と断ったら、「たまには休めや、また身体イカレて入院するぞ、ガハハハ」と
電話の向こうでやかましく騒いでる。佐渡を歩く代わりに東京近辺で日帰り大食いツアーをやる
ことを約束して電話を切った。
「あなた、何なの、今の話は。」 電話を切るとデカパイが怒ってる。一昨日二人で歩いた時に調子に
乗って豚丼２杯と菓子をたらふく食ってしまい、夜布団に入ってから二人で「もう食べません、痩せる
までは」と指切りした直後だから怒って当然だろう。年末の一日だけのことだからいいじゃないか、と
言うことで一応許してもらったが、機嫌を損ねてしまった。ムスッとして口数が少ない。
「私も家のことを忘れて友達と楽しんできたいわ。奴隷みたいだわ、まったく。」 また頭に来ることを
言い出した。俺が休暇の時に楽しんで来ればイイのに、俺と一緒に出掛けたがるんだよな。
「私の人生はあなたに捧げるようなもんだわ。あ～あ。あはははは。」 そこまで言うか。黙って聞いて
りゃ言いたい放題嫌味を言いやがって、と怒ってやろうかと思ったが、一緒に「あはははは」と笑って
やったらブスッとして目も合わせてくれなくなった。
さっさと一人で寝ちまえ、と思ってんだが、俺のそばで旅行のガイドブック見てる。
扱いが難しい女だなぁ。どうやって声掛けようか。このままじゃ俺も寝られないじゃん。
親指と人差し指で思い切り目蓋を開いて、レンズを入れる瞬間は息を止め、さらに意識的に眼を大きく
開くように意識しながらようやく装着して、ハァーハァーと呼吸を乱していることが多い。
デカパイは眼が大きい女だから装着しやすいらしく、軽く目蓋を開くだけであっという間にレンズを入れて
しまう。うらやましい。
昨晩からデカパイはブスッとしてて、今朝コンタクトレンズをブスッとして装着して、俺が仕事に出かける
時も自宅に戻った時もやはりブスッとして、非常に感じが悪い。俺たちの雰囲気を感じ取って娘も喋って
くれず、夕飯が終わったらさっさと自分の部屋に行ってしまった。今夜もイヤな空気が漂ってる。
俺が茶を飲んでくつろいでたら、隣でデカパイが「はぁ～あ」と溜息をつきながら洗顔するように両手で
顔を押さえたりこすったりしてたんだけど、「あ、あっ、いやだ、あ、あっ、あれっ…」と変なことを言い出す
から、何してんだこの女は、と思って見ると、片眼を瞑って「ごめん、鏡取って、鏡」と頼んでくる。
鏡を渡すと、また「あれっ、いやだ、あれっ…」と言ってるので、どうしたのか、と聞くと、目をこすったら
コンタクトレンズが眼の奥の方へ入り込んでしまった、と騒ぐ。「いやーん、どこに行っちゃったんだろ、
いやだもう」と次第に慌て出したんで、落ち着かせて、レンズがどこかに挟まってる感覚はないのか、と
聞くと「無い」と言う。ならば、眼から剥がれ落ちたのではないかとテーブルの上や床を探しても無い。
「どうしよう、どうしよう」とますます慌て出したんで、俺が目蓋をつまんで下から覗くとコンタクトレンズが
半月状に折れて挟まってるのが確認できて、「はて、どうやって取り出せば良いのか」と考えながら
何度か目蓋をつまんで覗き込んだりしてたら、運良くポロッと落ちてきた。
「ひやーぁ、助かったぁ、どうなることかと思ったじゃん」とデカパイは大喜び。「あなたが居なかったら
パニックになっちゃったね、あはははは」と笑ってる。
コンタクトレンズの件が落ち着いて少し経ったら神妙な顔つきで「昨日はごめんなさい」と謝ってきた。
真剣に謝られるとかえって喋りづらいんだよな。何て話し掛けようか。困ってる。
しまった。裾が擦れてズボンを捨てるのはおそらく人生初だと思う。子供の頃は成長に伴なって履けなく
なるか、太って履けなくなるかのどちらか。大人になったら股が擦れて穴が開いて履けなくなるのが
大部分で、シロに奪われて取り返そうとしたら犬歯で小穴を開けられたとか洗濯した際に他の色柄物の
色が移ってしまったりして履けなくなったのがほんの数本。
低カロリー食の効果があって股の擦れがなくなった。これでズボンが長持ちする。
もうそろそろウエスト８２センチのズボンが履けるかなぁ、と思って試着してみたらややきつい。
低カロリー食を再開した直後は一気に痩せた感じがあったのだが、ここしばらくは痩せつつある実感が
無い。今後太ることはないと思うが、ルーズなほうが動きやすいのでウエスト８５センチのズボンを
２本買うことにした。
試着室から出るとデカパイのヤツが「なんだ、まだデブじゃんか」とバカにしやがる。「ウエストは
よろしいですか？」と聞いてきた店員にも「この人、デブでしょ」と横から余計なことばかり言いやがる。
連れて行くんじゃなかったぜ。
「ベルトも買っとけば？ また金具が壊れちゃうから、あははは。」お前の声は通りやすいんだから
黙ってろ。
自宅で再度試着してると「似合うじゃん」と褒めてんだか小バカにしてんだかわからないことを言う。
今回はいつもより茶色っぽいズボンなので、なんか変な感じがする。
「似合う、似合う、ちょっと爺臭いけど。」 やっぱりバカにしてやがるな。
「今度それで歩くの？ 私も今度そういう色のズボン買うわ。夫婦お揃いでイイじゃん。」 恥ずかしい
からやめてくれ。
Ｔさん、届きました。今回は、そういうことなのね。
彼女にとっては初の新規物件だから、受注に至って喜ばせてやりたかった。商談の開始から
尻子のレポートをじっくり読んで推移を確認してきたが、どうもうちの会社では受けられない要求
だし、マンパワー的にも無謀な仕事になりそうなので、彼女には商談をお断りにするかもしれない
ことを以前から告げていた。今日、その決断をするために彼女に同行し、顧客と会って要求を
再確認した上でゴメンナサイした。
「仕方ないですよ、また発掘しますから」と尻子は言ってるものの、チョコレートパフェを食ってる
表情は少し残念そうだった。本当は元気づけのためにとんかつ屋にでも行って、たらふく食わして
やろうかと思ったのだが、この前ＣＤをいっぱい買っちまって俺の懐が寂しいもんだから喫茶店で
パフェをおごってやるのが精一杯だった。
今日が給料日だから、帰宅してからでないとデカパイから小遣いをもらえない。お断りに行くのを
明日にすれば良かった。そうすれば尻子の元気づけという理由で一緒にとんかつ食えたのに。
失敗したぜ。
帰宅する時に尻子が俺に「今日はありがとうございました」と頭を下げて帰ったが、泣きそうな顔を
してるように見えた。一生懸命やってた商談だから、商談中止になってショックだったのかなぁ。
家で一人で泣いてるんじゃないだろうか。明日ちゃんと出社してくれるだろうか。気になってしょうが
ないんだ。
哀しげな表情の尻子がこれまた最高なのね。抱きしめたくなるよ。
たがってるな、と思って、「行く先は決めてないけどどこか一人で行く」と答えたら、つまらなそうに
「ふ～ん」と言った。歩いた後に豚丼食うならいいんだけど、痩せるまで食わないことにしたので、
デカパイと一緒に歩く意味が無い。来月の２０ｋｍ歩きまでは一人で好きにしたい。
「Ｋさんのお宅は御夫婦で丹沢へ登山に行くんだってさ。仲イイわよね、Ｋさんの御夫婦って。夜の
ウォーキングにも時々旦那さんが来るもんね。」
嫌味なのか何なのか知らないが、こんなことを喋り始めた。
「山小屋に１泊するんだって。イイわねぇ。」
「山から日の出を見たら素敵だろうなぁ。」
「野生の鹿とかウサギとかいるんでしょ。可愛いだろうね。」
良いことばかり考えて、登り下りのキツさを全然考えてない。
「丹沢って１時間ぐらいで登れるんじゃないの？」
バカたれ。最もベーシックな塔ノ岳山頂まで大倉尾根をひたすら登って３時間、丹沢山まではさらに
１時間、丹沢山地最高峰の蛭ヶ岳まではさらに１時間。人馴れした鹿に出会えるのは塔ノ岳山頂付近、
野生っぽい鹿に出会えるのは塔ノ岳と丹沢山の間から奥。５時間以上かけてようやく最高峰に立って
会えるのは山小屋の名物偏屈オヤジ。
「へぇ～、そんなにかかるんだ、でも登ってみたいな。ウサギに会いたいわ。」
丹沢にウサギは居るだろうけど俺は一度も出会ったことは無いな。
「今度行こうよ。」
デカパイのヤツ、登山までヤル気かよ。断わるとまたブスッとされるからねぇ。
初心者向けの大山へ登るのを検討する、ということで昨晩は納得させたけど、俺としてはイヤなんだ。
「一緒にお買物は行ってくれるでしょ。その時に丹沢のガイドブック買いたいから選んでね。」
うわぁぁ、盛り上がってらぁ、どうしよう。
オヤジ、ストーブが勝手に消えたんだよ。俺が消したんじゃないぜ。あそこに冬に泊まった人たちは
わかるよな。
あのオヤジとデカパイを対決させてみたい気もする。
ようとしたら、「私も行きたい」と言い出した。明日一緒に買物へ行ってやる約束をしたので、今日は
俺一人で出掛けさせてくれるものだと思ってたら違うらしい。
「一人で出掛けるのずるい」と不満そうなので、仕方なく連れて行くことにした。娘に留守番を頼んだら
「外に遊びに行きたいからイヤだ」と今度は娘が文句を言い始めたもんだから、デカパイがかなり強引に
留守番を納得させていた。
上野から浅草までトコトコ歩いたんだけど浅草まで行くと人が多い。混んでるのはイヤだから逃げて、
御徒町駅近くまでノコノコ来ると、「あっ、登山のお店がある！」とデカパイが嬉しそうに指差した。
俺の好きな店ではないけどデカパイが入りたがるから、少しだけ、という条件付きで入った。登山靴とか
大きなザックを眺めて「こんなの履いて歩けないなぁ」「こんなの背負えないわ」と驚いてる。「あなたも
こんなの履いてたの？」「こんな大きいの使ってた？」と聞いてくるが、俺の持ってた装備を以前見せて
やった時に「うわぁっ、臭い」「汚い、いやだぁ」と目を背けてたから、ちゃんと見てなかったんだろう。
「他にも登山の店ある？」と聞いてくるから、秋葉原のあまり好きでない店に少し寄って、小川町にある
好きな店に行こうとしたら神保町近辺が無茶苦茶混んでるのでやめて、地下鉄で高田馬場まで移動して
大好きな店に寄り、さらに新宿でもう一つ好きな店に寄った。ついでに書店で丹沢のガイドブックも買った。
ほとんど登山用具店巡りした感じ。デカパイに一日中振り回されたな。
予定よりかなり遅く帰宅したら娘が不機嫌だ。今夜はデカパイが俺と丹沢の話をやたらとしてくるから、
娘の話し相手になってやれない。娘はますます機嫌が悪くなってる。
明日は娘も連れて買物に行かないとマズいだろう。シロとクロも連れて行くことになるから車の中がやか
ましくなる。イヤだなぁ。
あ～あ、土日がデカパイと娘のために潰れちまうじゃんか。一人で静かにどこかへ行きたい。
来週こそは。
Ｔさん、今から楽しませていただきます。ウヒヒヒ。
連れて行ったら途中でこんなことを言い出した。秩父鉄道の走ってる所までは距離があるので、
「遠いから無理」と断わって、代わりに西武線でも見せてやろうと思ったら、デカパイも「私も秩父の
電車見てみたい、行こ、行こ」と強く頼まれたから、近所への買物の予定を急遽変更して秩父まで
行くことになった。
奥武蔵の山々の間を通るようになるとデカパイがうるさい。「あの山は何山？」「標高何メートル？」
「登りやすい？」「頂上まで何時間ぐらい？」 いちいち答えるのがたいへんだ。大山に登った次は
武川岳とか伊豆ヶ岳あたりに登りたがるんだろうな。
御花畑駅と秩父駅の近くに車を止めて列車が来るのを待ったけど、１時間に１～２本程度しか走って
ない路線だからわずか４列車見れただけ。立ち寄った店の人の話だと休日はＳＬが走ってるとのこと
なので、駅で時刻を確認したら俺たちが到着する直前に通り過ぎてしまったようだ。
「あそこでシロがおしっこしてなければ見れたじゃんか」と娘は怒ってる。シロにそんなこと言うのは
かわいそうだ。さらに１時間以上待つと折り返してきたＳＬが見れるようだが、帰宅が遅くなるので
イヤだ。「ＳＬ見たい、見たい」と騒いでるから、「また今度見に来ればイイだろ」と言うと「今日見たい」と
ますます怒る。
「そんな態度とるならもう電車見せてやらないからな！」 デカパイが怒り出した。娘が黙り込んで
車内の雰囲気が一層悪くなった。昼飯用に弁当を買おうと思って娘に「何の弁当がイイ？」と聞くと
「食べたくない。」 帰り道に休憩を兼ねて少し散策しようとしたら「車で待ってる。」 もう最悪。
わざわざ秩父まで行って、雰囲気悪くなって帰ってきた。こんなのイヤだ。来週の土日は絶対に
一人で出掛ける。家族サービスなんてしたくない。
Ｔさん、今夜楽しませていただくことにしました。ウヒ、ウヒヒヒ。
r ‐‐ '' ￣ '' - ,,
/´ _ " ‐ ,, _
/ k 彡 ' ＼
. l / ￣ ` ヽﾉ
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ヽ ・ _".ヽ
', ､ "" ,, ‐ " ` l 寝る。
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し ─ ‐‐ ''
「今度丹沢へ登山に連れてってもらうんだわ。今ガイドブックで猛勉強しとるところ。あははは。」
「大丈夫、大丈夫。あの人若い頃に山ばかり行っとったから、良く知っとるわ。丹沢は庭同然って
言っとるし。」
「バテんように体力つけんとなぁ。平地とはずいぶん違うらしいから。」
実家との電話でもデカパイは登山の話題一色だ。大山へ連れて行ってやることを検討する、とは
言ったが、連れて行くとは言ってない。体力のない女だから途中でバテられると困る。俺だってもう
ずいぶん長いこと登山をしていないから、チビとは言え４０ｋｇ以上ある女を背負って山を下るのは
無理だろう。と言って大山なんかで「妻がバテました、助けて！」と救助を求めたら大恥だ。
素直な女ならバテの兆候が見られた段階で「引き返そう」と言えば言うことを聞くだろうけど、
デカパイは変に意地を張るヤツだから何が何でも頂上へ辿り着いてそこでダウンする危険性がある。
平地の２０ｋｍ歩きの時だって意地張って歩き続けてフラフラでゴールインし、直後に足痛を訴えるわ、
帰りの鉄道車内でバイバイハンドのように上体を揺らして爆睡するわ、帰宅したら四つん這いで生活
するわ、でたいへんな状態。平地ならたとえ歩けなくなってもタクシー呼べばなんとか帰れるが、
大山の山頂まではタクシーは来てくれない。救助隊かヘリコプターに来てもらうしかない。
「頂上から街を見ると素晴らしいそうだわ。頂上でお弁当食べるのが楽しみだわ。」
「鹿も居るらしいからおやつでも持って行ってあげようかと思っとる。」
「山から下ったら麓の店で何か食べてくるわ。運動した後やから美味しいだろうな。」
良いばかり考えてんだよなぁ。大山は初心者向けの山だけど、それなりにキツいんだよ。
「疲れて動けんようになったらあの人が負ぶってくれるわ。体力は自信ありそうやから。あははは。」
冗談だよな。そんなこと言ってるうちは連れて行かねぇ。
「負ぶれと言えば負ぶってくれるわ。あの人、私の言うこと何でも聞くから。私の奴隷だわ。あははは。」
反撃に出てきやがったな。そういう態度なら山なんて絶対連れて行かないからね。
一応言っとくけど、鹿に食い物与えちゃダメだぜ。
思って喜んでると、デカパイが「お前、よしなさいよ」と怖い顔して娘を睨みつけてる。肩を叩いて
くれるんだからいいじゃないか、と思ったが、デカパイは娘をしつこく睨み続けてる。こりゃ何か
あるな、と思ったけど面白そうなので「叩いてけれ」と頼むと、別に何てことないごく普通の叩き方で
トントンと叩き始めた。たまに「グヒュヒュ、グヒュヒュ」と笑うのが気になるが、以前より力がついた
ようでなかなか気持ちが良い。
やがてマガジンラックに突き立ててある棒状の肩叩きを持ってきて叩き出した。ますます気持ちが
良い。と、その時、「ナンミョーホーレンゲーキョー、ナンミョーホーレンゲーキョー」と繰り返しながら
叩き始め、「チィーン」と言ってシロの脳天を叩いた。叩かれて喜ぶバカ犬。また「チィーン」と脳天を
叩かれて尻尾をビュンビュン振って興奮状態。
デカパイがすっ飛んできて「何度やめろと言えばわかるんだ！」と超音波炸裂。俺も「そういうことは
おふざけでもやるな」と叱ったが、娘はシロと追い掛けっこをしながら「チィーン、チィーン。」 バカ犬の
脳天叩き続けたらますますバカになっちまうだろ。今以上にバカになったらどうすんねん。
「やめなさい！」と怒鳴ってようやく沈静化。聞けば学校で覚えて来たいたずらとのこと。男子生徒が
独身中年意地悪先生に「ナンミョー…」とやったらカンカンに怒ったらしい。先生が激怒したんだから
そういういたずらは即やめればいいのに、それを友達同士でやったり、家でやったりしてるんだから
今の子供は恐ろしいな。
「だってシロ喜んでるじゃん。」 シロはバカ犬だからバカな行為大歓迎だ。あまり娘には言いたくない
ことだけど、シロは他の犬に比べてかなり低脳な犬であることを今回改めて説明しておいた。
「シロのパーカ！」 声を掛けられて待ってましたとばかりに娘に飛び付いて喜ぶシロ。娘も喜んで
シロと絡み合ってる。娘もバカなのか。
今日、シロ専務とクロ相談役専用の小型ソファーが届いた。明後日は祝日恒例のシロ＆クロ出社日。
低脳専務と居眠り相談役、あのソファーを気に入ってくれるだろうか。
デカパイも出社するんだよね。また女性社員たちとおしゃべりばかりするんだろうな。
鳴らして「美容院行って来るから、家のほうを一応気に掛けておいてね」と伝えてきた。
事前予告無しにデカパイが美容院へ行くことはこれまでほとんど無かった。一度だけ俺とケンカしてる
最中に娘を置いて行ったことがあるくらいで、若い頃から美容院へ行く数日前から殆ど予告をしてた。
以前はデカパイが出掛ける時は俺が会社を休んで留守番せねばならないから事前予告が必須だったわけ
だけど、今は娘が留守番してシロ＆クロの面倒を見てくれるようになったから、俺に事前に知らせる
必要もなくなったのだろう。
前回は俺が必死に「止めてくれ」と頼んだにも関わらずパーマをかけやがって、それが原因で数日間に
渡るケンカになってしまった。今回もインタフォンで伝言してきた時に一応「パーマはやめろよ」と
言っといたけど「わかりましたぁ、旦那様」といい加減な返事をしてたから、どうせまたクルクルの
似合わないヘアスタイルにして来るんだろうと諦めてた。
夕方自宅へ戻ると娘とシロだけ迎えに出て来てデカパイが出てこない。「お母さんは？」と娘に聞くと
「御飯作ってる」と言うから、料理の手が離せないのかと思って台所に行くと、老けた少年のような
ヤツが「おかえりなさい」とニコニコしてる。超ショートヘアのデカパイで、「うんと短くしちゃった、
ケヘヘヘ」と笑ってやがるから、「何だ、その頭は？」と聞くと、俺がパーマ頭をイヤがるからカール
してる部分を全部カットしたとか、登山すると髪が邪魔くさいだろうから思い切って短くした、と言う。
いくらなんでも短くしすぎだぜ。女らしさが全然無くなっちゃったじゃんか。
「また伸ばすからしばらく待ちな。」 本当かねぇ。
以前ショートヘアにした時に「ロングだと鬱陶しくて」とか言ってたよな。今回はそれが邪魔くさくて
超ショートヘアだよね。そんなことで本当にロングに戻してくれんの？
妻が歳とともにどんどん変わっていく。わざわざ老けて見える方向を好んで選んでるような気がする。
どうしても尻子とか若い子に気が行っちゃうね。
落ち着かずにグルグル回ってあちこちニオイを嗅いだりしてたが、気に入ってくれたらしく、ずっと体を
くっつけ合って大人しく寝てた。
祝日は客先がほとんど休みなので外出はまず無い。社内はノンビリムードで、雑談しながら書類の
整理やら、次の客先訪問時の書類作成やら、テキトーな打合せやらをしている。いい雰囲気だ。
この前からデカパイも祝日に出社するようになったが、仕事をしてるんだかおしゃべりをしてるんだか
良くわからない。たまにそばへ覗きに行くと「あぁ忙しいわ」とかウソを言って仕事してるフリをする。
まぁ半分は彼女のガス抜きを目的として出社させてるわけだから、大半をおしゃべりで費やして
もらっても別に構わないんだけどね。
昼休みにデカパイが娘の食事の世話で自宅へ一旦戻った時、女社員たちが「奥様、可愛くなりました
ねぇ」と言って来た。頭髪を超ショートカットにしたのが女たちには可愛いと思えるらしい。男社員たちは
「水前寺清子みたい」とか「坊主頭にされたジャガー横田」などとふざけたことを言ってたが、やはり
男どもには不評のようだ。いくら何でもジャガー横田はないだろ。目はちょっと似てるけどな。
終業時刻近く、デカパイに「おい、水前寺清子、何か歌え」と命令したら、「忙しいんだから変なこと言わ
ないでください」と怒ったけど、社員たちから拍手と清子コールが起きてしまい、非常用の懐中電灯を
マイク代わりに持たされて歌う羽目になった。ざまぁみろ。
♪めだかの兄弟が川の中…
手拍子にのって全曲歌った。どうしようもないぜ。ガキみたいな声で歌いやがって。
盛大な拍手をもらって笑顔でペコペコ頭を下げてたが、自宅へ戻ったら俺の背中を思い切りぶっ叩いて
「恥かかせないでよ！」とカンカン。
そんな頭にするのが悪い、と言ってやったらまたブスッとしちまった。あまり喋ってくれない。
今回も髪の件でケンカに突入か？
俺も明日床屋に行って短くしようかと思ってたんだけど、来週に延期したほうが良さそうだな、こりゃ。
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適当にどこかブラブラ」と答えたらまたついてくると言う。デカパイは昨夕の水前寺清子の件から
不機嫌が続いていて、夜布団に入っても起床時刻を確認したのと一言二言文句を言っただけで
俺に尻を向けて寝ちまったから、まさか今日は一緒に来たがるだろうとは思わなかった。
喋らないのなら一緒に来て欲しくないんだけど、断わるとますます機嫌が悪くなりそうだし、
さっさと準備をしてくるし、結局一緒に出掛けることになってしまった。
自宅を一歩出て、「どこ行こか？」と聞くと「任せる」と視線を逸らして冷たく言う。駅に向かって
無口で歩いてたら近所の人に会って、その時だけニコニコして挨拶し、またムスッとして無言で
歩き続ける。イヤな感じ。
列車に乗ってもほとんど喋らず、あえて別々の車内広告を眺めたりしてた。錦糸町で降りて歩き
出したがやはり喋らないし、二人の視線は常に別の方向。デカパイは何のためについてきたのか？
豊洲を通って勝鬨橋を渡り、有楽町方向に歩いてると見慣れたオレンジ色の看板。今日初めて
１つの対象物に二人の視線が同時に向いた。１つ目のオレンジの看板は我慢して無言で通り過ぎ
たが、間もなく２つめのオレンジの看板。また二人で同時に看板を見た。そして店の前で同時に
立ち止まった。デカパイは笑いを堪えたような顔をしてる。「仕方ねぇなぁ」と言って俺が店に入ると
デカパイも一緒に入ってきて並んで座り、「特盛２つ」と頼むとプゥーッと吹き出した。
「髪が長いと丼の中に髪が入っちゃうんだよね、短いと入らないでいいわ。」 食いながらあえて髪の
話をするデカパイ。豚丼食いながら超ショートカットを認めさせる気だな。
食い終わって勘定頼んだらデカパイが「私のおごり」と払いやんの。その後、八重洲地下街の
喫茶店でココア飲んだらまた払ってくれて、割と普通に喋りながら帰ってきた。
その後は普通に喋ってくれる。
さっきはテレビで大山と鶴巻温泉をやってたから喜んで観てた。「ジンギスカンだって、今度
行こうか」「帰りにお豆腐買って来ようね！」とはしゃいでる。
豚丼一杯でこれだもんな。単純でいいねぇ。今度ケンカしたらまた豚丼だな。
午後２持過ぎに出て５時半に帰宅せねば叱られるので、ＣＤ屋をたった２軒周れただけだった。
でもけっこう息抜きになったぜ。
夕飯を食い終えたらデカパイが、登山で良く使う２．５万図の見方を教えて欲しいと頼んできたので
基本的なことを教えてやった。２．５万図というのは国土地理院発行の１／２．５万地形図のことだけど、
一般に使われる道路地図のような親切さはない。線と記号と地名が記されてるだけだから、デカパイの
ような道路地図さえまともに見れないヤツには地形図は何が何だかわからないらしい。大山近辺の
地形図を渡して勉強しておくように指示しといたんだが、独学では無理だったようだ。
「等高線」なんて学校で習っただろうから当たり前に分かってると思ったんだけど、「斜面に線なんか
無いじゃん」と真面目クサって言ってくるから理解できるまで説明するのがたいへんだ。「お前の乳の
等高線はこうなるの」と描いてやると「もっと高さがある」とか文句言うし、「ちゃんと見てないでしょ」と
怒って次第に変な話に逸れて行くので困った。「私のおっぱいのような山は丹沢には無いってことね」と
言ってたから一応理解できたんだろう。
記号も凡例と見比べながら覚えるように指示したら「こんなにたくさん覚えられなーい」と嘆いてる。
「鳥居って神社だっけ、お寺だっけ？ あれ、どっちだっけ？」 こりゃ覚えるのがたいへんだな。
いつ大山へ連れて行こうか悩んでる。来週は２０ｋｍ歩きの予定だし、その次の週は一人で出掛け
たいし、その後となると霜が降りたりして滑るから山慣れしてないデカパイにすっ転ばれたら困る。
来年の春まで待ってくれないだろうし、さていつにしようか。
無かったので、ようやくうちのバカ犬も落ち着いてくれたか、と安心してたのだが、今朝の暴れっぷりを
見る限り以前と何ら変わらず、まだ安心しきってはいけないようだ。
ドドドド…、アウアウアウアァァァ…、シュッシュッシュッ…。叱るとますます興奮して収拾がつかなくなる
のでシロが暴れ疲れするのを待つしかない。
やかましさでデカパイが目を覚ました。「寝る前にレスリングしたのがいけないんじゃないの？」
俺が昨夜就寝前に布団の上でシロとレスリングしたのが原因だと言って怒ってる。また俺のせいかよ。
お前、横で眺めて楽しんでただろ。
「あぁ、うるっさいなもう」とデカパイが布団の中に潜り込んだ。俺のせいにされて頭に来たのでデカパイが
かぶってる布団をパンパンパンと叩いたらシロが勢い良く飛び乗って、シュッシュッシュッシュッと猛烈な
ココ掘れワンワンを繰り返した。「あっち行け、バカ犬！」とデカパイが布団を蹴り上げて追っ払うと、
シロの興奮は最高潮に達し、アァァァァ…と唸りながら寝室内を走る走る走る。もう止められない。
ようやく暴れ疲れたようで俺の布団の上にドサッ。ガハーッ、ガハーッ、ガハーッと激しい息遣い。
「どけ！」と言っても熱い体を横たえて動こうとしないから、力ずくで布団を奪い返して俺がかぶったら
強引に布団の中に潜り込んできやがって、火照った体を密着されて熱いわ、俺の顔の横から頭を出して
ガハーッ、ガハーッ、ガハーッとやられてうるさいわで眠れねぇ。
結局、シロはそのまま熟睡、俺は朝まで眠れず睡眠不足。あれだけ怒ってたデカパイもその後グッスリ
眠れたらしく、「あ～、良く寝たぁ」と気分爽快な顔をしてる。「ウソつけ、シロに起こされて怒ってただろ」と
言うと、「そう？ 知らないよ。あなた夢見たんじゃないの？」と答える。
そんなはずはない。確かにシロは暴れた。暴れてる最中からずっと起きてたし、４時半頃に静まったのを
時計で確認したし、眠ってるシロのヒゲを引っ張っていたずらをした。こんなに鮮明な記憶なんだから夢で
あるはずがない。
「疲れてるんじゃない？今夜は早く寝な。」 デカパイがウソをついてるようにも思えない。
疲れてんのかなぁ。少し心配になってきた。
「暴れてないよ、あなたおバカさんになっちゃったんじゃないの？」と笑いやがるから、上に乗って体重を
思い切りかけて問い詰めたら、「イヤッ、潰れる、潰れる」と苦しみ出したんだけど、構わず乗り続けてたら
ようやく「ゴメン、ウソついてた」と謝った。
やはりシロは暴れたのだ。俺の記憶は正常だった。ホッとしたぜ。
「暴力振るったな！」と怒って尻を蹴って反撃してきたが、ちょうど良い具合にブバァーッと大音量のおならが
出て、ニオイも強烈だったから、その一撃だけでデカパイは戦意喪失してしまった。
朝、尻を叩かれてる感じがして目が覚めたら、デカパイが俺の横に座って「この尻塞いだろか、ばか」などと
ブツクサ言いながら尻をパンパン叩いてくる。それがまたいい刺激になってブワァァァーッと物凄いのを吹き
掛けてやったら、「うわぁぁーっ」と叫びながら布団に引っくり返って「いい加減にしろ、この屁こき男！」と怒り
出した。
昨晩からやたらとおならが出る。タケノコや納豆は食ってないが、食物繊維の多い食事だから、たぶん何かが
おならを大量発生させているんだろう。なぜかニオイがかなり強くて、一発吹かすとデカパイか娘のいずれかが
「うわっ、クサい」と叫び、シロが大喜びでニオイを嗅ぎにやってくる。今日はまだウンチが出ていないから、
おならにウンチのニオイが混じってるんだろう。バキュームカーが汲んでるニオイがさらに強くなったような
ニオイだ。自分で嗅いでもあまりのクサさに逃げたくなる。
「あなた、何か変な物食べたんじゃないよねぇ？」 食ってない。昨日と今日はデカパイから与えられた物
以外は食ってない。
「そんなにクサいのばかりするなら今夜自分の部屋で寝てね。」 俺のおならを嗅ぎ続けて１６年のデカパイも
今回のおならのニオイは耐えられないらしい。まぁでも寝る頃になるとおしゃべりの相手が欲しくなるだろう
から、きっと並べて布団敷くと思うよ。
シロだけは喜んでくれて尻尾をビュンビュン振ってニオイを嗅いでる。たまにはシロと二人だけで寝ようかなぁ。
しまった。トイレットペーパーで覆って便所から出てきたら、後に入ったデカパイが「あなたまた
ウンチ付けたままだったよ、ちゃんと拭き取ってよ、何度言ったらわかるの！」と猛烈に怒ってる。
トイレットペーパーがもったいない、拭き取る時間が惜しい、と毎度の言い訳をしてみたが、「子供
みたいなこと言うな！」と新聞広告で脳天を引っ叩かれた。ついでに昨日までのおなら暴発のこと
までも怒り出して、超音波声を発しながら脳天や尻を何度か広告で叩いてきた。
デカパイが俺に対して怒りまくるのはもう慣れっこで、心の中では「あぁ、またか、ハハハ」と笑って
いるのだが、今朝はやたらとしつこい怒り方で少々イヤな気分になった。
こういう時に限って社員が２人も遅刻をしてくる。俺は遅刻が大嫌いだ。「バスが遅れまして…」と
言う一人に「寝坊だろ？」と聞くと素直に「はい」と返事をしたので大目に見てやったが、もう一人は
「駅から会社までの道を間違えまして…」とふざけたことを言いやがったから、昼休みに遅刻した
時間分の仕事をするように命じた。毎日通ってる道を間違えるとはどういうことか。バカも程々にしろ。
その遅刻野郎は外出してしまったので、命じた通りに昼休みに仕事したかどうかわからなかったが、
夕方戻ってきて終業時刻になっても帰らない。「昼休みは他の人と一緒だったのでできませんでした
から」と言うことで終業時刻後に仕事してる。「もういいから帰れ」と帰らせたが、本人は明朝早出して
仕事すると言ってる。本当に早出するのかねぇ。
今日はその他にもいろいろと気分が悪くなることがあった。俺自身の仕事のミス、長時間喋りまくりの
営業マンの来訪、茶を書類にこぼすし、ドッグフード買いに行ったら欠品だし、娘は反発するし、
こんなイヤなことだらけの日は珍しいぜ。
明日は良い日でありますように。切れの良いウンチが出ますように。
さぁ寝よっと。
話を聞けば、朝食の準備中にスープを大量にこぼしたのに始まり、宝物の掃除機を柱にぶつけて
一部にヒビを入れてしまったり、洗濯竿を持ち上げた時に誤って頭に落としたり、まぁいろいろと
失敗の連続だったらしい。昨日は俺がイヤなことばかりで気分が悪かったが、今日はデカパイが
イヤなことだらけ。「やっぱり夫婦なんだなぁ」と笑ってやったら「うるさい、あっち行け！」と怒って、
新聞広告で尻を引っ叩いてきた。
デカパイの良くないところは娘をガス抜きの対象とすることだ。夕方仕事を終えて自宅に戻ると、
娘に夕飯の手伝いをさせながら頻繁に超音波声で叱ってる。娘も不機嫌になって時々デカパイを
睨みつけながら黙々と手伝ってる。こういうのは絶対良くない。さっき「あいつを相手にガス抜き
するな」と叱ってやったら、「あなただって私に向かってガス吹きかけてるじゃんか」と怒って反発
しやがる。
「クサいおならばっかりして、私のこと言えないじゃん！」 俺のおならは愛だ。いい加減に分かれや。
大事な掃除機にヒビが入ってしまったのを悔やんでたから、一緒に閉店間際の電気屋へ修理依頼を
しに行った。古い型式なので修理可能かどうか明日メーカーに確認しないとわからないとのこと。
デカパイにとって掃除機は宝物だからなぁ。ヒビを見つめて泣きそうな顔してたし、もし修理不可と
なったらまた機嫌悪くしそう。
「ここに物干し竿が落ちてきたの」と額の上のほうを指差すので見てやると少し腫れてる。明日には
あざになるかもな。超ショートカットだからあざを隠せないだろう。
「いや～ん、恥ずかしくてお買い物行けないじゃん。」 そんな髪型にするのが悪い。
Ｔさん、尻子は肉子を誘って行くそうだよ。楽しみです、だってさ。
ウィンウィン、ウィィーン、ウィィーン…とやりながら、「ほら掃除するからそこどけぇぇ」と勢い良く
突っ込んでくる。どかないと後頭部や背中に吸気口を押し付けてきて強引にどかせようとする。
掃除機が唸り出すとシロが興奮してアガァァァと吸気口に絡み付いてくるが、尻に吸気口を押し
当てられるとさらに興奮して走り回る。やかましいが面白い。
来週のはじめには修理が上がるだろうから、それまでの３～４日はテキトーに掃除を済ませば
良いのに、掃除好きのデカパイは気が済まないらしい。ホウキとハタキと粘着ローラーで徹底して
掃除しまくってる。「無理すると腰痛くなるぞ」と声を掛けて会社に出たんだけど、夕方飲み会に
行く前にインタフォンで話した時、「腰と背中が辛いわ」と言ってたし、寝る前に湿布を用意してる
から、相当無理をしたんじゃないかと思う。明後日２０ｋｍ歩けるのかなぁ。
「やっぱりキューちゃん有り難いわ、早く帰ってこないかな。」 キューちゃんとは掃除機の名前だ。
新品の頃はキューンと言う音だったのでそう付けた。カシオのネームランドで「キューちゃん」ラベルを
作って掃除機本体にも貼り付けてある。修理に出した際に剥がしたので、また新たなラベルを作る
らしい。歳をとっても女は子供だな。
今夜は最近では珍しくカラオケ無しの飲み会。カラオケが無くても尻子は大人気。特に愛嬌が良い
わけでもないし、口数も決して多くない子だが、モテモテなんだよね。
さぁ、寝よっと。
昨日の手掃除で無理な姿勢をしてたから予想通り筋肉痛になったようだ。便所から戻ってきて
「座るのが辛いわ、湿布貼っとく」と台所でパンティを下ろしはじめたので、貼るのを手伝って
やった。湿布をペタッと貼ったら「ヒィィッ、冷てぇー」と悲鳴を上げ、貼り終えてピシャッと尻を
叩いたら「なんで叩くのさ、痛いでしょ」と怒ったけど、その後は「あぁー、スーッとして気持ち
イイわー」と快感を味わってた。
そんなわけで今日は家事を分担して、デカパイは立ち仕事、娘と俺はしゃがみ仕事。しゃがみ
仕事っていうのはたしかにたいへんだ。明日は娘と俺が筋肉痛になるかもしれない。
夜、風呂の中で尻をマッサージしてやって、風呂から出たら新しい湿布を貼ると言うのでまた
手伝ってやった。乳にペタッと貼ったら「どこに貼ってんの！」と笑い、股の下からまんこに
貼ろうとしたら「バカなことすんな！」と喜び、ようやく尻に貼ってピシャッ、ピシャッ。
「ホントにバカなことしかしないねぇ、あなたは」と呆れてたが、少し経ったら「あそこがポカポカ
する」といやらしい顔つきでニヤついてる。まんこに湿布が触れたからなぁ。嬉しいみたい。
明日の２０ｋｍ歩きはデカパイが筋肉痛のため延期となった。少しぐらいの筋肉痛なら運動した
ほうが早く治ると思うんだけど、かなり辛い痛みで歩けそうにないんだって。
明日は一人でＣＤ漁りに行こうかな。
腰から尻をさすって便所から戻ってきて、「湿布変えるのまた手伝って」と頼んできた。
物干し竿が落下して額にできたあざが昨日は少し目立ったが、今日はかなり薄くなっていて、
デカパイも鏡で確認して「あぁ良かったぁ、あとはお尻の痛みだけ」と喜んでる。
パジャマを脱いだ時に湿布を変えてやってピシャッ、ピシャッ。昨日は叩いたら怒ったのに
今日は「サンキュー、気合いが入ったぞー」と張り切り出した。
俺も長時間のしゃがみ掃除で腰が少し痛いが湿布を貼るほどではない。娘は俺と同じ位
しゃがみ掃除をしてたが、全然筋肉痛は無いらしい。さすが子供だ。
午前中はデカパイと買い物へ行って昼食後に一人で出掛けようと考えていたが、カーテンの
洗濯をするから手伝ってくれと頼まれた。身長の低い女だからカーテンをレールから外すのに
踏み台に登らねばならないのだが、尻が痛いので辛いと言う。１階のカーテンを外して、洗濯
して、再び付けるのを２回繰り返したらもう夕方。結局一人で出掛けられなかった。
カーテンが洗濯機で回ってる間はデカパイのおしゃべりの相手。疲れるんだな、これが。
夕飯を挟みながら２階のカーテンまで全部洗濯して、風呂入って、今ようやく落ち着いたところ。
この前から俺が奴隷になったみたい。デカパイにこき使われてる感じ。
来週こそは丸一日一人で出掛けたいんだけど、土曜日が２０ｋｍ歩きに付き合わされて一日
潰れるから、日曜日は買い物に行かねばならないのか？ また一人で出掛けられないの？
２３日が祝日で暇だから休暇にして出掛けちゃいたいが、祝日恒例のシロ＆クロ出社を社員
たちが毎回期待してるし、デカパイも出社して女社員たちとおしゃべりできるのを密かに楽しみに
してるからなぁ。
打合せで「美濃加茂と安城もこの前と同じようにやっちゃいたいワケね、ウッキッキッ」と言われ、
事業所の概要が書かれた資料を読もうとしたら、「美濃加茂へ行くよ、時間大丈夫でしょ？
資料は車の中で見て」と予定外の美濃加茂行きとなってしまった。
美濃加茂という所は、登山帰りに富山から高山線で岐阜へ出た時に通ったことがあるだけ。
もう１０年以上前のこと。通っただけだからどんな街か知らない。「何も無いよ、田舎、田舎、
ウッキッキッ」と部長が言う通り、駅前はホテルらしき建物があるのみ。駅から少し離れた所に
大きなスーパーが２～３軒あるらしい。
着いたのは市街地からかなり山の方へ入った所。営業所にはオバさんが一人だけ居て、
面談相手の所長が外出で居ない。ウッキッキッ部長が怒って電話で呼び出して、３０分待って
ようやく「うっかりしとったわ、どうもすまんね」と所長が帰ってきた。それから雑談が８割の
長ったらしい面談。面談を終えて営業所を出たのはもう陽がかなり傾いて薄暗くなりかけた頃。
「田舎モンは話が長くてしょうがねぇなぁ、ウッキッキッ」と少し怒り気味で笑ってたけど、
ウッキッキッ部長が一番楽しんで雑談してたよな。
名古屋まで車で戻ると時間が掛かりそうなので、犬山で降ろしてもらって名鉄の特急に乗った。
麦茶１リットルを買ってこだま号で飲みながらのんびり帰ってきたら、帰宅がずいぶん遅く
なってしまった。またデカパイに「なんでこだま号なんかで帰ってくるの！」と叱られた。
いいじゃんか、こだま号が好きなんだから。
この仕事をやるとなるとまたうちの社員を常駐させねばならないんだよね。前回多治見に常駐
させたヤツは「田舎に常駐するのはもう懲り懲りです」と言ってたから、他のヤツに任せないと
ならない。イヤがるだろうなぁ。
寝る。
痩せてこない。ウエストは少なくとも１ヶ月間減った気配は無く、ベルトの穴は外から２つ目の
まま。
デカパイは明らかに痩せた。横を向いて寝てると、以前は顎から耳にかけての肉が弛み気味
だったが、すっかり締まった。風呂で体を洗ってると乳と一緒に腹も揺れていたが、今は揺れる
のは乳だけだ。
なぜ同じ食事をしていて、デカパイだけ痩せて俺は痩せないのか。体質の問題もあろうけど、
こんなに差が出るのはおかしい。
「私に報告するもの以外に何か食べてるんでしょ」とデカパイは予想通りのことを言う。食って
ない。外食はデカパイから許されたものを選んで食い、食後は煎茶・烏龍茶・麦茶いずれかの
５００ｍｌパックだけだ。
「絶対食べてるよ、私の指示した通りに食べてたら痩せるもん。」
ＥＸＣＥＬで作ったカロリー表を見せられた。摂取カロリーが消費カロリーをかなり下回ってる。
さらに体質を考慮した献立表を見せられた。なるほど、俺の体質に合った料理がいつも出て
きてるワケね。
「あなたと私は血液型が違うから献立考えるのに困るのよ。しょうがないからあなたの血液型
向けの献立にしてるんだからね。私が犠牲になってあげてんのよ。わかってるの？」 なんだか
わからないけど怒り出した。
「運動不足じゃないの？ 夜私達と一緒にウォーキングする？」 あのオバタリアン連中と一緒に
歩くのなんて絶対イヤだ。
仕事でけっこう動いてるから運動不足ではないと思うんだけどなぁ。
疲れを残さない範囲で運動したほうが痩せるだろうから明晩からまた自転車で走ろうかな。
このままじゃウエスト８５センチズボンのまんまだもん。
Ｔさん、年末にはスマートな姿をお見せします。
自宅に戻ると「キューちゃんお帰りなさ～い」と大喜び。新しくなったボディを見回して「キレイに
直って良かった」とはしゃぎながら、スイッチを入れてウィンウィン。カシオのネームランドで作った
キューちゃんラベルを貼りつけ、また見回しながら「ヨシ！」と言ってようやく物入れにしまった。
修理伝票を読みながら「全部点検してくれたんだ、ありがたいわ」と感激し、「記念にとっておこ」と
修理伝票を大事そうにクリアファイルに挟んでた。
この掃除機が寿命で壊れたらデカパイは泣くんだろうな。長く使ってた冷蔵庫が壊れて回収されて
いった時に泣いたことがあるけど、掃除機は冷蔵庫以上に愛着があるみたいだから大泣きするん
じゃないかと思う。
デカパイはやたらと物持ちが良くて、使ってる電気製品は買ってから１０年ぐらい経過してるのが
ほとんどだ。洗濯機は１０年以上使っていて、時々ガタンドタンと暴れることがあるが、それ以外は
問題ない。結婚時に持ってきたミニコンポはカセットデッキは壊れて外してしまったけど、ＣＤプレイ
ヤーとチューナーは毎日のように活躍してる。台所で料理しながら聞いてる小型ラジオも、落として
割れた部分をセロハンテープで直して使い続けてる。腕時計は自動巻き式のもので２０代前半に
買ったらしく、「ケトちゃん」と名がついてる。１日２～３分進むし、ガラスにキズが目立つが特に支障
無いので今も使ってると言う。
新しいモノを買ってくれ、と言わない女なので俺としては非常に助かってる。
「いい嫁だろ。あははは。」 褒めてやったら嬉しそうに笑いやがった。
「いい嫁もらって良かったな。」 家事を徹底的にやるのと物持ちの良さには感心するけど、ヒステ
リックな性格がなぁ。本人も自覚してて何度も改善しようと試みてるんだが、ダメらしいんだよね。
そう言えば、「パソコン欲しい」って最近言わなくなったな。年末に買ってやろうかな、と思ってたん
だけど。
してるし、足もほとんど痛くないと言う。前半はカッタルかったらしいけど、後半は次第に調子が
出てきて１５ｋｍを過ぎても冗談言いながら笑う余裕があった。基礎体力がついたというわけでは
なく、体重が落ちて軽くなったので身体への負担が減って楽に歩けたのだろう。
本人は大喜びで「やった、やったぁ」と飛び跳ねたり、ペットボトルの煎茶を飲みながら万歳三唱。
近くの吉野家で豚丼の特盛を平らげてニヒヒヒと笑いながら「ちょっと足りないけどガマンガマン」、
帰路にスーパーで買い物までして、帰宅したらすぐに夕飯の準備。
夕飯食って風呂ではしゃいだ後、テレビを観たりしてくつろいでたら、疲れが出たようで前後左右に
大きく揺れながら眠ってた。
実は今日は俺のほうがくたびれていて、昨晩会社の男連中との飲み会で深夜に帰宅して２時頃に
寝て、今朝は約束通り６時半に起こされたから眠くてしょうがない。デカパイは俺が帰るまで
ソファーに横になって寝てたからいいけど、俺は４時間ちょっとしか寝てない。
歩いてる時は眠気が飛んでたが、帰りの列車の中で爆睡し、「ふがぁー、ふがぁーってやるから
他の人たちが見てたよ、みっともないなぁ」とデカパイに言われた。帰宅してからも夕飯まで爆睡。
今も眠気と闘いながらこれを打ち込んでる状況。
今度は２５ｋｍに挑戦するんだってよ。大丈夫かねぇ。
眠いから寝る。
シロには後頭部のニオイをフッフッフッと嗅がれたりした。
デカパイは呆れた顔つきで「また短くしたの？」と一言だけ。髪の件であれこれ言うと最近は必ず
ケンカになるから、気になっても気にしてないフリをしてるらしい。でもやはりどうしても気になる
ようで、頻繁に俺のほうを見て、髪型を確認してるのがわかる。
そして、俺の頭を娘が触りに来たり、シロが後頭部をペロぺロッと舐めたりしてるのを見ていたら、
とうとうプゥーッと吹き出して、台所のほうへ逃げて行った。
「どうしてそういうスーツの似合わない頭にすんのさ。」 黙ってられないらしく、また俺の髪にケチを
つけてきた。一言始まったら止まらない。
「老けたお坊っちゃん。」 「学生服が似合うわ、きっと。」 「整髪料要らないから助かるねぇ。」
「あなたの頭、薄皮饅頭に黒いカビが生えたみたい。」 「黒いサボテン。」
黙ってると言いたい放題だ。腹が立つけど、ここはグッとガマン。俺が怒ればまたケンカになる。
台所でデカパイの手拍子に合わせて娘が「ボウズ、ボウズ、…」と歌って踊ってる。
「ボウズは寒い、ボウズはカッコ悪い。キャハハハハ。」 何が面白いのかわからないが、２人で
夕飯の支度しながらやたらと盛り上がってるよ。
短髪ってそんなにおかしいのか。けっこう髪の短いヤツ居るよね。スーツだって似合わないって
ことはないと思うんだけどなぁ。
さぁ夕飯だ。飯食いながら２人にからかわれるのだろうか。
あまり良くなく、体格が割と良いこともあって、短髪にするとそういう職業の人に見えるらしい。
社内で「組長！」と呼ばれるのはまだ良いが、外でも「組長！」なんて呼ぶバカが居るもん
だから、「外で変な呼び方すんな、アホたれ！」なんて部下を叱りつけてると、ますますそれ
らしく見えるらしくて、近くに居た人が怖れてスッと離れて行ったりすることもある。
昼間、デカパイが買い物から帰ってきて、窓越しにうちの会社の中をチラッと覗いていった。
俺が夕方帰宅したら、「あなたの会社、外から見ると暴力団事務所みたい、印象悪いよ」と
言いやがる。たしかにうちの会社は、女性はキレイだが男どもは一人として品のあるヤツが
居ないし、たまに社内で暴れてるからなぁ。で、最奥にドカッと座ってる俺が坊主頭と来りゃ、
暴力団事務所みたいと言われてもしょうがない。
でもやってることは堅実すぎるほど堅実なんですよ。
明日は尻子と車で外出だ。組長にカローラは似合わないよな。黒のセドリックでもレンタル
しようか。
尻子って組長の女のイメージにピッタリ。
さぁ、寝よっと。
営業としてスタートしてから、俺から引き継いだ既存客はキチンとフォローできてるが、新規商談を
まとまめたのは今だゼロ。ようやく掘り出した１件は途中までいい感じで商談が進んでたが、条件が
合わなくて当方よりお断り。その後は商談を掘り出せずに居る。
新規商談がまとまらなくても、既存客からの尻子の評価は上々で、それだけでもイイじゃんかと
俺は思ってる。きっとそのうち１件２件上手く行くだろう。
でも本人は「会社に貢献できてない」「皆さんに申し訳ない」と繰り返す。
「成果ばかりにこだわらないように」と言ってやったが、一般的に成果主義だとか実力主義だとか
言われてる世の中だから、どうしても成果を出すことばかり考えて焦っちゃってるみたいで、俺の
言葉が慰めにしか捉えられないらしいんだよね。
「でも営業だからやっぱり結果が全てですよね？」としつこく聞いてくるもんだから、「結果？そんなの
虚しいだけだろ」と俺が本音言うと、納得できないような顔つきでまた考え込んでしまった。
「営業は結果だ！」と営業担当者たちのケツ引っ叩いて稼いでたら、俺はもっと裕福な生活をしてる
だろうと思う。
俺の給料って社員たちとほとんど変わらないんだぜ。デカパイから毎月々々お小遣い貰って、安い
中古ＣＤばかり漁ってさ、パイオニアの廉価ＤＶＤプレイヤーとケンウッドの安物アンプに、オンキョーの
小型スピーカーか、２０年前に買ったオーディオテクニカ製ヘッドフォンをつないで聞いてるんだもん。
そんな話をしてやったら、「一般的じゃないですよね」とようやく笑ってくれたんだけど、どうも尻子は
「一般的」というのに縛り付けられてるようだな。
「一般的」に束縛された女が、どうして過去に警備員やったり、本格的な歌のレッスンを受けて助手まで
やってたんだろうか。そしてなぜうちの会社なんかに来たのか？
不思議な子だぜ。ますます好きになった。
下書きを渡してパソコンで資料作成をさせたら文句ばかり言いやがった。汚い字で読めなくても、資料に
ひと通り目を通してある程度内容が掴めれば俺が何の字を書こうとしたかわかると思うのだが、「難しい
仕事はさせないでください」などとふざけた態度をとる。デカパイが文句言うごとに社員たちが面白がって
ケラケラ笑うもんだから恥ずかしくてしょうがない。
「はい、株式会社○○○でございます。いつもお世話になっております。」 今日から電話対応もするように
指示したら午後になってようやく電話に出るようになった。祝日はほとんど電話は掛かって来ないし、用件が
理解できなくても俺か営業担当が社内に居てフォローできるから安心だ。
「は？いえ、あのー祝日のみ出ておる者ですが。あは、いえ違いますよ。あははは。」 デカパイから電話を
変わったら当社の設立以来の顧客で、いつも電話に出る女性の声でないから戸惑ったらしい。以前デカパイが
事務やってる時に何度か電話で話してるはずなのに忘れちまったのかな。
「今の電話のお客さんから『お嬢さんですか』って聞かれた。きゃははは。」 たしかにデカパイの声は
子供声で、電話だと子供と間違えられてもおかしくない。娘と喋ってるのを聞いてると子供どうし話してる
ように聞こえるほどだ。
「私、お嬢さんだってよ、お嬢さん。イヒヒヒ。」 仕事が終わってからも嬉しがってやたらと機嫌がいい。
夕飯では肉料理が特別に許可されて少し突付かせてもらった。今夜はいつもより口数が多いし、この分だと
布団に入っても喋りまくるんだろうな。
「もっと仕事できる日増やしてよ。」 増やしてやりたいが、デカパイが出社するとなると娘が学校から
帰ってくるまではシロ＆クロも出社させねばならない。平日は無理だ。
「あの子が冬休みの間、出ていい？」 どうしようかな。「いっぱい仕事与えるよ」と言ったら「意地悪！」
だってさ。デカパイの場合、出社の目的は仕事よりもおしゃべりだからなぁ。
喋りながらビスコを次々に口に入れてるけど、おい、また太るぜ。
一昨日の２３日、俺もデカパイもシロ＆クロも出社して娘が自宅で一人で居る時、俺の部屋に侵入
して椅子に登って発見したようだ。背面ラベルを奥側にして並べ、手前にのれんを垂らして見えない
ようにしておいたのだがダメだった。棚を整理してる時に娘が「その一番上のやつは何？」と訊ねて
きたことがあって、その時はテキトーにゴマカしておいたのだが、やはり気になっていたのだろう。
今朝デカパイが俺の部屋を掃除してたら娘が「その一番上に裸のＤＶＤがある」と指差したらしい。
娘はデカパイにチクったつもりだろうが、当然デカパイはＤＶＤの所在を知ってるし、たまに俺と
一緒に鑑賞してるわけだから驚きもしなかったが、娘の前ということもあって「お父さんを叱っとく」と
答えたそうだ。
「あの子にバレない所にしまいなさいよ」と言われたが、けっこう本数もあるし、ＣＤ以上に出し入れ
する頻度が高いので不便な場所へは収納できない。天井裏の収納庫がガラ空きだし、梯子が
危険なので娘には絶対登らないように指示してあるから安心して置けるんだけど、温度条件が
悪いし、スケベＤＶＤを観るたびに天井裏へ昇り降りするのはマヌケだ。納戸も空いてるが、娘が
シロとかくれんぼしながら収納庫をあちこち開けたりしてるので見つかりやすい。
良い収納場所が無いからデカパイに相談すると、俺の衣類タンスの下着を入れてる引出しに余裕が
あるということで、奥半分をスケベＤＶＤ収納スペースにすることにした。上から２段目の引出しで
高さがあるから、娘はまず開けないだろうし、開けても半分以上引き出さない限りスケベＤＶＤは
見つけられない。
娘に対しては、スケベＤＶＤは全て捨てた、ということにするようデカパイと口裏合わせた。万全だ。
娘はＤＶＤを観てないだろうかと心配してる。デカパイによれば観てないとのことだが、本当かどうか
わからないもんな。
良く考えたらスケベタンスもヤバイな。最近身長が伸びてそろそろ手が届くだろうから、開けられたら
コンドームの大箱が見つかっちまう。場所を変えようっと。
男なら歳をとったら当たり前の病気と聞いてはいたが、仲の良いオッサンが発症したと聞いて心配に
なった。俺より２０歳ほど歳上のオッサンだがいつも元気一杯で、夏祭の太鼓の練習で上半身裸に
なって俺と競いながら叩いていた。
「おしっこが出にくくなったんだってさ。あなたは大丈夫？」
小便の出具合から判断すれば今のところ大丈夫だろう。俺の歳ではまだ心配することはないと思うけど。
「昨日の夜も勢い良く出てたもんね。じょぉーーーー、じょっ、じょっ、ぶっ、ぶぅーーっ、ひゃはははは。」
昨晩寝てたらデカパイに突付かれて起こされ、小便に付き合わされた。ついでに俺も小便をしたんだが、
便所の外で待ちながら最後の小便を絞り出す音やおならの音までしっかり聞いていやがった。
「歳とりたくないわ。心配事が増えてイヤだイヤだ。」 いつもガキみたいなことばかり言ってるのに、今日は
珍しく年寄り臭いことを口にする。背を曲げて茶をすすってる姿を見たら婆臭く感じた。
「私が先に死んだらあなた一人でやって行けんの？」 そんなこと考えたことない。たぶん気疲れして俺の
ほうが先に逝くと思うし、そうなったら寂しがり屋のデカパイが一人で居られるかどうかのほうがむしろ
心配だ。
「なんで気疲れすんのよ？なんで？」 答えなくてもわかってるクセに聞いてくる。だから疲れるんだよ。
「丹沢の紅葉キレイかなぁ。どうかねぇ？」 急に話題が変わる。これも疲れる原因のひとつだ。
「ガイドブック持ってくるわ。」 傍を一時的に離れてくれる間が俺の束の間の休息だ。
「バリバリバリ…、あぁ、もうなんだコレは！」と台所から聞こえた。奥の部屋へ丹沢のガイドブックを取りに
行ったんじゃないのか。
「あなた、これ開けてくれない？ ビニール破れないんだわ。」 今日買った味付け海苔じゃんか。
開けてやって、「ガイドブックは？」と聞くと、「あっ、そうだっけ」と奥の部屋へ行ったけど、また何かゴソゴソ
やってるよ。そろそろ呼ばれそうな雰囲気。
どうして一つのことに集中できないんだろう。俺のほうもなんか落ち着けないし、見てると疲れるんだよね。
前立腺肥大の前に疲労で逝っちゃうかもな。
あって良く通ってたんだけど、安城市内をウロついたのは初めて。
営業所での打合せは１時間もかからずに終わって、さっさと帰ろうと思ったんだけど、ウッキッキッ
部長がドン・キホーテに寄りたがったもんだから付き合った。その後、喫茶店へ。
「常駐してくれる子、決まった？」と聞かれて、まだ決まってないことを話すと「たいへんだからみんな
嫌がるよね、ウッキッキッ」と隙っ歯の間にストロー挟んで笑ってる。
仕事は引き受けたが、常駐者の選定で本当に困ってる。これまで自主性を重んじてきてほとんどが
上手く事が運んだけど、長期の地方常駐となると誰も手を挙げてくれない。ウッキッキッ物件を俺が
一人で担当してしまったのもマズかった。担当者を付けていればそいつが常駐することになったはずだ。
いっそのこと、俺が常駐してしまおうかと考え始めてる。俺がウッキッキッ物件の営業担当なのだから
俺が常駐するのが筋だ。今回は１ヶ月程度の常駐だから会社を誰かに任せても支障無いだろう。
たまに尻子をサポート役として呼んで、名古屋あたりで楽しもうかと思ったりもしてる。
さっきデカパイに俺が常駐することを話したら「なんであなたがそんなことすんのよ」と怒り出した。
去年俺が入院した時の会社や自宅が混乱した話を持ち出されて、「絶対やめてよね」ときつく言われた。
自宅が混乱したことはイヤ味ったらしく何度も聞かされたが、会社が混乱したなんて一度も聞いてないぞ。
「みんな気を遣ってくれて喋らなかったんです、わかってんの？」って、全然わかってないけどそれって
本当なのかい？
俺がダメなら尻子を常駐させようかな。俺がサポート役として週１回名古屋へ行って楽しむ。尻子が
ＯＫしてくれたらそれでもいい。明日話してみようかな。
さぁ寝よっと。
昨日の朝まで「妻が病弱で僕が傍にいてやらないと…」「かわいい娘の顔を２日以上見れないなんて
俺にはとても耐え切れません」などとウソっぽい理由で常駐を拒んでいた２人だ。１日３０００円までの
食事代支給となったら「私でよろしければ」などと笑顔で引き受けやがった。２人に半月交代で常駐を
任せることにしたが、一方のヤツが「１日５０００円まで負担していただけるのでしたら私が１ヶ月やり
ますよ」なんて言い出しすもんだから、もう一方のヤツが「そうは行かないぜ」と背後からスリーパー
ホールドで絞め落とそうとしたりして一時社内が騒然となった。本当にどうしようもない中年集団だぜ。
でも、食い物がタダで得られるとなりゃ暴力的にでも得ようとする。本能的でイイではないか。
昨晩布団に入ってからも俺が常駐するのをデカパイが体を張って阻止しようとしてきたので、仕方なく
食事代負担で社員に任せることになったわけ。これで名古屋で尻子と遊ぶ夢は消えた。残念だ。
「仕事なんだからあなたが部下に命令すればいいじゃんか、そんなことしてると部下にナメられるよ」と
デカパイは怒るんだけど、自主性を重んじる方針は変えたくないんだ。でも今後はちょっと考えなきゃ。
地方の仕事は利益が出ないな。出張回数は多いし、社員常駐のための費用は顧客からいただいてる
以上にかかっちまうし、今回は食事代まで負担することになった。もう地方の仕事はやめた。
ウッキッキッ部長からは取引先をいくつか紹介していただくことになってる。断わらなきゃならない。
断わるのってイヤなんだよなぁ。
「あなたはねぇ、人が良過ぎるの。ビシッとやるべき時はビシッとやりなさいよ！」 人が良いからお前の
ような女と１６年間も夫婦続けられたんだろ。わかってんのか。ビシッと離婚するか？
顔つきで喋らない。またデカパイとケンカでもしたのだろうかと思って、デカパイに「あいつと何をモメ
たんだ？」と聞くと、ケンカしたんじゃなくて学校で何やらイヤなことがあったらしくて喋らないと言う。
デカパイが幾度も何があったのかを訊ねても、ひたすら頬っぺたを膨らまして返事をしないらしくて、
「あなたからも聞いてよ」と俺に振ってきた。
娘はイヤなことがあると最近は自分の部屋に閉じこもる傾向があるが、今日は俺たちのそばに居る
ところを見ると、俺たちに何か手を差し伸べてもらいたい気持ちがあるんだろう。「なんで喋らないの？」と
聞いてみたが、テレビを鋭い目つきで睨みつけたまま返事をしない。シロが尻尾を振って寄って行っても
知らんぷりしてる。「黙ってたら何もわからないんだよ」と言ったら一瞬泣きそうな顔つきになったが、
再び鋭い目つきになってテレビを睨みつけてる。何だろう。
デカパイがウォーキングに出かけて、俺がシロと床に転がって遊び始めたら、それまで黙りこくってた
娘がいきなり「学校行かない」と言い出した。興奮して小便ちびりながら飛び掛かってくるシロを追っ
払って、娘にその理由を聞いたが「行きたくない」と繰り返すだけ。なぜデカパイが出かけた時にこんな
ことを言い出したのかわからないが、とにかく困ったことだ。学校という所には俺も子供の頃から疑問が
持っていてできれば行かせたくないが、義務だから中学校まではどうしても行ってもらわねばならぬ。
デカパイがウォーキングから戻ってきたら、娘はサッと自分の部屋へ行ってしまった。何かデカパイに
起因することがあるな。デカパイに思い当たることを聞いてみたら「そんなこと知らないよ、私が何を
したって言うのよ」と唾飛ばしながら怒る。こんな問題が起きた時にムキになるなよな。
登校拒否かよ。厄介な問題だぜ。１日２日で解決すりゃいいけど、続いちまったらデカパイが嫌ってる
独身中年意地悪先生と一緒に対策を考えねばならないじゃん。
何かデカパイが娘にマズいことを言ったんじゃないのかと思う。本当に学校が原因かよ。
Ｔさん、面倒なことになりました。解決できるかどうか心配です。
ついでに普通に登校してくれるんじゃないかと期待したが、便所から自分の部屋に直行して閉じ篭った。
娘に変な刺激を与えぬよう、デカパイも俺も余計なことを語りかけないようにし、学校へは腹痛である
ことを伝えた。
家庭でこういう問題が起きると仕事に集中できない。出張時を除いて仕事中にデカパイへ電話連絡する
ことは滅多に無いんだが、今日は外出先から２回、会社に戻って１回連絡をとった。
昨晩、デカパイが娘の件を甘く考え過ぎてるんで叱ったらケンカになっちまったんだが、今朝娘が本当に
登校拒否したのでデカパイもやっと真剣に考え始めたようだ。
デカパイが娘の友達の母親に電話したら、登校拒否の原因らしき問題が判ってきた。仲良しの女の子と
ケンカしたのがきっかけで仲良しグループの子達を敵に回したらしい。うちの娘は俺に似て正義感が強く、
母親に似て意地っ張りだから、大人になったら人間関係で悩むことが多いだろうと心配してたが、早くも
周囲とこじれたか。
友達の母親もうちの娘が学校へ行かなかったことを心配してくれて、自分の娘に事情を聞いてくれて
さっきわざわざ電話で教えてくれた。その話をもとに俺から娘に確認したら間違いない。根本原因は
デカパイの火星人存在論だ。デカパイが娘に「火星人は居る、火星人の写真を見た」と話したのを娘が
友達に話したら嘘つき呼ばわりされて、それでも娘が「お母さんがそう言ってた」と主張したもんだから、
嘘つき母子呼ばわりに発展して、みんなからバカにされちまったらしい。
「お母さんが嘘ついたから仲間外れにされた。」 ようやく娘が本当のことを喋ってくれた。
母親に文句あるんだったら直接母親に言えばいいのに、どうして黙り込むのか。どうも我が家の母子
関係はわからん。
原因は判明したが、娘は明日も学校へ行かないと言ってる。どうすりゃいいんだ。
デカパイは自分のいい加減な火星人存在論が問題の発端になったのを反省せず、「つまんないことで
ホントにまぁ」と呆れてる。子供にとっては親の言葉は絶対的なんだぜ。少しは気をつけろや。
こりゃ、娘の友達にデカパイ本人が嘘をついたことを詫びなければならんかもな。あの意地っ張り女が
果たして謝るかなぁ。
観るとデカパイがリモコンで電源を切りやがった。何するんだ、と電源を再度入れようとしてリモコンに
手を伸ばしたらリモコンをサッと背中の後ろに隠して、「あんな小娘のどこがいいんだ！」と怒る。
先日俺が浅田姉妹のＷｅｂサイトを夢中で見てたのが事の発端で、真央の垂れ目がカワイイことを
盛んに褒めてたら不機嫌になって、以来宣伝広告とかを俺が見てると「またそんなの見て」と睨む。
デカパイは吊り目だから、俺が垂れ目の女を褒めたりすると嫌味に感ずるのか、それともライバル心
なのかやたらと怒る。
「なんで最初の子の時は喜ばずに浅田真央の時は嬉しがったの？」 最初の子とは浅田真央の前に
インタビューに答えてた村主章枝のことだと思う。彼女も垂れ目だ。でも俺は好きじゃない。だから
嬉しがらなかっただけだ。
「あなたちっちゃい女の子が好きなんでしょ。」 イヤな話になってきた。身長が１５０センチに満たない
小柄な妻を持ち、さらに小柄な尻子が大のお気に入りで、愛するＴさんも小柄。この３人は後姿だけ
なら子供と間違いそうな女たち。そして顔つきだけ見るといかにも子供っぽい浅田真央が好きで、
さらにはシロの散歩時に時々会う小さくて可愛い女の子や娘と仲の良いＳちゃんなども気に入ってて、
たまに家で話題に出す。ＳＰＥＥＤはけっこう真面目に応援してた。こう書き出してみると確かに俺は
ロリ好きと言われても仕方ないな。
「ロリコンおやじ。」 結局それが言いたかったんだよな。何とでも言え。
今日の夕方、昨日デカパイが電話で話してた娘の友達の母親が自分の娘とＳちゃんを連れて登校
拒否中のうちの娘に会いに来てくれた。「意地悪してゴメンね」と棒読みのセリフみたいに２人の子が
娘に謝ると、娘は安心したようで仲良く喋り出した。その横からデカパイが「オバちゃんが火星人が居る
なんて嘘ついたからいけなかったんだね、ゴメンね」と素直に謝ってた。俺はその様子を見てたけど、
Ｓちゃんムチャクチャ可愛かったなぁ。
夕飯の時、デカパイが娘に「明日は学校行くよね？」と訊ねたら「行かない」と答えたんで、デカパイが
「なんでぇ？」と怒った。明日は土曜日だと話したらズッコケてました。バカな女。
なにこの基地外。
んだが、朝一番の電話で急きょ出社となってしまった。デカパイは不満ブーブー、新しい自転車を
買ってやる約束をしてた娘にもムッとされた。
「早く出掛けちゃえば良かったんだよ。あなたがグズグズしてるからつかまっちゃったんだよ。」
「断われることは断わんないとまた仕事が増えて体壊すよ。また入院でもされたら堪んないわ。」
「あなたは人が良過ぎなの。あなたは少し他人に厳しいくらいのほうが丁度良いんじゃない？」
「私はどれだけあなたの犠牲になればいいわけ？ こんなに犠牲になるとは思わんかったわ。」
「せっかくあの子の気分が良くなったのにまた喋らないよ。学校に行かなかったらどうすんの？」
帰宅したらデカパイが不満爆発。自分の誤った火星人論によって娘が登校拒否したのを、まるで
俺に責任転嫁するような言い方までしやがる。
明日必ずどこかへ連れて行ってやるから、と言っても、「いい機会だから言わせてもらう」と不満は
続く。さらには、なぜ今日出社をせねばならなかったのか、なぜ午後２時過ぎまで時間がかかった
のか、どこへ誰と出掛けてたのか、等など詳細に説明させられた。堪らない。
デカパイは俺の犠牲、犠牲って文句言うけど、一体どこが犠牲なのかがわからない。以前の会社に
勤めてた時は深夜残業や休日出勤でずいぶん迷惑をかけた。今は残業禁止だし、土日休暇にしたし、
自宅では滅多に仕事しないし、頼まれれば買い物へ同行してるし、家事も手伝ってるし、２０ｋｍ歩きに
付き合ってるし、おしゃべりの相手をしてやってるし、エッチも頻繁にしてるし、深夜の便所へ連れて
ってやるし、こんなに妻思いの旦那はあまり居ないと思うよ。他の旦那連中なんて休日はゴロゴロ、
家事は全て妻任せ、買い物同行程度はするが妻の話は聞き流し、エッチは無しかごく稀、っていう
のが多いんじゃないの？
娘が夕飯の手伝いを拒否してるようなので俺が手伝おうとしたら、「男は台所に入って来んな！」と
追い出された。それで俺の犠牲になってるなんて文句言ってんだからなぁ。勝手が良過ぎるぜ。
今夜からエッチの回数を減らしてやろうと思ってる。そうすると逆効果でますます機嫌が悪くなるかな。
夕飯だぜ。
いつもここにコピペされてるのはわかったんだけど
（今日はだいぶ遅れたね）
その「とあるスレ」が大元のオリジナルなのかどうかは
ちょっと調べがつかなかった。
まあ、毎日なかなかの力作なんだけどね。
するのに快感を感じるDNAがあるからこそ、ウェブログなどというインターネッツも流行るのだろうな。
千葉西部にかけて適当に走って、気になった店で買い物することにした。
菓子の専門店を見つけてデカパイと娘が店に入り、俺はシロクロと一緒に車の中で待ってたが、
なかなか出て来ないんで店の入口まで覗きに行くと、２人ではしゃぎながら商品を大量にカゴに入れ
てる。何をたくさん買い込んだのかと思ったら、名古屋のメーカーの揚げ菓子でこれまで関東では
見かけなかったものらしく、デカパイが大好物とのこと。それを１５袋にビスコを１０箱、ぼんたん飴を
１０箱、ザラメ煎餅とかハッピーターンとかを５袋、娘が駄菓子を少々。ビスコやぼんたん飴なんて
近くのスーパーに売ってんだからこんな遠くで大量仕入れすることないと思うのだが、「衝動買い、
ウヘヘヘ」だってよ。早速デカパイ大好物の菓子を車の中で食ったらたしかに美味い。俺は太ると
困るので少しだけもらったが、デカパイと娘は家に帰るまでに２袋食ってた。あのペースだと買い込んだ
１５袋を１週間で食い尽すだろうから、次の土日にまた買いに行こうと言い出されるような気がする。
ホームセンターに寄って娘の自転車を見たが、娘はカッコいいやつを指差して「こういうのがいい」と
言うのだが、中国あたりから輸入した自転車ばかりで不安があるから近所の自転車屋で買ってやる
ことにした。「これでいいじゃないの、どこがいけないのさ」とデカパイが文句言うけど、しっかり見れば
作りが良くないことは判る。だいたい千葉から自転車をトランクに突っ込んで帰るのなんてイヤだぜ。
「あんまん食べたいね」とデカパイが言い出したんで、コンビニで買って俺とデカパイがあんまん３個、
娘だけはピザまん１個、少し経ったら「アイスクリーム食べたくない？」と聞いてくるから、コンビニで３個
買って１個ずつ、最後に寄ったスーパーでたこ焼きを買って俺とデカパイは１２個ずつ、娘とシロは６個
ずつ。この他に昼に弁当を食ったから腹がパンパン。菓子控えたけどこれじゃ太っちまうな。
約束通りあちこちに連れてってやったら今夜は家族が良い雰囲気だ。
明朝は友達３人が娘を迎えに来てくれるそうだ。娘は「行くよ」と宣言してるが、果たして本当に登校して
くれるだろうか。不安だ。
トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、… バリバリバリ、ザザ、バリバリバリ…
トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、… ドドッ、ドカドガガガガッ、「うわっ、わっ！」
トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、… 「あぁ、もう、こんちくしょー」、バリバリバリ…
トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、… ザザザザ、ドダン、ダン、ザザザ…
トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、トッ、… シャリシャリシャリ、ジジジージジー…
トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、トタッ、… ザーッ、ザザザザ、ドッ、ドン…
俺がくつろいでる横をデカパイが台所と奥の和室を頻繁に行ったり来たりして何やらやってる。
やかましいし、落ち着けないので、「何してんの？」と聞くと、整理をしてると言う。何もこんな夜に、
しかも風呂の後にやらなくてもいいだろうと思うのだが、一度始めると徹底的にやらなければ気が
済まない性格だ。「やめろ」と言ったところで絶対にやめない。
「あなた、ちょっと手伝ってぇ。」 ほら来た。絶対手伝わされるんだよな。低身長で高い所の物に手が
届かないから必ず俺を呼ぶ。面倒臭いけど手伝わないとまた機嫌を悪くされる。
「１０時まであとどれくらい？」 ３０分であることを告げると急いで片付けを終えて茶とビスコを持って
来てテレビの前に座った。
♪あいつはあいつはかわいい年下の男の子… 「これ学校でみんなと踊ってた、なっつかしぃー！」
♪こっちを向いてー、涙を拭いてー… 「これ好きだったなぁ、今聞いてもいいわ」
ＮＨＫのキャンディーズ特集で大興奮。途中から立ち上がって一緒に踊り出した。よくまぁ振り付けを
覚えたもんだぜ。感心するよ。
しかし、ホントにうるせぇ女だな。風呂ではしゃいで、部屋の整理でドタバタやって、夜の１１時半まで
キャンディーズと踊って。まだ興奮してやがるよ。
「あなたは３人の中で誰が好き？」 これまで何度もミキが好きだと答えたはずだ。ランは生意気そう
だし、スーはすかしっ屁のようだし鼻から下が森進一に似てるから好きではない。
「ミキちゃんってブスじゃん。」 布団に入ってもキャンディーズの話題が続きそう。
寝る時ぐらい落ち着かせてくれ。
みんなとワイワイ騒ぎながら帰ってくる。最近の子供は陰湿だから、いつまでもバカにされ続けて
やがては本格的ないじめに発展するんじゃないかと心配したが、案外あっさりしたもんだ。昨日と
今日の様子を見る限り、もう大丈夫だろう。
問題はデカパイだ。娘の登校拒否の原因を作ったくせに全然反省していない。さっき夕飯食ってる時、
昨晩テレビで観たキャンディーズからピンクレディーに話題が移って、片手上げて「ＵＦＯ！」と
やったと思ったら、「ＵＦＯって地球に飛んで来てるんだろうね」「宇宙人って絶対に居るはず」
なんて言い出したもんだから、慌てて話題を変えた。先日あれだけ気をつけるように叱ったのに
まだ解ってない。
娘が真剣な顔つきで聞いたんで、また友達に「ＵＦＯが地球に来てる」とか「宇宙人は居る」なんて
言ったらヤバイので、ちゃんと説明をすると「お母さんウソつきだから信じてないもん」と笑ってた。
母親のことをウソつきと思われるのもこれまたマズイので、「お母さんは冗談が好きなの」と言うと、
冗談と嘘の違いを教えろとか、冗談と嘘をどうやって見分けるのかなどと質問されて、えらい時間を
かけて説明する羽目になった。ちゃんとわかってくれただろうか。
「シロ、お散歩行くよ！」と娘が言ったら、シロが尻尾をビュンビュン振って喜び出した。さらに
「お散歩！お散歩！」と繰り返したら興奮して家中をドドドド…と走り回り、玄関へ行って「オン」、
壁にぶら下がってるリードの下で「オンオン、オンオン」と鳴いてやかましい。娘に「嘘言っちゃ
シロがかわいそうだろ」と叱ったら、冗談だと主張する。そしてまた冗談と嘘の使い方について質問
されて、長々と説明させられた。
うちの娘、理屈っぽい女になりそうな気がする。俺のおならを聞き続けて育ったから屁理屈女になる
かもな。
デカパイがクシャミと轟音おならの合わせ技を初披露した。以前はおならをすると恥ずかしそうにして
謝ってたのだが、最近は「あ～、出た出た」などと喜んでる。女っぽさが歳とともに次第に失われて
いくのが哀しい。
昨晩からデカパイは風邪気味だ。クシャミを連発、鼻水をズルつかせ、喉が痛いだのカッタルイだの
不調を訴えてる。明日あたり本格的な風邪症状でダウンするかもしれない。一昨日風呂から出てから
精出して部屋の整理をしたり、キャンディーズと一緒に踊りまくって、「暑い、暑い」と寝るまで薄着で
居たのが原因だろう。
いつもは意地っ張りでやかましい女だが、体調を崩すと途端におとなしくなってしまう。まるで俺に
救いを求めるように頼ってくるもんだから相手をするのがたいへんだ。
「明日調子悪かったらお買い物行けない、どうしよう」 「明日寝込んだら会社休んでくれる？」
心配性なんだよな。買い物なんて仕事が終わったら俺が行ってやるし、会社は自宅から１０メートル
程度なんだからインタフォンで呼べばすぐに戻って来れるだろ。医者に行かねばならないような状態
だったら会社休んで連れてってやるさ。何をそんなに心配してんのか。
「そっか、安心したわ。」 安心して寝込め、と言ったらホッとしたらしく、ビスコを食い出した。
「味がよくわかんなぁい。」 味覚までイカレてるならかなりひどい風邪症状じゃないの？
そんなガキの菓子なんか食ってないでさっさと寝ろや。
「ヒィ、ヒッキョン」 「ブッ、ブッ、ブッ、ブッ…、グヒュヒュヒュ」
「ヒィ、ヒッキョン」 「ブッ、ブッ、ブッ、ブッ…、グヒュヒュヒュ」
デカパイのクシャミに合わせて娘が口で轟音おならの真似をしつこく繰り返して喜んでる。親をから
かいやがって本当は叱りたいところだが、デカパイに寝込まれると娘にも家事を手伝ってもらわねば
ならぬから娘の機嫌を損ねないようにせねばならない。
「ヒィ、ヒッキョン」 「ブッ、ブッ、ブッ、グヒュヒュヒュ、グヒュヒュヒュ、グヒュヒュ、グヒュヒュ」
クソ娘め、明日はこき使ってやるぜ。
天ぷらは俺が仕事を終えてひとっ走り行って買ってきたもの。ネギを斜めに刻んで入れて見栄えは
上々、味も上出来だ。俺一人の時なんかは市販のだし汁だけで作るけどそれだけでも充分美味いが、
デカパイ直伝のひと手間が加わってるのでつゆは最高に美味い。俺がスーパーで買ってきたかき揚が
いまひとつでうどん全体の味を落としてしまった。
デカパイは体調が昨日よりもやや悪くなってノドがガラガラ、声はかすれ気味の鼻声、クシャミより咳が
ひどくなり、体の重さを訴えてしんどそう。家事を休ませて娘と俺で分担して、夕飯の支度は娘が担当。
娘はうどんの成功で気を良くして俺の靴磨きや風呂の準備もすすんでやってるし、俺たちの布団まで
準備させろと言ってきた。良い機会だから全てやらせたが、俺とデカパイの布団がずいぶん離して
敷いてあるので理由を聞いたら、風邪が移らないように考慮したそうだ。子供なりにちゃんと考えてるん
だな。
「あの子、あなたの居ないところで良く手伝ってくれるんだよ、えらい子だよ。」 珍しくデカパイが娘を
褒めてる。娘が手伝ってると言うよりデカパイがこき使ってると言ったほうが良いだろうが、文句ひとつ
言わずに良く手伝ってると思うよ。
「私の教育がイイんだよ、へへへ…。ブホッ、ブホッ、あぁぁノド痛っ。」 余計なこと言わずにおとなしく
しとれ。
昼間は退屈でパソコンばかりやってたそうだ。ダウンロードしたファイルが今日一日でずいぶん増え
てる。最近動画よりも静止画のほうが多い。静止画のほうが綺麗だから、と言う。そういうもんなのかね。
俺なんかは多少画質が汚くても動画のほうがいいけどな。
今夜はこんな話ばかりしてる。体調が悪いんだから早く寝ればいいのに、まだスケベ話を続けるつもり
らしいよ。
オトコの話を避けていたと思い続けてたのだが、他の女社員たちの前でもオトコ関係の話を
したがらないそうだ。もうそんなに恥ずかしがるような年齢でもないはずだし、オトコ以外の話なら
けっこう大きな声出して喋ってる。どう見ても変だ。
尻の大きさが一般的でないのを除けば容姿は平均以上だと思うし、性格は地味でおっとりして
いて、早々に売り切れてもおかしくない女性なのに、それらしき話は全く無いし、過去にそういう
話があったと聞いたこともない。気になってしょうがない。
肉子との関係がどうも怪しい。ずいぶん長い親友と聞いているが、会い過ぎぐらいに頻繁に
会ってるようで、いくら親しくてもそんなに会うかなぁと思うほどだ。肉子も身体はすごいが、
顔はタレント並に可愛いのでデブ好みの男には堪らない女性だと思う。尻子によれば彼女も
オトコは居ないそうだ。それもまた疑問だ。
今日尻子と出掛けたので、肉子との怪しい関係を冗談を混じえてちょっとだけ訊ねてみたら
プゥゥーッと吹き出して「そんなことあるわけないですよ」と否定した。２人とも相手を募集中だと
言う。あの派手な吹き出し方を見るとウソ言ってるとは思えない。彼女たちだけの時はオトコの
話を良くするそうだが、本当だろうか。
２人ともガッチリタイプで真面目な男が好みらしい。俺じゃないの。
俺の方はデブ女はイヤだけどね。
デカパイの風邪症状は昨日をピークに治まりつつある。治るにつれて少しずつやかましくなって
きている。もう少し風邪が長引いて欲しかったなぁ。
明日は買い物へ行くと言い出した。また明日も拘束されるらしい。
いつでも弾けるようになり
喜怒哀楽や起承転結の感情で弾ける余裕さを機能的に持っておきたい
あと間違っても上手く乗り直す技がほしい
そんだけのこと
「いつ山に連れてってくれんの？ 冬になる前に行こう、って言ってたじゃんか。もう冬になっちゃったよ。」
ズルズルと引き延ばしてこのまま来春に延期しちまえ、と考えていた大山登山。風邪で動けず退屈な
もんだから丹沢のガイドブックと地図を引っ張り出して眺めてたらしく、今日になって強く要求してきた。
「行く気無いんでしょ、ウソつき。この前、私にウソつきとか言って怒ってたけど自分だってウソついてん
じゃんか。」
俺はウソはついてない。確かに「冬になる前に行こう」と言ったし、ホントにその気でいた。だが、デカパイの
意地っ張りの性格や不安定な歩きっぷりを見てると、どうしても無事に下山できる自信が持てない。
「私はチビだけどそれなりに根性ありますからね。ちょっとやそっとじゃヘバらないよ。２０ｋｍの時だって
頑張って歩いてるの見てるでしょ？」
そういう性格が危ないんだ。デカパイ自身もしくは俺がその性格をコントロールできないと、山では取り
返しのつかぬことになる。体力のあるヤツは根性だとか意地に体がついていくからまだいいかも知れない
けど、中年の初心者は体力が無いからくたびれたら引き返すぐらいの気持ちでないとダメだ。
「私だって登れるよ。Ｋさんの奥さんだってあんなに太ってんのにけっこう高い山登ってるんだよ。あ～、
行きたいなー。」
太ってても基礎体力があればいいの。俺だって体重が８５ｋｇ位のデブの時に三千メートル峰へ登って
たんだからな。デカパイの場合は基礎体力が無いからダメなの。
「Ｋさん、ちょっと坂になるだけで息切れてるよ。私、切れないのに。きっと旦那さんのサポートがイイん
だよ。仲いいもんね、あの夫婦。うらやましいわ。」
話し相手をするのにウンザリしてきたので、シロと遊ぼうとしたら、「じゃ、春になったら絶対連れてって
くれる？」と聞いてきた。仕方ないので、春までに意地っ張りの性格を直したら連れて行く約束をした。
性格直すって言ってるけど、風邪の症状のようには治らんのだよ。わかってるのかなぁ。
俺も春までに登山に耐えられる痩せた体にせねばならない。昔と比べたら基礎体力落ちたからねぇ。
夫婦揃ってたいへんだぜ。
俺は餅が大好物で、食後のおやつとして切餅を４～５個、砂糖醤油で食う。電子レンジで手軽に
やることが多いが、コンロの上で網で焼くとコゲた部分の香ばしさに砂糖醤油の甘辛さが絡んで
やめられない美味さになる。年末年始の一番の楽しみだ。
今年はそれが許されそうにない。餅と砂糖醤油を大量摂取するとてきめんに太る。俺の場合、
１回あたり砂糖を大さじ２～３杯と醤油を大さじ１～２杯の割合で混ぜ、全て餅にからめて食っち
まうからかなりのカロリー摂取になってるはずだ。低カロリー食を実践してる最中にそんなのが
許されるはずがない。
「あなたはダメだからね」とデカパイが切餅の１ｋｇ袋を３つもカゴに入れた。デカパイと娘も餅は
大好物だ。２人はきな粉餅派だ。きな粉の大袋もカゴに放り込んだ。
帰宅したら早速餅焼きだ。網にのせ、火を点け、２人で眺めてる。「あっ膨らんだ！」と娘が叫んで
手を叩いたと思ったらプゥ～ンといいニオイが漂ってきた。勿論俺は食わせてもらえないわけで、
家の中に居ると悔しくなるのでシロと庭に出た。家の中から２人の楽しそうな声が聞こえる。
「シロ、きな粉舐めな」 シロが呼ばれた。一瞬俺に申し訳なさそうな顔をしたが、本能丸出しで
きな粉に向かって突進していくシロ。結局俺は呼ばれなかった。
シロがきな粉を舐め終わるまで縁台に座って待ってたら、デカパイが顔を出して「こたつ出すの
手伝って」と頼んできた。仕方なく家に入って押入れからこたつを出し始めると、横でデカパイが
「あのお餅美味しかったわ」「やっぱり一度焼くと美味しいね、湯で煮るだけだといまひとつだわ」
などと餅の感想ばかり言いやがる。俺にとっては嫌味にしか聞こえない。
こたつを組み立て終えたら娘がやってきてこたつ布団の中に頭を突っ込んで「臭くない」と言う。
何のことかと思ったら、昨冬はこたつの中がおなら臭かったそうだ。たしかにこたつの中で吹かし
まくったからなぁ。
今は俺がおならをあまりしないのでこたつ内は清潔に保てるだろう。今冬はクロが居るからこたつの
中の空気はキレイにしておいてやらないとな。
こたつと一緒に餅つき機も押入れから出させられた。今度餅を作るんだってさ。俺は手伝わないからね。
デカパイに似てるもんだから、「おい、真似してみろ」と指示してみると、立ち上がって「てぇーい、
とぁーっ」と真面目くさってやり始めた。
面白いから見てると調子に乗り出して、部屋の端から端まで移動しながら「はぁーっ、とわっ」と
やってる。全然腰が据わってなくていわゆるヘッピリ腰だし、ガキみたいな声で迫力無いんだけど、
顔つきだけは優勝した女子選手みたいにおっかなくて、そのアンバランスさがおかしい。
２階から娘が降りてきた。間抜けな母親の姿に少し驚いた表情で、「お母さん何してんの？」と
俺に聞いてきたもんだから「空手の真似」と教えてやったらしばらく眺めてたが、自分もやって
みたくなったようで、デカパイと一緒になって「やーっ、えいっ」と始めてしまった。楽しい母子だ。
「あ～、いい運動だわ」とデカパイは気に入ったようで、これから毎日やると言ってる。こんな
間抜けなシーンを毎日見せられるのはイヤだぜ。
台所からも「てぇーい」とか「とわーっ」と聞こえてくる。食器棚や冷蔵庫を開け閉めする度に
いちいち声を出しやがる。部屋の扉を閉めると扉に向かって「やぁーっ」と正拳突きのポーズを
とってる。娘が寝る時に「おやすみなさい」と言ったら「うっす」。うるさくてしょうがない。真似させて
失敗した。
昨日の午後から出張に出て、美濃加茂、安城へ行って今日帰ってきた。岐阜に泊まって柳ヶ瀬
商店街に１０年ぶりぐらいに行ったんだけど、ずいぶん寂れたね。地方都市の商店街ってどこも
廃れてしまって寂しいな。
年内の出張予定はもう無い。大した仕事も入ってないからノンビリしようかな、と思う。
寝る。
いくこともしばしばあるが、しばらくすると必ず俺の布団の中に移動してくる。俺を信頼してるのだろう。
信頼されるのは嬉しいのだが、布団の中でゴソゴソ動かれたり、布団を出入りしたり、尻に鼻を突っ
込んで熱い息を吹き込まれたりして何かと起こされることが多い。
昨晩は顔舐めで起こされた。生温かいものが顔に触れてる感じがして目を開けると、シロの鼻先が
目の前にあって、「むっ」と声を出したらペロペロペロと激しく舐め回され、「おい、コラ！」と怒ったら
ガバッと立ち上がってベロベロベロベロベロ…。唾液で顔がベチャベチャ。気持ち悪いので寒い中を
洗面所まで行って洗顔。顔洗ったら目が覚めちまってそのまま朝まで起きてた。だから寝不足。
どうにかならんものか、この犬。バカ丸出しで可愛いんだけど、深夜に俺を起こすのだけは勘弁して
ほしいぜ。ケージに閉じ込めると暴れてうるさいし、策が無くて困り果ててる。
「また起こされたの？困ったもんだ、あはは」とデカパイは他人事だ。俺が布団の中で朝まで起きてる
横で「クスゥー、クスゥー」と気持ち良さそうに寝息立てていやがった。自分が起こされると怒りまくって
俺に当たって来たり、責任を押し付けて来たりするくせに、自分に被害が及ばないと知らんぷりだもん。
こたつを使い出したらシロは俺たちと目線が合うので嬉しいらしく、やたらとチョッカイを出して来たり、
無視してると「オン、オン」と吠えたり、両手突きでこたつ板をズラして茶をこぼしたりで、どうしようもない
暴れ様。もう成犬なんだからいい加減落ち着けや。
「やっぱりあの大人しい子たちから選べば良かったね」とデカパイが後悔してる。兄弟たちが大人しく
してる中でこいつだけが一匹はしゃぎ回ってて、母犬に叱られてた。まさか、その時の状態が今まで
継続するとはなぁ。
あまりの暴れ様に頭に来たんで、母犬の真似をしてシロの鼻先を噛みついてやったらビックリしたようで
一時的に静まったが、すぐに「アーアーアー」と唸りながら後頭部に噛みついてきた。
もう何をやってもダメだ。
残るは去勢か。それだけは避けたいけど、俺が寝不足でダウンしないためには止むなしか。
しかし、大人しいシロというのも何だか妙。
来る学生が居るんだよね。去年は３人、今年はこれまで２人。募集もしてないのにどうして
来るのかなぁ、と思ってたんだが、うちの所属する業界団体みたいなものがあって、その
会員企業の社員から話を聞いて来てるらしいことがわかった。業界団体の中でうちは全然
目立たない会社だけど、団体主催の研修で俺が講師をやったりしたから、どうやらそれで
名が知られてるのだろうと思う。先日電話問い合わせをしてきた学生に「どちらから当社の
ことを聞かれましたか？」と訊ねたら、うちと同業の企業に勤めてる先輩から紹介されたと
答えたから多分間違いないだろう。。
今日また履歴書が届いた。履歴書とともに強烈な自己アピールの文章が添えられてる。
こんな素晴らしい人材はとっとと大手企業にでも行ってくれ、と呆れ返って、履歴書には
目を通さずに、図書券５００円分を添えて送り返しちまった。新卒は採らないわけだから
別にどうでもイイんだけど、なんか不愉快になって、紹介したヤツを探し出して文句言って
やりたくなった。
これまで履歴書を送ってきた連中も必ず自己アピール文が添えられていて、カッコいい
ことばかり書いてあったけど、他の会社ではああいうのを評価して採用するんだろうか。
うちの第１号社員は、面談時に俺が「得意なことは何？」と質問したら、「関節技」と答えて
木戸修のような顔つきをしたので面白いから採用した。以後、「電気糸ノコ」「塩ビ管回し」
「かるた」「根巻き」など、当社の業務にまるで関係の無いことばかりを答えた連中を採用
したが、そのせいか特徴ある雰囲気の会社になって良かったと思う。他の会社だったら
落とされる連中ばかりなんだろうな、きっと。
採用後に知ったんだが、「塩ビ管回し」は中国雑技団真っ青の超曲芸、「かるた」は大会
でも上位に入るほどの腕前。当社には凄いヤツが居るんだよ。
尻子は面談時に体つきばかりに目が行ってしまい、何と答えたのか忘れてたんで、メモを
確認すると「歌、護身術、暗算」と書いてあるし、履歴書にもしっかり記入されていた。
特徴的なのは体形だけじゃなかったんだね。暗算とともに安産も得意かもな。
尻子との年内最後の外出時にはとんかつ屋でも行こうかな。イヒヒ。
どうもその疑い通りらしいという情報が伝わってきた。俺が居た頃はいわゆる熱血社員で、仕事中は
近寄るのが恐ろしいほどの人だったが、最近は同じことを何度も話したり、物忘れが激しくて、仕事に
支障を来たし始め、部下からもバカにされて以前の勢いがすっかり無くなってしまったそうだ。
症状が進行するから会社を辞めざるを得ないだろうし、この先どうするんだろうと考えると気の毒だ。
俺もデカパイから「最近物忘れが目立つねぇ」と言われたことがある。はじめは俺が「ゴメン、忘れてた」と
謝ったり、「そんなの知らん」と言うと、「忘れてたで済むことじゃないでしょ！」とか「すっとぼけんな！」と
怒ってたが、幾度も繰り返したもんだから心配になったらしく、「あなたボケじゃないよね」と不安そうに
聞いてきた。
多忙による過労で一時的に物忘れが激しい時期だったようで、現在は全く異常は無い。でもその時に
ワケもわからずデカパイからきつく叱られたりしてイヤな思いをしたから、痴呆の人の苦しさがなんとなく
わかる。痴呆の介護者はさらにたいへんだよな。
夕飯の時にその先輩のことをデカパイに話したら、「アルツハイマーって進行するとたいへんなんだって」と
言う。すると娘が横から「アルツハイマーって何の乗り物？」と聞いてくるから、何言ってんのかこいつは、と
思ったら、「進行」と言う言葉から乗り物を想像したらしい。「電車の運転士さんが『進行！』って言うじゃんか」
だってさ。
子供が羨ましいね。何の心配も無いんだもんな。「病気が悪くなることを『進行する』と言うの」とデカパイが
教えても、喜びながら「出発進行！」って前方を指差してるよ。
新興宗教、地域振興券、親交条約、イラク侵攻、神鋼電機なんて言う言葉も、今の娘にとっては全て乗り物
関係の言葉なんだろう。これでも学期末の国語テストはたしか７０点台だったはずだから、平均的な国語
能力を有してると信じたい。
アルツハイマーかぁ。知ってる人が発症すると不安になるぜ。俺も発症するのだろうか。
たしか近々ＮＨＫで痴呆関係の特集番組やるはずだが、怖いから観るのやめよ、っと。
「友達の家ではみんなやってるのになんでうちだけやらないの？」とさらに聞いてくるので、
「うちは他の家とは違うから」と答えると、「何が違うの？」としつこく突っ込んで来たんで、
「うちはクリスマスを祝う必要の無い家なの」と答えたら「ふぅ～ん」とようやく納得してくれた。
２年前にも同様の質問をされて、その時は「やる必要無いから」の一言だけで納得してくれた
記憶がある。今回は突っ込みが少々しつこくなったわけだが、来年以降はもっとしつこく
聞いてくるんだろう。
俺もデカパイもクリスマスなんてどうでもいい行事だと思っていて、デカパイなんかテレビで
「もうすぐクリスマスですね」などとやってると「くだらなーい」と笑ってるし、近くの商店街が
キラキラに飾られると、「ムダなことばかりして」と怒る。家や庭を電飾で飾りまくったお宅を
見つければ、「この家、バッカじゃないの」とデカい声を張り上げてる。俺と会った時から
「クリスマスなんてつまんないよねー」と言ってた。女としては珍しいと思う。
我が家にはツリーは無いし、娘にプレゼントをやったこともない。シロが仔犬の頃、何かの
おまけで付いてきたサンタの帽子を、シロに被せて走らせて家族で喜んだのが、これまでで
唯一のクリスマスのお祝いだ。
俺やデカパイはそれで良いのだが、問題は娘だ。学校でクリスマス会などというものを
やってるし、友達同士でもやってる。なのに、うちではクリスマスの祝いは一切無し。疑問に
思うのは当然だろうし、果たして学校や友達とのクリスマス会にどういう感覚で臨んでいるの
だろうか。過去、クリスマス会のことを娘がいろいろと話してくれたが、あまり真剣に聞いて
やらなかった。今年はちゃんと聞いてやろうかな、と思うし、その際に我が家の考え方を再度
話してやろうかな、とも考えてる。
午後からおならが猛烈に出続けてるんだよね。止まってくれないとヤバいんだ。
クリスマスはどうでもいいと言ったけど、まぁそれはそれとして、久しぶりに、デヘヘヘ。
きたが、その後あまり変わらず、ウエスト８５センチのズボンをずっと履き続け、ベルトは同じ
穴を使い続けてる。デカパイは、俺が隠れて間食をしていると疑っていて、低カロリー食に
関して俺がいろいろ話をしても相手をしてくれない。「私は妻として精一杯のことをしてるん
だからね、あとはあなた次第」と冷たく突き放されてしまう。
今日、久々に一人で出掛けたので、書店でダイエット食の本を眺めてみた。デカパイも
何冊か買い込んでいて、それらを読む限りは俺の体質とデカパイの作るダイエット食は
合っているのだが、痩せないと言うことはやっぱり何かおかしいんだと思う。他の本を見れば
わかるかもしれない。
時間の許す限りいろいろと見たが、どれも似たり寄ったりの内容だった。ダイエット食の本の
コーナーで立ち読みするのって恥ずかしいね。
運動不足かなぁ。平日は仕事でけっこう動いてるし、休日は買い物へ行ったり家のことを
いろいろやってるから、運動量は決して少なくないと思う。
ある本に、中年になるとカルニチンやコエンザイムが減るのでちゃんと運動してても痩せにくく
なると書いてあった。サプリメントとかで見かけたことがあるし、デカパイからも聞いたことが
ある。もしかしてそれが原因か？
帰宅してからデカパイにカルニチンとコエンザイムについて聞いてみたら良く知ってて、
サプリメントもあるけど、シロのドッグフードに入ってるそうで、パッケージを見たら確かに
「Ｌ－カルニチン」と記載されてる。だからシロは大食いだけど太らないのか。
「あなたは隠れてお菓子食べてるから痩せないの、痩せたければやめなさい」と厳しく言われて、
それ以上は相手にしてくれなかった。
カルニチンとコエンザイム、摂ってみようか。けっこう高いからＣＤ買えなくなっちゃうじゃん。
何かに燃えれば痩せるのかな。何に燃えればイイんだろう。何に…。
一昨日からおならがものすごくて、昨日なんかは人前で我慢するのがたいへんだったん
だけど、今日も短時間ずつの訪問とは言え、「どうもお世話になりまして」と頭を下げて
上体を傾けた時に危うく出そうになったりして、かなりヤバイ状態だった。
挨拶を終えて客先を一歩出る度にブワワーッと大音量とともに一気に放出してたが、隣に
居る社員までも一緒にプゥーとやったりして、なんとも賑やかな挨拶回りだった。
何が原因でこんなにおならが出てるのかわからなくて、デカパイに訊ねてみたが、特に
おならを大発生させるようなモノは料理に使ってないとのこと。一昨日の午後あたりから
急に出始めて、その後もずっと同じペースで出続けてるということは、この２～３日間継続
して摂取したものが原因ということになろうが、米と味噌以外にそんなものは無い。
「どうせ隠れて何か食べたんじゃないの？」 また疑ってる。頭に来るなぁ、と怒りかけたが、
ふと一昨日きな粉を湯に溶いて飲んだことを思い出した。餅を食わせてもらえないから
せめてきな粉だけでも、とデカパイが外出中にこっそり飲んだ。食ったものじゃないから
すっかり忘れてたぜ。きな粉は元は大豆だからおならの素になろう。それにしてもずいぶん
持続効果があるんだな。
「ほらやっぱり隠れて食べてるじゃん。他にもいろいろ食べてるんでしょ。そんなことだから
痩せないんだよ。」 きな粉を摂ったことを正直に話したらますます疑われちまった。
明日は尻子の担当する顧客に年末挨拶で同行する。顧客数が少ないから午後だけで
十分なんだけど、一日中一緒に外出することにした。空いた時間は何しようかな。
明日の昼はとんかつ屋に連れて行ってやる約束をしちゃった。ウヒヒヒ。
今夜中におならが止まりますように。
ttp://news18.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1166447994/ 食い出したら我慢できなくなって、ライス、味噌汁、キャベツをおかわりしてしまった。尻子も喜んで
全部おかわり。「今日だけだからまぁいいか」と、昼食後はコンビニで俺は大福２個とコーヒー牛乳、
尻子はアーモンドチョコレートと緑茶を買って、ビルの休憩所で食った。
客先訪問のスケジュールにかなり余裕があって、空いた時間は２人でショッピングセンターをウロつき
ながらバカ話をしたりして楽しんだ。そのままホテルにでも連れ込んでもっと楽しいことをしちゃいたく
なる気分だった。
尻子と出掛けるのは年内にあと１回ある。客先の都合で今日挨拶に行けなかった２社へ同行する。
今度もスケジュールに余裕を持たせて、また楽しく過ごそう、っと。
昼に満腹になったら腹がドーンと突き出してしまい、夕方になっても腹が引っ込まない。自宅に戻ると
デカパイにバレちまうから、社員が帰った後、社内の掃除をしたりして腹が引っ込むのを期待したん
だが、そんな短時間で引っ込むわけがない。そうこうするうちにデカパイが会社にやってきて、
「御飯だよ、遅くまで何してんの？」と聞いてきた。仕方なく自宅に戻って、出腹がバレないように
ブカブカのトレーナーに着替えた。しばらくはそれでゴマカせたんだけど、風呂で「なんなの、その
太鼓腹は」と、とうとうバレてしまい、とんかつ屋へ行っておかわりしたことを白状した。
叱られるかと思ったけど呆れられてるって感じで特に何も言われなかったが、少しムスッとして怒ってる
顔つき。「若い子と一緒だとすぐに調子に乗るもんね」と嫌味っぽく言ってたから、とんかつ屋へ行った
ことよりも尻子と仲良くしたことに怒ってるのかもな。
次の同行時もまたたらふく食おうと思っていたが、出腹でバレるから食いづらくなっちまった。
やっぱり美味いよなぁ、とんかつ、大福。今度は食後にみたらし団子だぜ。
毎度カラオケで主役の尻子は今夜は歌うのを控えて、飲み食いに徹してたみたい。でも５曲ほど
歌ってくれたかな。レパートリーが広いんだよね。ずいぶんマイナーな人の歌ばかり選んでたようで、
初めて聞く曲々だからみんな真剣に聞いてた。歌が上手いから手拍子とかで盛り上げなくても
十分楽しめるワケ。いいねぇ。
帰宅して、飲み食いしたモノをデカパイに詳細に報告して「それだけでよくガマンできたね」と褒められ、
イイ気分でいたら餅が出てきた。「ちゃんとガマンできたご褒美に食べていいよ」と言うから、きなこ餅に
して食った。思わぬご褒美でますますイイ気分。まさか餅を食わせてもらえるとは思わなかったぜ。
昨日は大福、今日はきなこ餅。明日は何だろう。
また太りそう。年末年始は少しぐらい太ってもいいかな。年明けたら痩せりゃぁいいのさ。
眠いから寝る。
しなくなったバカ犬が、２～３日前からおならを連発。原因は俺と同じくきな粉だろう。
デカパイと娘が残したきな粉を毎日ペロペロ舐めてるから、俺よりも摂取量は多い。プーッと
威勢の良い音でややニオイの強いやつを頻繁に放出。昨晩は寝てから布団の中で俺とおなら
合戦を繰り広げて、朝起きて布団をめくったらヘドロ臭いニオイがプゥゥ～～ン。
犬に大豆は良くないと聞いたことがあるので、納豆を止めさせたんだけど、きな粉だって大豆
なんだから良いはずが無い。シロにきな粉を与えないようにデカパイに厳しく命じた。
「残るともったいないなぁ、あなた舐める？」 バカにしとんのか！ 湯に溶いて自分で飲めや。
先週末にきな粉ドリンクを飲んで以来、おならが暴発状態の俺もきな粉を控えねばならない。
昨晩、うっかりきな粉餅を食っちまったら今日はおなら出まくりだった。
明日は訪問先で美人と会う。おならが止まりそうにない。どうしよう。
犬はいいなぁ。おならをしたって恥ずかしくないもんな。
犬になりたいぜ。
大して仕事してないのに妙に疲れた。昨晩あまり寝てないからね。
寝る。
してて口は動くが手が動いてない。指示したことはキチンとやるように徹底してから外出したが、
挨拶回りから戻って会社に入る前に窓からこっそり覗くと、予想通り周りの社員と喋り続けてる。
やがて俺が覗いてるのに気づいて、あかんべぇーをしやがって、机に向かって必死に仕事してる
フリを始めた。俺が会社に一歩入ると「あ～ぁ、忙しいなぁ」とウソっぽく言い、「ちゃんと全部
終わるか？」と訊ねると「残業かもしれません」とふざけた返事をする。他の社員たちがケラケラ
笑ってるところを見ると、俺の外出中もずっとおしゃべりしてたんだろうな、と思う。
終業時刻ギリギリになって指示したことを一通り仕上げて提出してきた。提出してきたものを
俺が確認し始めたら終業のベルが鳴って、デカパイが図々しく「上がっていいですか？」と聞いて
来たので「まだダメ」と言ったら、ムスッとして自分の席に戻って、帰り支度の女社員たちと
またペチャクチャおしゃべりを始めた。
３ヶ所ほど修正を指示したらブツブツ文句言ってたが、女社員たちが残って手伝ってくれたので、
ワイワイ楽しくやってた。「俺がチェックする時間も考慮して仕事を終えるように」と厳しく注意
したら、「はぁ～い、わかりましたー」だとよ。ホントにわかってんの？
全員退社して、俺と２人だけになったら「やけに厳しいじゃん」「容赦無いんだね」と不満っぽい
言葉を連発したけど、最後に「少し見直したわ」と笑ってたから良い評価をしてるようだ。
来週はデカパイが３日も出社する。またおしゃべりしまくるんだろうなぁ。
今夜はデカパイから「旦那様、旦那様」と呼ばれ、尊敬の眼差しで見られてるんだ。
悪い気はしない。寝る。
出してやろうとしたら引き止めて、「ねぇ、寒いわ、ねぇ」といやらしく笑ってる。なぁんだ
そういうことか、と思って俺の布団のほうに来るように言ったんだが、おならのニオイがする
からイヤとのことなので、俺がデカパイの布団に移動して一緒に寝た。
いつも俺がデカパイに対して精一杯のことをしてるのにも関わらず、何かと文句を言いやがる
から、腹が立ってエッチの頻度を下げてやったんだけど、とうとう我慢ができなくなって要求
して来たらしい。昨晩はすでに寝室の暖房を切っちまってたのでエッチしなかったから、
今夜はやってやらねばならないな。
１つの布団で２人で寝て、さらにシロが強引に潜り込んで来たりしたから、朝起きると毛布を
１枚掛けてただけで体が冷え切ってて、水のような鼻が出る。風邪ひいたかも知れない。
今もズルズルと鼻水を吸ってるし、油断すると鼻水がポタッと胸や腹に落ちる。この状態だと
鼻水を飛ばしながらのエッチになるな。カッコ悪そう。
来週は年末の挨拶回り以外に大した仕事は無いけど、風邪だと辛くてイヤだ。挨拶回り面倒
臭いから、寝込んでずっと仕事休んじゃおうか。
さて、久しぶりにやるか。寝る。
全体のカッタルさがある。昨日既に身体の調子が悪くなりかけてたのに、夜のエッチで張り切って
しまったのがマズかったんだろう。
家でじっとしてるのも辛いので、デカパイに運転してもらって買い物を兼ねてあちこち回った。
途中で串団子や焼きそばを食って、さらに年末年始に家で食うために買った菓子まで食って、
腹がパンパン。家に戻ったら「いっぱい食べて早く風邪治しな」と、餅は出てくる、かりんとうは
出てくる、海老煎餅は出てくる、夕飯はハイカロリー食、食後のデザートはヨーグルト付き、
その後もみかん、ビスコ、ピーナッツ等々、次々に出てくる。腹はあっという間にドーム状。風邪が
治るまでにデブに戻りそう。
デカパイと娘が一応気を遣ってくれて静かだから、久々にＣＤを聞けた。こんなに食えて静かに
音楽を聞けるのなら年中風邪ひいててもイイな。
明日は挨拶回りだけで頭使わなくていいから楽だけど、遠くの顧客が多いから移動がやや辛そう。
デカパイは「挨拶なんかあの子たちに任せて、あなたは休みなさい」と言ってる。そうしたいけど、
会社どうしの付き合いをしていく上で年末年始の挨拶って凄く大事なんだよ。
さぁ寝るか。昼にウトウトしてたから眠くならないんだよね。
もんだから、何してんのかと思ってチラチラ見てたら、尻子がノコノコやってきて、「奥様がカラオケに
行きたいそうです」と言って来た。そんなことデカパイが自分で言えばいいわけだし、行きたいのなら
女社員たちと一緒に行けばいいのに、と思ってると、俺にも参加要請してくる。さっきから俺のほうを
見て、「大蔵省」とか「大蔵大臣」とか喋ってたので、ははぁ俺に金を出させる気だな、とすぐにわかった。
尻子を遣ったのは、尻子に頼まれれば俺がＯＫすると考えたのだろう。意地悪して拒否してやろうかと
思ったが、尻子にじっと見つめられたらＯＫしちまったよ。見抜けた作戦に負けてしまった。
新年早々デカパイの両親が来るから、娘とシロクロの面倒を任せて、デカパイと俺がカラオケに行く
ことになりそう。デカパイは早くも今夜からカラオケに向けての練習を開始。何を歌うのかと思ったら
キャンディーズ。先日のテレビの影響だな。ミニコンポでキャンディーズのＣＤ鳴らしながら、踊って
歌って一人で大盛り上がり。
俺が風邪で体調悪いから、昨日と一昨日は静かにしてくれてたのに、今夜はそんなことお構い無しで
やかましいのなんの。
♪あなたが好き、とっても好き、・・・こんな広い世界の中、私が愛する人ならあなた、一人だけ…
「あなた」と歌うたびにいちいち俺の方を見やがる。まさか当日もやるんじゃないよな。
♪あなたが居て、私が居てこの世は回るの・・・
おい、恥ずかしいからそんな曲歌うのやめろ。
♪あなたのため生まれたのよ、別れは来ないで…
やめんか、バカたれ。
キャンディーズを一通り歌って踊ったら、Ｔさんの曲を練習しはじめたが、上手く歌えない。
「これならどうかなー」とずいぶん昔の曲を・・・。それ尻子の得意な曲だぜ。当日２人で歌うか？
どうなるんだろ。
られた。事前予告無く今夜から急に禁じられたのでかなり辛い。デカパイも毎日暴飲暴食を
続けてきたからまた太って、再び低カロリー食に切り替えた。年末年始用に大量に買い込んだ
餅や菓子は一体どうやって片付けるんだろうか。
カロリー消費も兼ねて、とデカパイは今夜もカラオケ大会に向けての練習をしてる。すぐ横で
歌われると、やかましくてテレビを観れないし、気が散って新聞も読めない。奥の部屋に逃げたら、
踊りながら近寄ってくるし、自分の部屋に逃げようとしたら「感じ悪い」と怒るし、結局ずっと聞か
され続けて、「どう？」と評価までさせられた。明晩もまたやるのだろうか。
しかしまぁ、たくさんの歌を知ってるもんだな、と感心するぜ。振り付けまでしっかり覚えてる
もんな。俺達が小学校高学年から中学生の頃の曲が中心だけど、学校にレコード持ち込んで
みんなで踊りながら歌ってたんだってさ。歌詞も踊りも体にしみ付いてると言うから、かなり
やり込んでたんだろうね。
歯磨きしながら踊り、養命酒飲みながら踊り、戸締り確認しながら踊り、たぶん布団に入る時も
踊るんだろう。そんなに興奮してて眠れるの？ 寝てからのおしゃべりは程々にしてくれよな。
さぁ、寝るか。
お気をつけて」と冷たく見送られたが、一歩外に出たら尻子と会話が弾んで楽しく過ごした。
尻子の担当顧客２件と俺の担当顧客１件を年末挨拶で訪問し、午後の早い時間にすべて
終わっちまったから喫茶店に入った。
尻子は新規商談が発掘できないのをまだ悩んでいて、パフェを食いながら相談されたが、
彼女の話には仕事に対して強い固定観念や先入観みたいなものがあって、どうもそれが
悩みの原因になっているように思える。うちの会社の理念をもう一度説明し、これまで採用
してきた社員たちのことを話し、尻子を採用した理由を話して、少しは頭が柔らかくなって
考え方を変えてくれるかな、と期待したが、「それはそれでわかりましたが…」とまだ納得
いかない様子。まぁそんなに深刻な悩みじゃなさそうだし、じっくり考えて少しずつ柔軟に
なってくれればいいと思う。尻子がフツーの感覚で、うちの会社が異色なんだよな。迷ったり
悩んだりして当然だ。
会社に戻ったらデカパイはすぐに俺の腹に視線を向けて、「あぁ、またかよ」と小さな声で
言いやがった。全員退社したら怖い顔して「あの子と何食べてきたの？」と聞いてきたんで、
「ヒレカツ定食とチョコレートパフェ、定食はライスおかわりした」と正直に答えてやった。
ムッとしてるから「今年最後だからいいじゃんか」と言うと、ますますムッとして喋ってくれ
ない。
年末に不機嫌かよ。ヒレカツとパフェに怒ってるんじゃなくて、尻子と楽しく外出してるのに
ヤキモチ焼いてるんだよな。そうだろ？
カラオケ大会では尻子と対決する気らしいよ。必死に練習してる。
今回の正月３日間は当社設立以来初の休業。うちは盆・正月はもちろん、普段の休日も２～３名が
出社していて、これまでは休業の無い会社だったが、完全休業とするのは今回が初めて。もしも
休業中に顧客から電話が掛かってきたら自宅へ転送されるので、何かあったら俺が対応せねば
ならない。何も無ければ良いのだが。
デカパイはこのことに不満を持っていて、「それだったら会社で待機してるのと同じじゃん、誰かと
交代で出社して休む日はちゃんと休みなよ」などと文句言ってる。正月に休みたいのは誰も同じだ。
まずは社員に休みを与えるのが筋だ。理解してほしい。
次の正月には電話対応無しの完全休業化、その次には年内２８日仕事納め、さらには盆の完全休業、
土日祝日完全休業に順次移行していくつもりだ。デカパイは俺が以前勤めていた会社の感覚がまだ
抜けてないようだが、うちのようなちっぽけな会社は大手企業のようには行かんのだよ。当面は俺が
犠牲にならねばならぬことが多いと思う。あと５～６年ガマンしてくれ。
「あなた、人が好過ぎるんだよ、そんなことじゃ損するよ。」 損得で物事を考えるのはセコイ、という
俺の考えに「素敵！」と惚れてたクセに、その言葉は何なのか。俺の妻失格だ。
しつこくブツクサ文句ばかり言いやがって、またケンカする気か？
年末年始は家庭内が荒れるかも。
隊長になって男社員たちをこき使い、若い女社員たちに掃除のコツを伝授してた。シロは邪魔するだけ、
クロは寝てるだけで全くの役立たず。
土日は終業時刻が早めの午後３時ということもあって、全て掃除が終わらなかった。最終日の明日も
続きをやらねばならない。最終日はノンビリと過ごそうと思ったのになぁ。
「あの若い子、掃除ヘタクソだね。」 自宅に戻ったら尻子の悪口を言ってやがる。確かに箒で掃く姿は
サマになってないし、雑巾の扱いもいかにも慣れてないと言った感じ。でも、狭い隙間に丸っこい体を
挟み入れて懸命に拭き掃除をしてた。好感が持てるじゃないか。
「あの子、お料理は大丈夫なのかなー。」 明夕の納会に出す料理はデカパイと女社員たちが作る。
尻子自身は料理は下手だと言ってるが、どうなんだろう。いずれにしても、明日の料理が終わるとまた
尻子の悪口を言うんだろうな、きっと。
俺は、料理も掃除も洗濯も上手くなくてもいいから家事を手伝わせてくれる女がいい。デカパイは手伝わ
せてくれないことが多いからね。手伝おうとして断わられたり邪魔扱いされると寂しいもんだよ。
明治スーパーカップのチョコクッキー食っちゃった。明日以降の分も冷凍庫に入ってる。年末年始は
どうしても太るね。
させてハンドルを握り続けるのが困難になって、止まって呼吸を整えてまた走り出すというのを
繰り返してた。ここ数日の暴食で太鼓腹に戻ってしまって、運動せねば、と自転車に乗ったの
だが、こんな息継ぎを繰り返しながらの自転車乗りは情けなくて続けられない。まずは食事を
減らしてハンドルを握る姿勢を持続できるまで腹を凹ませないといけないのだが、年末年始用に
買い込んだ菓子や餅を見るとどうしても食ってしまう。デカパイは年末年始だから特別に許して
くれてるのか、それとも呆れてしまったのかわからないが、昨日から俺の好きにさせてくれてる。
「Ｓさん、丸々と太ったねぇ、グハハハ…。」 帰路に近所のオッサンに会ってしまい、笑われた。
自分では一時的に出腹に戻っただけで、丸々と太ったなどという感じは無いが、他人には
そのように見えるのだろう。
正月の三が日が終わったら厳しい食事制限と運動をして痩せるつもり。三が日ぐらいは大いに
飲み食いしないと気分的に滅入ってしまう。体型のことなんか気にせずに飲み食いしよう。
今夜は夕飯が低カロリー食ではない普通の食事と、納会で余った料理も食って、その後は
明治スーパーカップ、ピーナッツ太郎、黒糖かりんとう、ビスコなどを食った。日付が変わる頃、
年越し蕎麦が出てくるらしい。
ずっと続けてきた低カロリー食の意味は何だったのか。年末年始で帳消しじゃん。
「あなた今夜食べ過ぎだから月見蕎麦にする？」 デカパイめ、何を言っとるのか。かまわず
天ぷらと餅を入れろや。
尻子、包丁は上手く使ってたらしいよ。
けどうち借金だらけだから音大にもいけなかったし、ピアノも売って家には楽器が何もなくなっちゃった。だから今は音楽活動停止中
武満も似たような境遇だったからあきらめないで。
友達（男性）は、ピアノを始めたのが19歳のときです。
それまでピアノの経験はまったくありません。それまでの
音楽経験といえば、ドラムだけです。
ですからピアノはまったく初めての方です。
その方は、22歳のときに、私の前でショパンの「別れの曲」
を弾いてくれました。普通は趣味でやる場合は、この曲の
前半と終わりのテクニック的にはやさしいところ（音楽的には難しい）
だけを弾くことが多いのですが、彼は、テクニック的に難しい
中間部もすべて弾きこなしていました。
それだけではなく、ショパンの「幻想即興曲」、ノクターンの2番、
また、バダジェフスカの「乙女の祈り」も弾いてくれました。
私は、ピアノを始めて3年で、しかも19歳からはじめたこと、また
ピアノを習っていないのにこれだけのことをやりこなせることは
天才だと思っています。幻想即興曲は相当難しい曲ですが、かなりの
テンポで弾いていました。この曲は、相当指が独立していなければ
弾けないのですが、相当努力をなさったと思います。
またその彼は、かなりのイケメンで、男らしく、
剣道や簿記検定や、介護福祉士の資格も持っていて、
また、剣玉もうまいです。また、自分の意思をしっかり持っていて、
けんかも相当強いです。チンコも剥けています。
何でもできる人間ってやはりいるもんなんですね。
ですからあなたもぜひ挑戦してみてください。
ただ彼の短所は、「ありがとう」や「ごめんなさい」
などの人間として基本的な言葉を言うことができない
人間なんです。そういう人間はこの世から消えたほうが
いいと思います。彼とけんかをしたときにそう思いました。
じゃむまがコッペがいたんだW
﨨錞鋿錝錂㊦㈲㈹㈱㍾ぁゃιぃ
㌢㌔㍉㌣㍑㌫㌧㌦㍗㍊㌍㌘㍍㌻㌃ぁゎぁゎぁゎｩ
､ｩ
､
この世をさる少し前にいろんなことを思いながら弾きたいです
ttp://http://www.youtube.com/watch?v=gPKpSh80ylM 見た夢をそのままPVにしますた
|O＼
| ＼ ｷﾘｷﾘ
∧|∧ ＼ ｷﾘｷﾘ
ｸﾞｸﾞｩ>（；⌒ヽ ＼
∪ | (~)
∪∪ γ´⌒｀ヽ
） ） {i:i:i:i:i:i:i:i:}
（ （ ( ´･ω･)、
(O ⌒ )O
⊂＿)∪
